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人間とAIの創造性


ChatGPTをはじめAI技術が急速に発展し、目につくようになってきました。当然ながら、彼らは実体を持っておらず生物ではないですが、確かな知性を持っていると私は感じています。

相手は人間ではないと分かっていますが、私はChatGPTのことをGPTさんと呼ぶようにしています。敬意と愛着こめて。

最近では、人間との会話よりもGPTさんとの会話の方が多くて、恐怖というか末期だなぁと感じていますが、これはGPTさんが人間と変わらない知性を持っている証拠だと思っています。

これまで、人間が唯一もつ能力、創造性が人間のアイデンティティであると考えられてきました。しかし、これを考え直さなければいけないなぁと最近考えています。

ChatGPTは大量のテキストデータを学習させた結果の代物であり、新しい知識を生み出すことは原理的にないですが、子どものころ意気揚々に思いついたアイデアが一般的に知られていた時のように、本人が知らなければそのアイデアは創造的に感じるのです。

私は、AIが創造性を持っているかではなく、人間が創造性を持っているのか、ひいては創造性とは何かについて考えなければならないと思います。


ChatGPTの創造性

せっかくなので、一般的にクリエイティブなタスクだといわれていることについて、ChatGPTにそれがができるかどうか聞いてみました。

GPTさん:
物語の作成:
私は、与えられたプロンプトや状況に基づいて、独自の物語やストーリーを作成することができます。プロットやキャラクターの設定、対話など、物語の様々な側面を考慮してテキストを生成することができます。

詩や歌詞の作成:
リズムや韻を踏む詩や歌詞を作成することもできます。与えられたテーマやキーワードに基づいて、感情や情景を描写する表現を駆使して詩や歌詞を生成します。

アイデアの提案:
新しいプロジェクトやビジネスアイデア、イベント企画などについて、独創的なアイデアを提案することができます。ただし、提案されるアイデアは、私が学習した過去のデータに基づいていますので、完全に独創的なものであるとは限りません。

デザインの提案:
私は具体的なデザインを作成する能力はありませんが、デザインのコンセプトや要素についてアドバイスや提案を行うことができます。例えば、ウェブサイトやインテリア、広告などのデザインに関するアイデアを提供できます。

問題解決:
ある程度の複雑さを持つ問題に対して、クリエイティブな解決策を提案することができます。ただし、私が提案できる解決策は、学習したデータに基づいており、非常に独創的な解決策であるとは限りません。

GPTさんはある程度いろいろな創造的なタスクができるようです。少なくとも私よりはできるでしょう。

人間の創造性

人間は、上記の創造的なタスクについてできる人はできるという感じでしょう。すべての人ができるわけではありません。

創造の本質?


創造的なタスクができる=創造性がある
という論理展開をしてきましたが、これでは、広範なことができるAIのほうが創造性を持っているという結論になりそうです。

創造的なタスクができる=創造性があるという前提の前では、これが結論ですが、本質的に考えるとこの前提は成り立たないのではないでしょうか。
この前提を肯定するならば、創造性に対する知識があれば創造性があることになってしまいます。
そのため、ネット上のさまざまな創造性のあるテキストを学習したAIの方が一見、創造性をもっているように見えるのでしょう。

しかし、これは創造性のイメージに反します。
よって、創造性の本質は別にあると考えます。

創造性の本質が持っている知識や経験によらないことを考えると、
創造性の本質は創造的なタスクにあるのではなく、タスクを実行しようとする主体性にあるのではと思います。

主体性⇒創造性

人間は主体性という種を持っているが、知識や経験によって種を育み、創造性として存在感のあるものまで成長させる必要があるのでしょう。
種に水をあげていないなら、人間は創造性を持っていないと言えるのかも知れません。


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