我が子を素敵な大人に育てる方法_section1(全18)7〜9
こんにちは。
カボチャを美味しく食べるには「カボチャの天ぷら」か「カボチャのそぼろ煮」だと絶対的な自信のある、トッププロ家庭教師の酒匂です。
さて、今回は「我が子を素敵な大人に育てる方法」のsection1(7〜9)を紹介します!
※「子育てベスト100」をもとに書いています
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【section1】コミュニケーション力をつけるには?
コミュニケーションが苦手だと感じるのは、自分に自信がもてないことも原因のひとつです。人は自分に自信がもてなければ、相手に拒否されて傷つくことを恐れ、人づきあいを避けようとしてしまいます。
子どもも同じです。「自分はこれでいいんだ」と思える子どもは、自信をもって自分の気持ちを表すことができます。
20年にわたり、5000回以上の面接を通して子育ての悩みに寄り添ってきた、医師で臨床心理士でもある田中茂樹氏は、子どもが親から見て間違ったことを主張してきたときには、それを理屈で否定しようとせず、意見を言えた勇気を認めてやることが大切だといっています。
■「認められている」実感を与える
人が人として生きていくには、「理由はないけれどうまくいくような気がする」といった、無条件に自分を信じる力がとても重要です。
これは精神医学では「基本的信頼感 (ベ ーシック・トラスト)」と呼ばれています。自分はいつも認められているという実感が、相手との心の壁を取り払い、コミュニケーションへの意欲につながるのです。
「根拠のない自信」をつけるには?
■ありのままを受け入れる
「テストで100点をとった」「かけっこで一番だった」といった具体的な成果をほめるのもよいですが、そこから生まれる自信は根拠に基づいたものです。根拠のある自信は、根拠となる事実が消えるとなくなってしまいます。根拠のない自信は、そうした条件付きの自信ではなく、親からありのままを受け入れられ、愛されているという実感から生まれるものです。
■苦手に固執しない
苦手なことをがんばって克服するのは大事なことです。ですが、親が固執しすぎて子どもを追いつめると、自信どころか劣等感ばかり増してしまう可能性があります。
■大人は聞き手にまわる
子どもと話をするときは、親は聞く側にまわります。「そうだったんだ」「わかるよ」という相づちとともに、どのようなことにでも耳を傾けると、子どもは「自由に何を話してもいいんだ」と自信がもてます。
■立ち直る力を育む
子どもは小学校に入るころから自分と他者を比較するようになり、「負けたら悔しい」といった感情をもつようになります。大切なのは負けたとき、落ち込んだときに立ち直る力を身につけることです。この回復力は、心理学では「レジリエンス」と呼ばれています(34「『レジリエンス』を鍛える」参照)。
子どもが失敗したときも、他の子と比べるのではなく、良い面に注目して「よくがんばったね」「勇気があったね」などと認めてあげると、立ち直る力を伸ばしてあげることができます。
■子どもを信じる
児童青年精神科医の佐々木正美医師は、「子どもは自分を信じてもらうことによって、信じてくれた人を信じます。そして自分が信じられたことによって、自分を信じることができるのです」という言葉を残しています(『「お母さんがすき、自分がすき」と言える子に』新紀元社)。まずは親が子どもを信じる。そうすれば、子どもは親を信じ、自分を信じることができます。
「心を落ち着かせ、言語能力や想像力、情緒を育む」という読み聞かせの効果が、学術的にも明らかになってきています。
日本大学大学院の認知神経科学者であった泰羅雅登教授が、読み聞かせをするとき子どもの脳のどこが活性化するかを調べたところ、脳の深部にある、感情や意欲、本能に関係する「大脳辺縁系」という部分であることがわかりました。
泰羅教授は、これを「心の脳」と表現し、この心の脳を育めば、こわい、悲しい、楽しい、うれしいといった感情がわかる子どもに育つといっています。心の脳が育つと、さまざまな感情を脳が感じ取り、「また、やろう」とか「これはやってはいけない」といった動機付けがされ、意欲や道徳感にもつながるということです。
また、脳科学者、川島隆太教授の調査では、読み聞かせの時間が長いほど、母親の子育てのストレスが低くなるということもわかっています。
子どもについては、読み聞かせによって言葉の発達が進むほか、言うことを聞かない、反抗するなどの問題行動も少なくなったといいます。このように読み聞かせは、心を育て、親子の気持ちを通わせて、落ち着いたコミュニケ ーションを可能にしてくれます 。
「読み聞かせ」はどうやってする?
