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オランダ農業視察レポート(ダイジェスト版)

こんにちは、トクイテンの豊吉です。オランダ行ってきました。遠かったです。行きは空港で前泊だったので2日かかりましたし、帰りも現地のホテルから家まで24時間かかりました。

思ってた方向と逆に飛んだ飛行機

今回は飛行機がロシアを迂回するためアラスカ、グリーンランドを経由していきました。小中学校で植村直己さんやタロとジロ(南極)の話を聞いて育ったので北極や南極はもっと特別なイメージがあったのですが、こんな普通に旅客機で通過できてしまうものなのですね。

移動は大変でしたが本当に得るものの多い出張になりました。ちょうど資金調達のタイミングで世界と自分たちの立ち位置というのをおおまかにですがつかめた気がします。

結論からすると、オランダはすごい。だが農業の課題は同じで、ロボット化については我々の技術で勝負できる。という感じでした。

今回はオランダに行ってすごかったところを紹介します。

施設の規模が大きい

見渡す限りガラスの温室になっていました

オランダは世界第2位の農産物輸出国です。施設園芸は特に進んでいています。施設の最低サイズは10haと言われています。日本で10haのハウスというのはないはずです。

見学したハウス。10haの規模で、全体では100haを管理している

集まってるから強い

また、ハウスの規模だけでなく熱の活用も規模が大きいです

左が熱活用、右がCO2パイプラインの図

天然ガスへの依存を減らすため4kmもの穴を掘って温水を取り出してハウスの加温に使っているというのが左の図です。取り出した熱は周囲のハウスで共同利用するだけではなく、地域の家庭の暖房にも使っているということでした。ロシアの問題で天然ガスは高騰しておりこの手の設備は増やしているということで工事現場も見せてもらいました。

右は工業地帯で発生したCO2を数十キロのパイプラインを通して580の農家で共同利用しているという図です。もともとCO2用のパイプラインではなかったそうですがすごい規模の話です。

政府・企業・学術機関の連携が強い

ワーヘニンゲン大学

ワーヘニンゲン大学という農業では様々な分野で世界一の大学も視察して話を聞きました。国がお金を出し、企業との共同研究が活発で、さまざまな研究を紹介してもらいました。

光、温度、湿度などをコントロールできるチャンバー

他にも企業主体の研究施設もありました。

世界中の環境を作るためハウスをハウスで囲んで外気を再現する

こういった施設での研究が企業に還元され、そこで得られたお金がまた研究に投入されるというサイクルがあるのでしょう。

まとめ

オランダは自転車の国と言われるぐらい自転車が多い

予定を詰め込んでいったので、大学、研究施設、栽培施設2ヶ所、種苗会社2ヶ所、経営コンサルティング会社、アグリテック企業面談などを回りました。日中に観光の時間はなく楽しみは夜ご飯ぐらいだったのですが、オランダは多くの店が20時に閉まるので苦労しました。

現地のトマトを買ってホテルで食べ比べもしました。なかなか美味しいです。

100haを管理する農家(グロワー)の社長と話す機会もあり、ロボットがあるならすぐにでも欲しいという話が聞けたのもとても良かったです。もともと移民の安い賃金に支えられていた面もあるのですが今は状況が変わっているということです。

1週間いただけなのでオランダ農業のほんの一部に触れることができたという程度かとは思います。ただ全体のレベル感、規模感というのはつかめた感触があります。今回学んだことをトクイテンの方針に取り入れ今後の事業にいかしていきたいと思います。

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