セガ「JUDGE EYES:死神の遺言」

 名越稔洋総合監督率いる龍が如くスタジオ作品。そして、ピエール瀧騒動でも話題になった通称「キムタクが如く」とも謳われる本作。例のごとく買ってからずっとシュリンクがついていたわけだが、こいつはちょっと事情が違う。前述のヤク漬けオラフ事件で回収となることが予想されたため、事件当日に購入しておいたのだ。いつかやるからやるときに買おう。だったものを、くそ。そして、薬の話題がエリカ様にかっさらわれて久しい今となってからプレイしたわけだ。ちなみに、インターネットにつながずプレイした。せっかくならピエール瀧で楽しみたいと思ったからだ。

 結論から言おう。
 アツかった! 面白かった! 楽しかった!
 くだらないことでミソがついてしまった本作だったが、惜しいと思う。でも、逆にそれのお陰で買っていたと考えればありがとうピエール瀧。
 龍が如くのナンバリングは、最新の6,7を除きすべてプレイ済み。神室町にも慣れ親しんだ私だが、ここは本当にいい舞台装置だなといつもながらに思う。毎回増える街の”遊び”はマンネリかもしれないが、飽きのこないものだ。

 シナリオも認知症や、それにまつわる介護など、今の日本の問題点を取り上げていて興味深い。今までは龍が如くの性質上”ヤクザ”を中心とした任侠ものになりがちだったところに(結局東城会はからんでくるものの)面白い、別の風が吹いた感がある。一本としてしっかりまとまっていて、龍が如くシリーズの中でも屈指の気に入ったシナリオだ(はいそこ、綾部どこ行ったとか諸々粗があること言わない)。特に脇のキャラにいたるまで、いいキャラが多い。

 不満点をあげるとすれば、必殺技の連携攻撃が海藤とのものしかなかったこと。こんなにいいキャラとアツい展開が揃ってるんだから、杉浦や東とも連携でチンピラボコボコにしたいじゃん!
 あと、ジャニーズだからかな、スクショ機能が全面禁止なのは勘弁だなあ。楽しいゲームなのに。

 年1龍が如くスタジオで新作を出すノルマがあるのか、毎年開発している。しかし、プレイして感じたことは「これゆっくり作れたらもっと世界で戦えるタイトルにできるんじゃね?」である。いや、むしろ世界で戦わなくていい。同じ舞台装置で、こんな感じのいい役者さんと、いいシナリオで、単発作をたくさん出してほしい。別にシステムや街が使い回しだっていいじゃない。

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