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リファインメントは毎日/同じ時間/少しずつやってみよう

こんにちは。ryo-endoです。

最近、リファインメントの進め方について聞かれたときに「毎日、同じ時間に、少しずつやるのがおすすめですよー」と答えているので、その理由を紹介してみたいと思います。

そしてこの記事を書こうと思ったら、図らずもLAPRASアドベントカレンダー 7日目の担当でした。こんな偶然ってあるんですね。わいわい。

毎日少しずつ、って具体的には?

LAPRASのスクラムチームでは、デイリースクラムのあとに毎日30分リファインメントの予定をカレンダーで確保しています。必ず集まって、本当にリファインメントすることが無ければ解散しています。(そのような場合でも何かしら見通しを良くするための活動をしていますが)

以前は、週1回集まって2時間くらいまとめてリファインメントしていたのですが、いまの「毎日、同じ時間に、少しずつやる」やり方に変えてから、リファインメントに使う時間は同じでも質が大きく変化したと感じています。


なんで?

毎日やるので毎日やりかたを見直せる

毎日30分のタイムボックスでリファインメントをしていくので、スプリントを繰り返すように日々リファインメントのやり方を適応していくことができます。もし、思ったほどリファインメントの進捗が出なかったとしても、また明日チャンスがあるのでやり方を変えることができます。進捗によっては間に合いそうにないので追加でリファインメントの時間を取ろう、みたいな動きもやりやすいですね。

そうではなく、リファインメントをまとめてやっているとリファインメント中に立ち止まることが難しいです。時間内に終わらせたいので、立ち止まってやり方を見直すよりも、そのまま走り続けることを優先してしまう力学が働きます。また改善の機会は次回のリファインメントなので多くは1〜2週間先になってしまいます。

プロダクトバックログの変化に適応できる

毎日プロダクトバックログの優先順位が高いものからリファインメントをやっていくので、バックログの変化に適応できます。昨日は無かったバックログアイテムが追加されていても、今日はそのアイテムをリファインメントすればOKなので柔軟な対応が可能です。

そうではなく、リファインメントをまとめてやってしまうと、その時のプロダクトバックログ=リファインメント対象=次スプリント計画にせざる負えないので、プロダクトバックログの変化が阻害される力学が働いてしまいます。
本当はこっちのアイテムを開発したいけど、リファインメント完了しているからこのアイテムを優先するか〜、みたいな。あとは、プロダクトバックログをFIXさせてからリファインメントをしたいので、スプリントプランニングの直前にリファインメントをしたくなりますね。

バックログアイテムのサイズが小さくなる

30分という限られた時間でリファインメントをやるために、1つ1つのバックログアイテムを小さくしたくなる力学が働きます。その結果、複雑度が下がるのでリファインメントのフロー効率が良くなります。

そうではなく、リファインメント時間が2時間とかあると、大きいバックログアイテムを大きいまま扱おうとして扱いきれず、結局リファインメントが終わらないまま延長…延長…といったことになってしまいがちです。

宿題を持って帰ることができる

リファインメントをしていくと、コードを詳細に調査する必要があったり、他チームのメンバーに聞かないとわからないようなことがあります。
毎日リファインメントをしていると「宿題を持って帰る」ことができるので、明日のリファインメントまでに必要なアクションを取ることができます。

そうではなく、まとめてリファインメントやる場合は、その時間の中でリファインメントをやり切らないといけません。不確実なことに向き合うための時間なのに、進め方は一発勝負のギャンブル。結局コードを追いはじめて時間がかかったり、他チームの協力が必要なことがわかり、リファインメントが予定通り終わらないといったことになってしまいます。

少しづつなので集中力が保てる

毎日30分であれば、集中力を保ったままリファインメントを続けることができます。

そうではなく、まとめてリファインメントをしており、毎回ヘトヘトになっているとしたら、おそらくリファインメントの質が徐々に下がっていると思います。リファインメントって不確実に向き合うので、めちゃめちゃ疲れる活動です。特にリモートチームだと尚更ですね。終盤は集中が難しいのではないでしょうか。また毎回そんなハードなリファインメントをやっていると、疲れる・気が重い・時間がかかるというネガティブな印象を持ってしまうかもしれません。


おわりに

簡単ですがリファインメントを「毎日、同じ時間に、少しずつやる」をおすすしている理由を紹介させていただきました。

LAPRASのスクラムチームでも、正直リファインメントが大変という印象を持っていたメンバーもいましたが、いまのやり方に変えてから「毎日リファインメントしないと落ち着かなくなった」「見通しが良くなるので進めやすくなっている」というとてもポジティブな活動に変化していきました。

リファインメントって時間が掛かるし、しんどいし…みたいなイメージをお持ちの方がおられましたら、ぜひ「毎日、同じ時間に、少しずつやる」を試してみていただけると嬉しいです。

読んでいただきありがとうございました。


Photo by Crystal Jo on Unsplash

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