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Starting Out: Grand Archive TCG Vol. 19 - Nicoについて

Nico Nico Nii!!!

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いや、別にこの記事の筆者がこわれたり、今回に限って代打してたりはしません。
どういういわれがあるか私にはよくわかりませんが、公式Discord等でmemeネタとして、今回紹介するChampionに対してこのフレーズが使われた例があります。
なんなんでしょうね、これ。

そんな書き出しはおいておいて、ALCで初登場のLv2とまりChampionの紹介第1弾です。
前回紹介したMordredとは異なるところがあり、その異なる部分を含めて紹介していきます。

Champion紹介

今回紹介するChampionはNico。
前回同様、(現状)Lv2しかないChampionです。
画像はあいかわらずのhttps://www.shoutatyourdecks.com からのスクリーンショットです。

こんな見た目ですが、Guardianです。

……優遇されすぎじゃない?

ライフが25と他のLv2のChampionよりは高めの数値設定になっているのは、Guardianだから。
イラストになんにも守る道具はないけど、それでもGuardianです
Lv2しかなくてLineage制約がないということは、Lv1は何を使ってもいい、ということ。
そのため、Guardian以外のChampionからレベルアップすると、6点ライフが上がることになりますね。

もってる効果は、本人で完結する2つ。
1つ目は、Floating Memoryを墓地から追放するとlashカウンターを1個置く、という準備の効果
もちろん、登場してからの追放のみが加算されるので、レベルアップに際し支払ったFloating Memoryはこの効果の範囲外です。
2つ目は、NicoがChampionに攻撃してダメージを与えた時、相手のデッキの上から、自身の上に置かれたlashカウンターの個数と同じ枚数のカードを墓地に置かせる攻めの効果
いわゆるmillデッキが早くも3弾目で登場していました。

なにより特筆すべきは、Lv2なのに色をもっていること。
当然上級色ではありませんが、Lv0以外から色が出る、というのはとても大きな意味があります。
それは、基本3色の中から2色を選んだ構築が(それを可能にする特殊な効果をもったカードを用いなくても)実現できるということです。
例えば、序盤のドローに期待してFireのSpiritを採用しておいて、Lv2のNicoになったらWaterが出るようになるのでそこからWaterを使う、という構築がルール上可能です。
Lv0としてもともと使えた色をLineage内にもつ限り、この例におけるFireはLv2になってからもプレイ可能です。
もちろん、強いかどうかは別の話ですけどね。

ALCが出たタイミングでは、そこまで強力な選択肢としては扱われていませんでした。
ですが今は、Regional(地域レベルの国際大会)を制したり、上位8人に何回か食い込んだりと、登場直後からは考えられない大躍進を見せているのがこのNicoというChampionです。

相性がいいカード

この記事は、Starting Out=とりかかりのための記事です。
あくまで「よし、Grand Archiveをはじめよう! 何か日本語の情報はないかな??」という時に役立つように様々なことを取り扱うのが目的なので、Lv2がWaterで指定される以上、今回はWater + Normの範囲のみで紹介していきます。
筆者が(ALCの時点で)まっすぐにFire + Waterで組んで「これまわらん!!」となった経験をしたので、絶対にWater(+ Norm)で構築して、慣れた(上でまだ2色で組みたい衝動がとめられないな)ら2色以上にする、とした方がいいです。
なお、予告しておくと今回の他、残り2回この形式の紹介があります

Waterのカード

通常Normからですが、この形のChampionはどうしても各色から紹介したほうがはじめる際の助けになるので、指定色から紹介です。

初登場からいきなり性能は相当なものなんです、実は。

ほぼNico専用の武器です。
これ自体のパワーは0ですが、効果によりChampionに置かれているLashカウンターの枚数と同じパワーの値になります
で、4回使えるので、破壊されたりFracturizeされたりしなければ安心して使い続けることができます。
しかも、Nico限定で、ChampionがCombat以外でダメージを受けるたび、2点回復します
0点のダメージはダメージを受けていない扱いなので誘発せず、1点のダメージ→1点回復、2点のダメージ→(ダメージカウンターの数が23未満だったなら)事実上無傷、3点以上のダメージ→(括弧内25-受けるダメージの値で同じ)事実上の2点軽減として機能します(ダメージを受けた瞬間残ライフが0になると回復の前に負けです)。
いくらほぼ専用とはいえ、強すぎるんよ……

