【読んだ本の記録】敗者のゲーム[原著第8版]
8版も改編されてるんですねすごい。
めっちゃ改編されて出版され続けているということは、
その時の情勢に合わせて言葉とかを何回も改編しても
本質は的を得ているということだと思います。
名著と言われる所以なんでしょう。
やっぱ本の良さって時代の淘汰を経ても残り続けていることだと思います。
この本が伝えたいこと
✅個人投資家が機関投資家の勝つ方法
✅歴史に基づいた投資の原則
「敗者のゲーム」とは
投資をテニスの試合に例えて
●プロの試合
ドロップショットや力強いサーブで点を取って勝つ=「勝者のゲーム」
●アマチュアの試合
自分のミスで自滅して負ける=「敗者のゲーム」
つまり、アマチュアの試合は、ミスが少ない方が勝つということ。
淡々とボールを返し、相手のミスを待つのが最良の戦略ということ。
投資でも同じことが言えるらしい。
つまり、勝つためには
相手より失点を少なくすることが一番良い方法だということ。
なぜ投資は「敗者のゲーム」なのか
理由は大きく2つ。
①機関投資家の台頭
100年前、株取引の90%は一般の人によるもの。
しかし現在は、90%以上の取引が、
プロの機関投資家によって行われるようになっている。
一日中市場の動向を見ているプロに、アマチュアが勝てるはずがない。
しかも今はAIの自動取引とかもあるし。
つまり、
一般の個人投資家が市場に勝つことが出来なくなっている時代ということ。
②「平均への回帰」の原則
でも、一流のプロでも市場に勝ち続けることは不可能に近いらしい。
なぜか?
それは「平均への回帰」の原則があるから。
「平均への回帰」の原則とは
平均値より大きく離れた値が出ても、
やがてまた平均値が多く出る状態に戻る現象のこと。
物理学や社会学の統計データの分析で確立されている考え方。
例えば、硬貨の裏表の出る確率。
初めは連続で「表」が出ていたとしても、何回も繰り返すたびに、
裏表が出る確率は同確率へと近づいていく。
この原則で行くと「花束みたいな恋をした」で、
”食パンを落とした時、高確率でバターを塗った面が下になる”
っていう有村架純の主張は嘘になります。
でもこの場合は違うらしい。
しかもこれに関して科学者が論文を出しています。
「平均への回帰」の原則が、投資にも当てはまるらしい。
つまり、短期的には市場に「勝つ」ことのできる投資信託はあっても、
長期間にわたり市場以上の成績を出せる投資信託は極めて限られているということ。
データが裏付ける「平均への回帰」の原則
この原則は、投資信託の成績のデータが証明している。
下記、投資信託が市場平均を下回っている割合と投資期間の関係
・1年 :70%
・10年:80%
・15年:90%
これを見ても、投資も「平均への回帰」の原則の例外ではない、
つまり、短期的には市場に勝っていても、いつかは負ける
ということが分かる。
「敗者のゲーム」を「勝者のゲーム」にするには
では、この「敗者のゲーム」を、どうやって「勝者のゲーム」にしていくのか?
ポイントは3つ。
①長期運用戦略を立てる
✅将来、いつ何に、どの程度の資金が必要かできるだけ明確に目標を決める
✅運用目的と目標達成の時期を書き出す
②戦略を達成するための現実的な投資方針を選ぶ
長期投資をするなら(そもそも長期投資しか薦めていない)
インデックス投資にするべきと語っています。
インデックス投資の強み
相対的に高いリターン
低コスト
税金が安い
売買コストが低い
長期に渡る投資において、インデックス・ファンドは段違いの競争力がある
ということ。
③選んだ投資方針をブレることなく貫き通す
あとは好景気時も、不景気時もブレずに方針を貫き通す。
値動きに左右されて売買してはいけない。
持ち続けることが大切。
まとめ
✅個人投資家が市場で売買をすると「敗者のゲーム」になる
じゃあどうすれば?
✅長期運用戦略を立てる(何歳の時にいくら必要?)
✅インデックス・ファンドで長期運用する
✅はじめに決めた運用方針をブレなく貫き通す
✅売買をしないで堅実に積み立てる
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