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セントルイスのファンは…

地上最強ー!!!

(元ネタ:ナポレオン ー獅子の時代ー)

ということで超久しぶりの投稿はカージナルスファンについてです。

LAAのプホルス、OAKのピスコッティがセントルイスで試合をしたのは記憶に新しいと思います。その時、ブッシュ・スタジアムのSTLファンはスタンディング・オベーションで彼らを出迎えました。プホルスは11年間に対してピスコッティは3年間と短い期間ですがカージナルスに在籍。在籍期間関わらず、セントルイスのファンは大歓声。ピスコッティの母親の件もあり報道ステーションでも取り上げられ話題になりました。

かくいう自分も実際に現地で観戦して、2018年のvsARI戦で当時ARI所属のダニエル・デスカルソ(現CHC、2010〜2014STL在籍)のスタオベを経験。感動モノでした。

実はカージナルス在籍選手以外にも近年ではイチローがタイ・カッブ超えの日米通算4192安打を打った時、米通算3000安打に残り僅かになった時にプレーを止めるほどの祝福をし、イチローも驚きセントルイスのファンを絶賛する程でした。

これだけなら他の球団もやるのでは?と思うかもしれません。しかしトレード移籍、FA移籍関わらず歓迎するのです。トレード移籍なら基本歓迎されますがFAだとそれが少し変わり、ブーイングも混じります。今年だとハーパーが移籍後初めてワシントンで試合した時、複数のナショナルズファンは彼を歓迎したとは言い難い行動をしました。

質が高いと絶賛されるセントルイスのファンですが何故これ程質が高く熱狂的なのか、自分なりに推測していきます。

1.セントルイスのスポーツ状況

現在、セントルイスの主要プロスポーツはMLBのセントルイス・カージナルス、NHLのセントルイス・ブルースの2つのみです。留学時に、NBAあるかなーと期待してましたが無くてショックを受けました。

過去にはNFLのセントルイス・ラムズ(現ロサンゼルス・ラムズ)やNBAのセントルイス・ホークス(現アトランタ・ホークス)がありました。しかしラムズは1995〜2015年、ホークスは1955〜1968年にしかセントルイスになく、他の州へ移転しました。ブルースは1967年から今までセントルイスですが、カージナルスはそれを大きく上回る歴史を持ちます。1882年に前身球団が設立されましたが、最初にセントルイスに出来たチームが経営面での問題やスキャンダルにより倒産していました。これを含めると1875年にまで遡ります。古くからの歴史は要因のひとつであり、野球と共にあった街と言っても過言ではないでしょう。

2.強さ。魅力的な選手

これが最大の要因かなぁと思います。カージナルスのワールドシリーズ優勝回数は11回。これは1位ヤンキースの27回の次に多く、ナ・リーグでは最多です。日本で有名所のドジャースやエンゼルスより多いんです。まぁカージナルスの知名度はそんなに高くないですが。リーグ優勝19回、地区優勝13回と強豪の名に相応しい戦績です。更に暗黒期の期間が全く無く、常に安定した強さを誇ります。

同じく主要プロスポーツのセントルイス・ブルースはスタンレーカップ(プレーオフトーナメント)優勝は1回、2018年〜2019年の最近です。NHLに関しては門外漢なので相場が分かりませんが優勝等の回数を見てもカージナルスには劣ると思います。これもあって多くの人々は野球に集中しているのだと思います。

魅力的な選手も欠かせません。2000年期の黄金期は様々な魅力的な選手がいました。現役だとエースのウェインライトチームの要のモリーナ、そして主砲のプホルスが長期のコアでした。もちろん彼ら以外にもたくさんのスター選手が在籍しました。ウェインライトとダブルエースだったクリス・カーペンター、スーパーユーティリティとして活躍し世界一へと大貢献した田口壮、優れた打撃センスを持ちオールスター複数選出のマット・ホリデイ等役者は充分でした。スターが集まればチームは強くなっていき、ファンも増えていきます。ただ熱狂的だけでなく、博識でもあるのが特徴です。例えばモリーナのフレーミング、キャッチングについて試合中語ってましたし、ボットーはよく視る(卓越した選球眼のこと)から好きじゃないというファンもいました。

3.セントルイスの人々の精神

これは個人的なバイアス多めになりますがセントルイスの人々はとてもフレンドリーなように思えます。黒人、特にアフリカ系アメリカ人の割合が白人よりも多い街(47.61%、白人は45.89%)です。Wiki情報ですが最もフレンドリーな都市として紹介されたこともあるようです。

彼らが作る雰囲気はとても明るく電車ではいい意味でいつも騒がしかったです。自分がアジア系なのもあってか話しかけられることもしばしばありました。治安が悪いと言われるものの極一部であり、たまに治安のことを忘れる時もある程人に魅せられたと思います。大都市ではないものの都市としてはとても暮らしやすいです。

この雰囲気、精神が野球にも繁栄されてると思います。以前ツイートしましたが、カージナルスファンは"Once teammates, Always teammates." (一度チームメイトになれば、いつでもチームメイトだ)をよく体現していると思います。移籍してもカージナルスのために戦ったことは決して忘れず、最大級のリスペクトを持って選手を歓迎する。この精神が都市レベルで出来ていると思いますし、野球を知っているのも当然だと思います。セントルイスの人々の精神も合わせてカージナルスファンは質が高いです。

今までの投稿よりも個人的なバイアスは増し増しの投稿でした。ただ自分だけでなく、野球ファンの中でカージナルスファンは質が高いというのはほぼ共通事項なのではないでしょうか。

うざったい程自分の留学体験も入ってますが、それほどセントルイスでの体験は自分の価値観、野球への考えを飛躍させるものでした。マーリンズファンの皆様には、ほんっっっっとうに申し訳ありませんがもし自分がマイアミに行ってもその後帰ってからもマーリンズについて気にかけたか?と問えばノーです。たった8ヶ月ですが野球の街セントルイスに住み、そこで質の高いファンと共に野球を見れたことは間違いなく財産になってます。

自分はナショナルズのファンでもありますが、ハーパーが移籍しシャーザーまでも移籍してしまうとこちらを見るモチベーションが無くなってしまうと思います()。MLB観るなら(TV、現地問わず)どこの球団?と聞かれれば迷わずセントルイスと答えます。セントルイスは全野球ファンはぜひ訪れて欲しい地です。

(※セントルイスで撮った写真を使おうと思いましたが、皮肉にも前のスマホをセントルイスでなくしたため一部となっています)

#野球 #MLB #セントルイスカージナルス

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