環境と意識、質と量


昨年の中旬から年末にかけてかなり体重が増えた(8kg程度)。

筋肉が増えて体重が増えるならいいものの、実際には2020-2021年につけた筋肉をほとんど失い脂肪がつくという最悪の有様だった。

原因はいたって単純で、食べ過ぎ&運動不足だ。

座りっぱなしでポーカーをして、運動もせず、不健康なもの(ハンバーガーや揚げ物など)を食べていればそうなるのは当然だ。

そんな状態で、身体が重いし、寝起きも悪いしで調子があまり良くなかったので、年末に、元の体に戻そうという決意をした。

現在、すでに1ヶ月で5kg落としていて、脂肪もかなり落ちていると思う。



タイトルに関係のない僕が太った話を何でしているかって?
それが関係あるんです。


本題に入る。

なぜ自分が太ったのかを抽象化して考えてみた。

原因は環境意識だと思う。


人間の意識は環境から大きく影響を受けると言われている。

かの有名なマルクスも環境が人間の意識を規定すると言っていたように、人間は、自分の身の回りの環境や状況によって自分の意識が誘導され、それが行動に結びつくということは実際にある。

<参考>

*このチャンネルの動画、おもしろいです。


スマホが手元にあればいじってしまう、お菓子があれば食べてしまう、ベットがあれば横になってしまう。

自分がそうしたいと望んでいるかはさておき、環境の魔力は大きいと個人的に思う。

*前に何かの本でドアを前にしたらそこ通る時にほぼ無意識でドアノブを掴んであけるという動作は人間の行動を規定してるみたいなもの読んだことがある気がする、何の本か、具体的な内容も忘れてしまった。


そう認識していながらまんまとその沼にハマってしまった。

僕の住むアパートメントには住居者が使えるジムがついているのだが、僕は今の家に引っ越してきた際にそれまで契約していたジムを解約した。タダで使えるジムが家にあるので必要ないと思ったからだ。

ただ、おもしろいことに、最初のうちはそれまでと変わらぬペースで運動と筋トレをしていたものの、しばらく経つとジムを使うのをやめた。

理由は単純で、いつでもすぐ使えるという環境からくる怠惰とお金がかかってないがゆえのモチベーションの低下だった。

それまではジムに行くのに外に出ていたが故に、いつ行くか、どのくらいやるかなどかなり細かくスケジュールを組んでいたが、家にあればまぁいっかと怠惰になり、加えて、お金がかかってないため、「使わないとお金の無駄になる」のような意識も消え去ってしまった。


タダという旨みが実は自分にコストをかけていた。


環境の変化が意識を規定した良い例だと思う。


この反省を踏まえて、今回は家から少し離れたジムにお金を払って通うことにして、ジムに行かなければならないという環境を強制的に作り出した。


そうはいっても環境を変え、意識を変えるのは第一歩に過ぎないと思う。

その後に必要なのは行動の質と量だと考えている。


あらゆる物事において、質と量が両方高い水準で保たれていれば、かなり高いパフォーマンスが発揮されるのは自明だ。

ただ、僕は多くの人は質の方にフォーカスしすぎだと感じることがある。


効率性やクオリティーなどといいながら、量をこなすことをおろそかにしたり、最初から完璧を求めすぎた結果、何もなしえなかったみたいなことは多々ありそうだ。

言い換えるなら、効率や質を言い訳にしているということだ。

聞こえのいい言葉であたかも自分はよく考えている風を装いサボる。

効率や質云々の前にそもそも圧倒的に量が足りてないなんてことは多くある。



効率よく単語を覚えても、試験に出る範囲を終わらせられなかったら意味がない。



ダイエットや減量も同じで、今の世の中いくらでも効率的に体を絞ったり、筋肉をつけたりする科学的に証明された方法やトレーニングはたくさんある。


ただ、それまで運動をしてこなかった人、適正体重との間に大幅にズレがある人などは、そもそも量をこなすのが近道であることが多い。


僕の場合は、家から少し離れた場所、お金を払って契約しているという環境のおかげで、運動をする時間を大事にする意識がつき、結果としてジムにいる時間を長く取ることができた。早く家に帰ったらそれこそ時間効率が悪すぎる。

もちろんトレーニングの内容もの良いものをこなすようにした。


結果的にこれらが好循環を産んだ。


環境を変えることで自分の意識や行動をより高次のものに変え、それらが質と量により良い影響を与えるというサイクルを作ることが重要だということを再認識するいい経験になった。



*自分の意識が環境によって規定されるのならば環境を変えようという意識が生まれないこと、あるいはどのように変えたらのしよいかわからないということも起こりうる、みたいなことは論じられていそうだ。関連する本を読んでみたいと思う。

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