■時間を決めて日課にする
夕飯やお風呂の後、あるいは寝る前など 、読み聞かせのタイミングや時間を決めて日課にします。子どもの本はあっという間に読めます。家事に追われていても、10分手を休めるだけで、短い絵本なら1〜2冊は読めます。読み聞かせの時間がきたら、親子で一緒に本の世界にひたり、思いきり楽しみます。
■静かな環境で、気楽な気持ちで
子どもが集中できるよう、テレビや音楽は消します。子どもが最後まで集中して聞けないこともありますが、イライラして中断せず、最後まで気長に、いつもどおりに読んであげます。
子どもはほかのことに気が散っていても、背中を向けたまま聞いていたりするようです。
画像:—『子育てベスト100――「最先端の新常識×子どもに一番大事なこと」が1冊で全部丸わかり』加藤 紀子著
■ゆっくり、はっきり読む
子どもが耳から入ってくる言葉やリズムをじっくりと味わい、想像をふくらますことができるよう、ゆっくり、はっきり読んであげます。
■同じ本をくりかえし読んでもOK
子どもは1冊の本を気に入ると、何度でもその本をくりかえし読みたがります。大人から見ると不思議なのですが、子どもにとってはつねに新しい気づきがあり、回を重ねるたびに自分の力で発見することが増えていきます 。
■字を覚えることを目的にしない
読み聞かせで、すらすら読めない字を無理に追わされ、本を読むのが嫌になってしまっては本末転倒です。大人が読み聞かせてあげることで、子どもは本を読む楽しさを覚えていくのです。
■小学生以降も読んであげる
絵本の読み聞かせというと、赤ちゃんから5歳くらいまでというイメージが強く、小学生になるともう手遅れだと思うかもしれません。
ところがアメリカのロングセラー『できる子に育つ魔法の読みきかせ』(筑摩書房)の著者、ジム・トレリースによると、子どもは13歳くらいまで「読む力」より「聞く力」に長けているため、聞いた言葉を真似することで言語能力を獲得していくそうです。
読み聞かせは絵本だけに限りません。小学生になっても、本を読んであげることで新しい言葉を学び、さまざまな物事への興味や関心がめばえ、感情が豊かになっていきます。
泰羅教授は、学習、思考や言語など、脳の高度な機能に関係する「大脳新皮質」が発達するには、まず脳の奥にある「心の脳」を健全に育む必要があるといっています。
読み聞かせはこの脳の奥、子どもの脳の「根っこ」の部分を育ててくれるので、小学生からでも効果は十分に期待できます。
■本の選び方は?
絵本の場合、書店で選ぶ際には、見た目の鮮やかさに惑わされないようにします。白黒の本でも、子どもは頭の中で想像しながら自分で色をつけていくともいわれ、長く読み継がれている名作はたくさんあります。
子どもによい本を選ぶのが難しいときは、定期購読を利用したり、「絵本ナビ」のような絵本の情報サイトで試し読みをし、評価や感想を参考にして選ぶのもよいでしょう。
児童書の定期購読サ ービスには0歳〜小学6年生までを対象としたクレヨンハウスの「絵本の本棚」や、絵本ナビの「絵本クラブ」などがあります。
これからの時代はらますますグロ ーバル化が進み、多様な人同士が協力し合って、さまざまな課題に向き合っていかなければなりません。そうして人と交流しながら協力し合っていける力を育むためには、子どものころからさまざま相手や場面に慣れることが大切です。
とりわけ、子どもが家族や親戚など、いろいろな大人と関わり、対話することは、さまざまな価値観を学ぶ貴重な機会になります。
これは週末や休日を楽しく過ごすことで実現できます。家でゆっくり過ごすのもいいですが 、あえて家事を一緒にしたり、他の大人と交流したりと、ふだん学校では体験しないことを楽しむ機会をつくるのです。
子どもはさまざまなコミュニケーションを体験する中で、多様な相手とうまくやっていく力を自然に身につけていきます。
「楽しい週末」をつくるには?