こっちのほうがNico専用感は薄め。

Magebane Lashだけで受けるほうはおなか一杯なのに、MRCではほぼNico専用武器がもう1個登場しました。
GuardianのWeaponによくある、「使用時には追加コストを支払う分、パワーが大きい」という設計の1枚です。
このカードがもつ使用コストは、reserveコスト10
ただし、墓地にあるWaterのカード1枚につき1コスト分軽くなります
墓地が増えれば増えるだけ、その使いやすさが上昇していきます。
しかも、パワーは5で、durabilityは3スタート
Magebane Lashを使った攻撃を全部しのいだ後、さらにこれを捌く必要があるので、山札を削られたくなければ、ここまでのカードだけで正味7回は攻撃をとめる必要があります。
ちなみに、この記事を全部読むと理解いただけると思いますが、Nicoと対面したら、よほどのデッキを使っていない限り、絶対にしのぎ切ろうとは考えないでください、不可能なので

1点軽減。直感の3~4倍は強い効果です。

MRCでNico、というかWaterのGuardianがもらった一番強い強化札はこれです。
GuardianのClass Bonusで、LinkしたUnitが受けるダメージは、なんであれ1点軽減されます
ちなみに、○○ Linkという効果は、○○で指定されるUnitと一蓮托生になる効果です。
このカードは、Unit Linkなので、Unitならなんでもいいので対象とし、その対象が破壊されれば一緒に破壊され、その対象が場を離れたら一緒に場を離れます(例:Suppressの場合、離れる時は一緒に離れますが、場を離れた瞬間Linkは消滅するので、戻ってはきません)。
そりゃ当然Championが対象になれば、基本的にはゲーム中いなくなることはないので、ずっと有効です。
なお、このカードが破壊されても、Link先は破壊されません

ここまでMaterialデッキのカードを見てきましたが、できるだけ墓地を増やしたく、Floating Memoryだとなおよし、という感じでした。
Floating Memoryを追放する手段、墓地を増やす手段が基本的にはほしい、というのがより明確になってきています。
当然、前回紹介のIcebound SlamもNicoで力を発揮する(というか、そもそもあのカードはNicoのために刷られたようなカード)し、同じくLost in Thoughtも超優秀なFloating Memory除外手段なのですが、ここからは他にもあるNicoならではのカードを紹介していきます。

このカードにReservableついてるのが本当にえらい。使って安心、相手にはしたくない。

おそらくMRCでNicoが得た2番目の強化札はこれ。
Imbueでプレイする必要がありますが、毎ターンどちらかのプレイヤーの山札1枚を墓地に落とさせます
Uniqueついていないので、2枚あれば毎ターン2回それを発生させます。
しかも、Reservableがついているので、手札の温存も可能です
きわめつけはFractalが入るようになったので、Floating Memoryをもつ攻防一体の札も採用できるようになりました。

これが詰めに使う必要がまったくない、けど抜く理由もない、というのがNicoの強み。

これ、なぜかChampionにもダメージ飛ばせるし、Floating Memoryもついてるし、Fastスピードで撃てるし、Mage Spellなんですよね……
まあ、NicoだとMage Spellであることは関係ないですが。
今までは使うデッキがほとんどありませんでしたが、今のNicoは、これを入れない理由がない1枚、となっています。
主に相手のAllyを除去するために使うか、Floating Memoryを墓地に増やすために使います。

ここまで見た攻撃手段で、Magebane Lashが4回、Tideholder Claymoreが3回、Iceboundが4回で、合計11回は攻撃機会があるのですが、正直まだ環境最上位の選択肢になるほどのカードはありません。
それを可能にしているのが、次の1枚です。

どう考えても3コストでやっていい性能じゃない件(笑)

「あなたのハートを砕きににっこにっこにー」と飛んでくるNicoの奥義的なAttackカードです。
3コストで6点の超高打点基盤に加え、追加コストとしてFloating Memoryを2枚墓地から除外しないといけないのですが、それはむしろNicoにとってはコストというよりはむメリット効果
さらに(そもそもNico専用カードといっていいカードですが)Nicoが使うと、Champion Hitで相手のChampionに置かれているダメージカウンターの数を2倍した枚数だけ、相手の山札を墓地に置きます
基本が6点なので、何もなければ/何もなくても12枚は山が吹っ飛びます。
とりあえず一発くらったらハートじゃなくてゲームが砕けるので、対抗手段としては、TauntやInterceptを並べる等で被弾しないようにしないといけません。
あとは、Song of FrostのようなCombatを強制終了させるカードも有効です。

さて、これで15発(+ミサイル4枚)の攻撃をもつことになりました。
必要になるのは、これを通せるように支えるカードたちです。
その中から1枚を最後に紹介してWaterの相性がいいカードの紹介を終わります。

Nicoが使うと強いけど、Nico対策にはならないという調整です。

どこまでいってもweaponをもって殴るか、Attackカードで殴るかのデッキなので、なんとしてもAttackカードを通したいところ。
逆に相手としては、それをあらゆる手で防がないとどんなに有利でも即死する対面です。
その即死を防ごうとするカードすべてに対して、2コスト払分ければ打ち消すカードがこれです。
また、被弾を抑える効果ももっている上に、1ドローまでが1枚に含まれています
ほとんどWaterで構成されそうなこのデッキ、Imbueはそこまで難しくないので、ほぼ常に2効果選択できるでしょう。

