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僕のニコニコ動画を振り返ってみる【踊ってみた編】

踊ってみた動画といえば、僕にとっては彼女だ。

ニコニコ動画のサービス開始から活動している彼女は、間違いなく古参と呼べるだろう。

この爽やかさと透明感、である。

そしてスタイルが良くおしゃれだ。

ちゅいってスタイルだけは良かったもんなwww

といったなぜか上から目線のコメントも、ニコニコ動画らしくてつい感傷的になってしまう・・・。


投稿者名は「ちゅい」。

話を進めるために、もう1本 彼女の動画リンクを貼っておく。

昨今、ついにテレビの広告収入をインターネットが超え、YouTubeが大きな盛り上がりを見せている。

ニコニコ動画も今では「収益化」が当たり前になったが、当時はそんなこと誰も考えてなかった。

この動画はおそらくガラケーで撮影したのであろう。

解像度の粗さがノスタルジーだ。


この素人感がニコニコ動画の良さだったことは言うまでもない。

素人が手作りしたものに対して素人がコメントをする。

楽器を少しだけ触ったことある程度のヤツが、弾いてみた動画内で

チューニングできてねぇwwwww

などと知ったかぶりコメントしちゃうのもまた一興だった。

そんな彼らや彼女らは、今ではちゃんとした大人になっているのだろうか・・・?

「こどおじ」になってしまっていないことを祈りたい。


踊ってみた動画に話を戻そう――

このカテゴリーの「原点にして頂点」はこの動画だろう。

「こずえ」による「ルカルカ★ナイトフィーバー」である。

かくいう僕も、これをきっかけに踊ってみた動画を見はじめた。

おそらくこの高いクオリティが、これだけ話題になった原因だったのだろうと思う。

投稿されたのが、先ほどの「ちゅい」による「まっさらブルージーンズ」とほぼ同時期であることからも、いかに前衛的な存在だったかが窺えることだろう。


アフターこずえの世界

明らかにこずえ以降、踊ってみた動画のプロ志向は加速した。

弾いてみた動画や歌ってみた動画についても、時期の差こそあれどプロ志向になっていった。

アマチュアといっても、プロを目指している場合の世間へのアピールの場へと変わっていった。

「プロ」ということは、当然お金の動きが出てくる

ニコニコ動画はそうして、「遊び場」から「オーディション会場」のようなものに変わっていった。

芸術性」は失われ、「商業性」が濃くなっていった。


かつての僕たちは、こずえのルカルカ★ナイトフィーバーに感動してはいけなかったのだろうか?

あの頃のニコニコ動画を、その体内から徐々に壊していった「癌」の正体とは何だったのだろうか・・・。

これについては避けることができなかったという主張を見たことがあるが、だとしたらニコニコ動画はたった5年間だけその命を輝かしく燃やすためだけに生み出されたのだろうか。

それは儚すぎやしまいか。


以降も、ニコニコ動画について振り返りつつ、その原因について考えてみたい。


今日はここまで。




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