リモート飲み会の流儀
だらしなくゆるんだ顔が目の前にある。
悪口ではない。その間抜け面は私のものだからだ。
視線の先にあるのは10.9インチの黒い画面。私の相棒、iPad Air(第4世代)である。
先日、この相棒と共に高校時代の友人とリモート飲み会を行った。新型感染症が世間を騒がせて3年以上経つが、オンラインの飲み会に参加したのは初めてだった。
n=1という極めて頼りないサンプル数だが、今後またこのような機会があった時のために(今更ではあるが)リモート飲み会の大まかな流れを整理しよう。
1. 通信状況の確認
ビデオ通話は大量のデータ通信を必要とする。いわゆる“パケ死”を防ぐためにもWi-Fiに接続されているか確認しておく。
2. 飲み物・おつまみの準備
必要なものは手元に準備しておこう。席を外す(画面に映らない)時間を最小限にするためだ。
これは失敗例なのだが、飲み物を買い忘れて冷蔵庫に唯一あった牛乳を持参したところ、そこそこウケたはいいものの飲んだ時に口の周りが白くなっていないか不安になった。避けるべき飲み物ランキングに牛乳がランクインしていることは間違いない。
3. マイクチェック
グループ通話に参加したら自分の声が聞こえているか確認する。
その際、顔が近過ぎるとか背景が明らかに合成であるとかのメンバーには突っ込んであげよう。
4. 乾杯〜開宴
いよいよ飲み会の始まりだ。オンライン通話の特徴として、その場で交わされる会話はメンバー全員が共有する形となる。誰が発言するか空気の読み合いだ。うまくトークが回るよう「誰々さんはどうですか」と会話を振るテクニックが有効である。もはや飲み会という名のディスカッションと言ってもいい。
5. スクショタイム
宴もたけなわに差し掛かったところでスクリーンショット、つまり記念撮影を行う。
しっかり画角に収まっていたはずが自分だけ顔の3分の1が見切れていた。理由は明白で、私は横画面、撮影者は縦画面で参加していたため表示範囲に齟齬が生じたのだ。すなわち通話相手の使用するデバイスがスマホなら縦画面、PCなら横画面だろうと推測する必要があるわけだ。
6. 終了時の作法
切断の際は電話対応の如く、いきなりブツン!と切ってはならない。お開きムードになり沈黙が場を支配したところで静かに退出ボタンを押すこと。
こんなところであろうか。
基本的には「安定した通信環境」「ディスカッションを行う覚悟」があれば何とかなりそうだ。
反省を踏まえ、来るべき次のリモート飲み会に向けて爪を研ぐとしよう。
本日は、これにて終宴。
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