Normのカード

正直Normなしで組まれたMono-Water(もしくはそれに1~2種類Normをいれたもの)が主流です。
とはいえ、主流でなくてもNicoを支えられるカードはいくつかあります。
それらを紹介していきます。

Floating Memoryを追放できて、1ドローまでついてくる2点軽減の盾。

WaterのカードがMaterialから紹介していたので、その流れにのってNormも1枚目はMaterialから。
通常、memoryコストがあるカードはあんまり多く使いたくないのですが、Nicoでは逆。
Floating Memoryをいくらでも追放したいので、むしろmemoryコスト1は大歓迎です。
特に、1コスト払ってドローできるカードは本当に大歓迎
しかもこれは、1回だけとはいえ2点ダメージの軽減ができます。
Vaporjet Shieldとあわせると3点の軽減になり、Allyなら中型程度まではそのダメージの全軽減が可能な数値です。

MRCでGuardianが手にいれた特に序盤で力を発揮するAttackカード。

Nicoを相手にして本当に困るのは、相手が手札に抱えているRavishing Finaleの数がわからないこと。
常にそれに備え続けなければならないので、手札をそう簡単に使えません。
逆にいうと、Nicoからすれば、Ravishing Finaleを温存して戦えるなら、それは最高のゲーム展開のひとつです。
力をもって温存するカードとして、このカードが挙げられます。
Ravishing Finaleより1コスト重いとはいえ、4点の攻撃は無視できない重さです。
Magebane LashやClaymoreを一緒に使うこともできるため4点では済まず、Ravishing Finaleに使いたかった対応札を使わせることも見込めるでしょう。
しかも、これ自体がFloating Memoryをもつ優れもの。

Stealthを突破までできたら本当にどうやってRavishing Finaleとめるんだろうね?

最後の1枚は、Ravishing Finaleを確実に通すための1枚。
NicoはLv2のChampionなので、Level 2+制約はクリアできます。
その制約をクリアすると、Stealthを突破できるTrue SightがNicoに付与できるカードです。
Ravishing Finaleに有効な対応方法は、Taunt/InterceptでRavishing FinaleをChampionに通させないこと、打ち消し(negate)、またはダメージ軽減あたりが考えられますが、そもそもChampionをStealthにしてダメージを与えられないようにする、というのもその1つの手段です。
なんならここまでに挙げた対応方法で一番確実かもしれませんが、それを無に帰すことができる1枚です。
あ、うっかりAllyを1枚も紹介していないのですが、当然、NicoにもAllyは入ります
そのため、1つ目の効果もちゃんと有力です。

まとめ

MRCが出てからのNicoは、Waterを環境の一角……どころか環境を定義する色に引き上げたChampionと言っていいでしょう。
ALCまでは、基本的にはFireとWindのゲームで1~2名程度が上位に入ってくるかもしれない、という感じだったのが、この数週間は特に、ほぼ1/3ずつキレイにFire、Water、Windがいるような環境です。
この爆発的な攻撃力の高さが、その人気と強さの一因なのは間違いないと思います。
もともとのライフの高さにVaporjet Shieldを手にいれた上、Ravishing Finaleをはじめ、Icebound Slam、Tideholder Claymoreといった攻撃手段を手にいれたことで、Magebane Lashに頼る必要がなくなりました
これだけ聞くと本当にスキのないデッキですが、実際に物量で勝負する以外で安定して勝ち切るのは、なかなか難しいように思います。
強いて欠点を挙げるなら、各カードの値段が高いことでしょうか。
もちろん各カードの使いかたはこの記事で説明しきれるほど簡単ではなく、使えば誰でも勝てます、というデッキではないですが、中身は割と固定化されたデッキなので、使い続けることで確実に勝てるようになるデッキだと思います。
カードをそろえる難易度に目をつぶれば、基本的には初心者にとってもかなり有力なデッキです。

さて。
またChampionの絵に戻るんですが、この絵でGuardianなんですよ、Nico。
盾もなければ鎧も着てないけど。
でも、決してプールのバランス都合でGuardianにしました、というわけではありません(いや開発ではないので本当のところはしりませんが)。
実は、Nicoは彼女の上司のボディーガード兼副官として、ArisannaやTonorisといったChampionとはAzothの世界で対立することになる、いわばVillainsにあたる勢力のラスボス的存在……を守るChampionです。
その上司の名はVanitasで、彼もまたChampion。
Nicoはみーんなのも・の、じゃなくて、Vanitas率いるThe Obliviateのもの、ってことですね。
ということで、次回はVanitas。
Azothのラスボスらしい、異例中の異例の詰め合わせをお楽しみください。

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