■「家事ーを遊び感覚で一緒にやる
掃除や料理を、子どもと遊び感覚で楽しみます。掃除なら、生ごみになるような茶がら(玄関のたたきにまくとホコリを吸着)やミカンの皮(シンクや床磨き)、米のとぎ汁(雑巾で床を水ぶきしてワックス効果)などは、天然素材のお掃除アイテムとして使えます。
子どもとの料理は、毎月1冊ずつ届くクックパッドの『おりょうりえほん』などをきっかけに、親子で料理を楽しみながら食への興味や知識を深められます。
また、家庭菜園などの土いじりも、楽しい対話が生まれます。プランターや発泡スチロ ールの箱を使った小さな畑でも、栽培できる野菜がたくさんあります。
子どもと家庭菜園を始めるときには『やさいのうえかたそだてかた』(小宮山洋夫著、岩崎書店)のような絵本を参考にすると子どもにも親しみやすいでしょう。
■公園に遊びにいく
いつもの公園もいいけれど、少し足を延ばせば、木登りや焚き火など、冒険遊びができる公園もあります。友だち家族を誘って行くのも楽しいですし、非日常の自然に触れると、ふだんとは違う会話が弾みそうです。
冒険遊びができる公園については、特定非営利活動法人日本冒険遊び場づくり協会のホ ームペ ージにくわしく掲載されており(https://bouken-asobiba.org/)、全国に広がっています。
■博物館や美術館に行く
子どもの入館料が無料のところも多い博物館や美術館。「子どもにはまだ難しいかも?」という先入観は無用です。作品の背景がわからなくても、子どもは子どもなりの感性で受け止めます。ホンモノを見られる貴重な機会は、子どもの視野を広げてくれます(54「『アート』に触れる」参照)。
■地元のイベントに参加する
お祭り、フリーマーケットなど、地元のイベントは自治体の広報誌や掲示板、ホ ームペ ージでも確認できます。フリーマーケットでは、値段をつけたり、売り上げ目標を立てたり、お金の計算をするなど、大人と協力し合いながら、実際にモノを売る体験ができます。
■冠婚葬祭、法事などの親戚づきあいも
いまの子どもたちは冠婚葬祭の経験があまりなく、葬式と法事の違いを知らない子も多いようです。冠婚葬祭に出ると慣習や伝統に触れることができますし、親戚づきあいは幅広い年齢層と交流できる貴重な機会でもあります。
■親同士も楽しい交流を
子どもを介して知り合うパパ友、ママ友は、子育ての「引き出し」を増やしてくれます。夫婦ふたりだけだと週末の過ごし方のレパートリーも限られてしまいますが、パパ友、ママ友がいると、それぞれの趣味や得意分野を生かして、楽しみ方が広がります。
子どもが家でよく話題にする友だちの名前を覚えておき、行事などで交流するきっかけがあれば思い切って話しかけてみると、交流の輪が広がるでしょう。
いかがだったでしょうか。
読み聞かせや自然と触れ合うことの大切さ、イベントへ参加し色々な体験をすることの重要性をご理解いただけたかと思います。
できることからやってみましょう。
読んだらすぐ実践!!!
それでは素敵な1日をお過ごしください。
トッププロ家庭教師の酒匂でした。
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