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今更聞けない!?「華Doll*」MV考察-BIRTH編-

※画像は天霧プロダクションオフィシャルマナーに沿って「BIRTH」公式MV(https://www.youtube.com/watch?v=-PTnAtnlZdw)より掲載。


こんにちわ、リョウです。

今回は、知的興奮型ドラマCDコンテンツ「華Doll*」に出てくるアイドルユニット、[Anthos]のMVについてファンの中での通例と自分なりの解釈と共に読み解き、考察していきます。

「華Doll*」ってなんぞや?という方は僕の前回のnoteを是非読んでみてくださいね!(https://note.com/be_haruga/n/n0e6f3a2cb4d9


MV考察についてはシリーズ化していこうと考えているので、公式も推奨している楽曲リリース順で考察していきます。

まず今回ご紹介するのは、Anthosのデビュー曲でもある「BIRTH」という曲のMVについてです。(1stアルバムの[華Doll* 1st season-Flowering-1巻Birth]に収録されている曲です→https://hana-doll.com/discography/cd/index00130000.html

SNSや現代社会の闇風刺が詰まったMV「BIRTH」

華Doll*のMVは、毎回コンセプトやテーマが決まっていて、それをショートムービーのような形で映像化しているのが特徴です。

この「BIRTH」は文字通り『誕生』の意味で、Anthosがデビューすることであったり、アイドルとしてこれから羽ばたいていくぞという希望に満ちた意味が込められていますが、それとは別にMVには裏のテーマが隠されています。

僕は、このMVの中から2つの裏テーマを導き出しました。

まず一つ目が『現代人が陥るSNSの闇、そして社会への風刺』です。

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「BIRTH」のMVの特徴として、TwitterやLINE・SNOWなどの加工アプリを模したSNSで遊ぶAnthosメンバー、そしてスマートフォンの描写が出てくることがあげられます。

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流行りの加工アプリで本来の自分とは違う「世間が美しい・可愛いとする」スタイルになってみたり…。(ここ、結城眞紘のスマホだけ何故かバキバキにヒビが入っているんですよね…これもまた伏線か!?)

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中には実際に彼等がリアルで使用しているTwitterアカウントが出てくるときも…!是非Twitter検索してアカウントを見つけてみてください。

映像の途中、彼等が遊ぶSNSに対していいねボタンやニッコリマークなど良い評価だけを入れた箱と悪い評価の入る箱が出てくるシーンがあります。そのシーンでは悪い評価の方は後に燃やされてしまい、良い評価の箱だけが残ります。

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良い評価を受け入れること―。

一見良いことのようにも思えますが、今までのSNSや加工アプリのシーンの後にこのシーンがあることにより、昨今の良い評価数字だったりマークだったりにばかり意識が持っていかれ、不確かなものに自分の評価を振り回されている現代人への風刺のようにも読み取れます。

これらには、良い評価も悪い評価もどちらも受け入れてこそ「ありのままの自分」であるということに気づけず、ネット上の世界に存在する様々な情報に左右されて「嫌なものはダメなものであり、そんなものは失くしてしまえばいい」という考えに陥りがちな現代社会やSNS脳への警告メッセージが表現されているのではないでしょうか。

これが僕の考える一つ目の裏テーマです。

もう一つのテーマ「人生は一度きり、ゲームのようにやり直せない」

MVの中盤、Anthosのメンバー6人が夢中になって遊んでいるスマートフォンに「Chocolate box」と名乗る謎の人物から人生ゲーム(game of life)へのお誘いが届きます。

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「Chocolate box」と名乗る彼or彼女は、Anthosのメンバー達をネットで遊べる双六やインベーダーゲームに招待し自由に遊ばせるのですが、爆弾に触ってしまったり銃撃されたりと、どのゲームでもAnthosは負けてしまい最終的にゲームオーバー画面になります。

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ゲームオーバー画面の後「Continue?(続けますか?)」と聞かれますが、そこでYESを選んでもエラー画面となってしまい「You'll never change what's been and gone.(一度やってしまった事は戻らない)」というコメントが出てきてゲームは強制終了してしまうのです。

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つまり、「game of life(人生ゲーム)」の中では一度ゲームオーバーになってしまったらそこで終わり。最初からContinue(続ける)の選択肢はなかったということです。

自分が選択したことはもう後戻りできないし、人生もやり直すことは出来ない。まるで、目先の楽しさや便利さばかりに思考をとられていると自分の人生を見失うよと言われているようでもありますね。

オマージュされた映画は「フォレスト・ガンプ」?

華Doll*のファンの皆さんの考察を読んでいると、この「BIRTH」のMVは有名な映画「フォレスト・ガンプ」をオマージュしている説が濃厚とされています。

説を立証する証拠としては、Anthosの結城眞紘が見ていた映画であることや、Anthosの影河凌駕がリアルのTwitterで言っていた内容が映画のサブタイトルであったりなどいくつか挙げられるのですが、「BIRTH」のMVの中だけでいうと、映像内に出てくる「チョコレートの箱(Chocolate box)」があげられます。

ここで重要となってくるのが「フォレスト・ガンプ」の中に出てくる、主人公の母親が死ぬ前に主人公に残す、素敵なセリフです。

人生はチョコレートの箱みたいなもの。食べてみるまで中身は分からない。
Life was like a box of chocolates. You never know what you’re gonna get.

そして「BIRTH」のMV内にも、そのチョコレートの箱(Chocolate box)が出てきます。

一つは前述した、Anthosを人生ゲームに誘う人物の名前。もう一つはMVラストに出てくるチョコレートの箱です。その箱には「あなたのチョコレートの箱(人生)には何が入っている?」と書かれています。

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僕は「BIRTH」のMVを見てこの説に気づいた時に以下のように思いました。

人生は一度キリ。でも蓋を開けるまでどんなことが起こるかは誰にもわからない。開けたら楽しいことが待っているかもしれないし、もしかしたら最悪なこともあるかもしれないけれど、それを選択し決められるのはその人生の主である自分自身だけです。

そんな自分の人生を他人の意見や評価に左右されたまま生きていていて、ゲームオーバーになって初めて「もうやり直せない」と気づくのはあまりにも遅すぎる。

きっと華Doll*という作品は、この「BIRTH」のMVを通して私たち(もしかしたらAnthosにも)に『自分の人生を他人に委ねず、自ら思考し選択する事の必要さ』を問いかけ、伝えているのではないでしょうか。

思考する事こそ人間であり、思考を止めて流されるものはまるで人形であるとでも言うように、「Are you a thinking reed?」と私たちに常に考えることを問い続ける華Doll*ならではのテーマですね。


最後まで読んでいただきありがとうございました!こんな感じで僕なりのMV考察をこれからも続けていこうと思いますので、よかったらよろしくお願いします。

僕の考察でふむふむと思った人も、考えすぎ~となった人も是非一度AnthosBIRTHのMV見てみてください!きっとここに書いていない自分なりの考察や解釈が生まれると思います。そうでなくても、ただただ6人がカッコよくて良い曲なのでおススメです!^^



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