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19/5/11 日本人は海外に来ても、日本人

海外2日目。初日のみホテルの朝食がついていたので、ありがたくいただいた。1泊4000円くらいのホテルなのだけど、案外いい。品数もたくさんあり、そこそこうまい。期待していなかっただけ、喜びが大きかった。

とはいえ、気が付けばなぜかスクランブルエッグとベーコン、ごはんとサニーサイドアップを盛り付けてしまう。人間は、楽をする生き物なのだなと思った。普段着など衣類は個人的定番しか着ないようにしており、それは服にそこまでの注意力を注ぐのは意味がないと思っているからだ。

できる限り、意志決定コストを減らして仕事に集中できるようにする、というのはよくある話だ。たぶん、マークザッカーバーグやジョブズあたりから端を発している。しかし、意志決定コストを低くすることだけに集中していると、あたらしいものへの挑戦心や、試したことのないことに思い切って踏み切ることへの心理的ハードルも上がる気がしている。

一通り盛りきってみて、ああ、これだから新しいことへの挑戦心が減退していくんだろうな、と思った。

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午前中は資料作成に集中し、午後から客先向けセミナー2本を実施。

2時間1本を2本なので、4時間だ。ひとつは、パネルディスカッションのファシリテーション役、もうひとつはプレゼンターとしての話。パネルディスカッションは、特定領域のノウハウが欲しいオーディエンスに対し、経験者3人が自身の経験を語り、学びにしていただく、というものだった。

ファシリテーションとはなにかといわれれば、登壇者の話を具体的に引き出し、抽象化して学びに変えることだ。ひとりの具体例を抽象化する、同じ質問に対する登壇者たちの話を抽象化する。そういえば自然とやっていることだったけど、学びにするには具体の抽象化が必要なのだと改めて実感した。

プレゼンテーションは、1時間くらいで終わったのだけど、なぜかQAがあまり出ず、結構催促をして、ようやくちらほら質問が出てきた。なんだか、満足度が低かったのか、やってしまったか...と反省していたが、会を締めた途端に多くの方からのお問い合わせをいただくことに。

なんだか、ほんとうに日本人は奥手というか、シャイというか、消極的な民族なんだなと感じた。もちろん、幾人かはもしかしたら、求めていた内容とずれたもんだったのかもしれない。しかし、それでもこの時間差の温度差はものすごい。日本人は、海外に来ても、依然として日本人だ。

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夜の21時くらいまで最後のイベントに出席し、そのまま打ち上げへ。気が付けば、ポケットに入っていたスマホがない。ああ、やらかした...「iphoneを探す」で追うも、すでに隣町くらいまで行っている。僕のiphoneの所在地は、どんどん移動していくのだけど、こちらからは鳴っているかどうかもわからない着信音を遠隔で鳴らすしかできない。この歯がゆさ。努力はしているのに、結果がなかなかでないときの歯がゆさに似ている。

結局は、持ち主がなにかする前に電池が切れて、追跡ができなくなってしまった。「もし見つけたら、ここに連絡するか、ここに届けてください。○○円の謝礼をお支払いします」。どっかのモレスキンの裏表紙で見たようなことを書いていたのだが、結局なにも音沙汰がない。モレスキンに、拾い主へのメッセージ欄があるのは知っていたが、本気で願うときって、こういう気持ちなんだなと思った。

海外出張2日目にして、スマホがない。なんて不便な...。


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