見出し画像

借り入れと投資の違い

今回は、銀行からお金を借りることと投資家から投資を受けることの違いをまとめます。

借り入れは返済期限があるが、投資は返済期限がない

  1. 銀行からお金を借りると、短ければ1年どれだけ長くても10年以内にはお金を返さないといけない

  2. 投資家から出資を受けたお金はいつまでに返すということが決まっていない。極端な話、50年間お金を返さなくてもルール違反ではない

  3. 大型の工場を作ったり、医薬品の開発をしたり、新種の生物を研究したりといった金銭的な成果が出るまでにかなりの時間がかかるor成果が出るかどうか不確かなことにお金を使う場合は借入よりも投資が向いている

投資は借り入れよりも金利が高い

  1. 銀行は貸したお金に金利を設定する。100万円借りると借りたお金の返済に加えて年間1.5万円から高くても3万円程度の追加の支払が求められる。利率にして1.5%~3%

  2. 投資家は出資したお金に対して借り入れよりも高い金利を求める。金利ではなく投資利回りという。投資家は100万円の出資に対して、年間8万円から15万円、多い場合は20万円以上の投資利回りを求める。利率にして8%~20%と銀行金利よりも高い。銀行金利はどの銀行で借りても大差はないのに対して、投資利回りは投資家が決める。事業が安定していれば投資利回りが8%でも十分と感じるし、事業が不確かであれば20%は欲しいと感じる。ただし、銀行金利のように契約書に利率が設定されるわけではない。投資を終了する時までに配当や売却でいくら儲かったかを元に投資利回りを計算する。投資が終わってみて初めて、本当の利回りが計算できる

  3. 銀行借入の金利は事業が赤字でも毎年支払わなければいけないのに対して、投資家には儲かった時にだけ払えばよい。赤字の時に投資家に金利を払う必要はない

  4. 日本は低金利なので、ただお金を借りるだけなら銀行から借りることをまずは考えたほうがよい

  5. しかし、いざというときに銀行が必要な資金を貸してくれない場合もある。そんな時は金利が高くても投資家を頼ることを検討する

銀行は貸したお金がちゃんと返ってくることを求めるが、投資家は事業が成長してたくさん儲かることを求める

  1. 銀行は確実な返済を求める。100万円を5年で返済する約束であれば、金利を別にしても毎年20万円は必ず返す必要がある。銀行にとってはこのお金がきちんと返ってくるかどうかが最も大事である

  2. 投資家は貸したお金が返ってこない可能性を受け入ている。事業が上手くいかず、出資した100万円が戻ってこないかもしれないと常に考えている

  3. 返済が滞りなく行われるよう、銀行は貸し先の事業が安定を望むが、投資家は出資した何倍ものお金が返ってくることを期待して事業の成長を望む。銀行は毎年決まった金額を金利として払ってもらうことが利益になるが、投資家は事業の成長に応じて増減する配当という形で利益の一部を分けてもらったり、別の人に投資時よりも高い値段で株を売ったりすることで利益を狙っている。銀行はローリスク・ローリターンを求め、投資家はハイリスク・ハイリターンを求める






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?