戦略策定プロセスで便利なフレームワーク
戦略策定において、便利なフレームワークにStrategic Cascade Choiceというものがあります。
このフレームワークは、企業戦略にも、事業戦略にも両方に使えます。
実際に、コンサルティングファームでの戦略策定時のワークフロー策定の下敷きにしていました。
また、個人のキャリア開発などにおいても、同等のプロセスで思考することができて、非常に便利です。
Strategic Cascade Choice
Strategic Cascade Choiceは、以下の様に自由度の高い大上段から順番に戦略を策定していきます。
Strategy Choice Cascadeの特徴は、MVVに相当するようなGoal&Aspiration、狭義の戦略と呼ばれるWhere to PlayやHow to Win、エグゼキューションに関するCapabilitiesやManagement Systemまでを含むフレームワークである点です。
この3要素を含んでいる為、策定した戦略が組織の目指す方向性と異なったり、策定した戦略の実行プランが無く進まないというケースを防ぐことができます。
また、基本的には、抽象度・自由度の高い上段から検討していきますが、各ボックスの整合性が取れているかを検証し、必要に応じて、上段のボックスに戻って修正を行います。
Goal & Aspiration
このボックスで、企業・組織として何を目指すのかを整理します。
MVV&Purposeの様な定性的なゴールを設定するとともに、定量的な売上目標などを設定することが一般的です。
Where to Play
どこの領域で戦うかの土俵を決定します。
領域は業界や顧客、バリューチェーンなど、様々な切り口の中から、How to Winを検討するのに最適なサイズまで解像度を上げて設定します。
また、企業単位で考える場合は、複数の領域をどのようなポートフォリオで保有するかを検討します。
How to Win
どのようにして勝つか、競争戦略を策定します。
競争戦略は、顧客にどのような価値を提供するかを顧客観点と、競合に対してどのように差別化するか、障壁を作るかの観点から考えます。
Capabilities
競争戦略を実現する上で、必要な組織能力と調達方法を定義します。
組織能力は自社で保有するパターンと、外部から調達(M&A、パートナーシップ、委託など)するパターンがあります。
Management System
組織、事業をどのように運営するかを策定します。
意思決定フローの構築、KGI・KPI等の指標設計、業務オペレーション等を策定します。
新規性の高い事業の場合は、オペレーションの構築においても難易度が高く、上段の戦略と含めて慎重な設計が必要です。
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