ガン×ソード

 スーパーロボット大戦30が先々月発売され、それをきっかけにここ最近自分の中で思い入れが一段と強くなった作品がある。「ガン×ソード」だ。2005年に放送された全26話のオリジナルロボットアニメであり、キャッチコピーは痛快娯楽復讐劇。そう痛快娯楽復讐劇!ここが重要である。この作品の恐るべき所は作品の根幹たるこのコピーが驚くほどブレないということだ。この世にアニメは数あれど、作品のテーマや構成、キャラクターの設定がブレてしまうこと、薄れてしまうことは少なくない。いやむしろ大部分のアニメ、漫画においてブレが生じてしまっている。全26話という長い道のりであれば尚更、しかし「ガン×ソード」においては、そのブレが一切ない、テーマ・構成・設定・演出、すべてが「痛快娯楽復讐劇」を愚直なまでに全うしている。だからスパロボ30をきっかけに本編を見返した時にも不思議な事が起きた。全26話分、1話1話の展開、キャラクターなどを覚えていたのだ。これは中々起こることではない、映画であれドラマであれ、展開のすべてを追って説明することは難しい、何故なら重要でない部分は忘れてしまうからだ、逆に言えば作品にとって重要な部分は印象に残るということ、「ガン×ソード」は作品のほとんどがその”重要な部分”にあたるのだ。本当に退屈しない作品である。おすすめです。

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