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Starting Out: Grand Archive TCG Vol. 11 - Re:Collection Slime Sovereignについて

Re:Collection 2つ目のデッキ解説、Silvieです!
Silvieだけ、実は構築済みが2種類ありますが、今回はそのうちの新しいほう、です。
古いほうも販売停止はしておらずちゃんと購入できるので、気が向いたらそっちのデッキも、Re:Collectionとの比較という意味でも解説する……かもしれません。

封入構築済デッキの中身

画像はおなじみhttps://build-v2.silvie.org という、Grand Archive TCGのデッキ構築サイトからスクリーンショットを撮っております。

Material Deck
Main Deck 1
Main Deck 2

とてもカラフル。
……ルール的に問題ないのか不安になりますが、構築上、

  • Material DeckはLv0のChampionを含み、すべて1種1枚ずつの12枚

  • Main Deckは同名4枚まで

以外には特に構築の制約はないので、構築としては問題ないです。
……スターター相当の商品である以上、本来ならプレイできそうにない色構成であっても、全てのカードがプレイは可能な構築なはず。

ちなみに。
Re:Collectionは厳密にはスターター扱いではありません
この商品を買うだけでこのゲームをはじめられる、というのがスターターの定義とすればたしかにスターター相当ではあるので、この記事ではそういう言い方をしていますが、厳密には違います。

Material Deck

Champion

ChampionはSilvie。
TamerというClassで、この記事でTamerを扱うのは初ですが、Tamer自体は最初からいたClassです。
Tamerは、動物つかいです。

初のSubtype限定型Lv0 Champion。

キャラクターChampionの前に、Lv0 Championから解説が必要です。
構成がカラフルなカラクリは、このLv0 Spirit Championのおかげ。
Inherited Effect(Champion Lineageに含まれる限りその効果は有効)で、SlimeのSubtypeをもつカードの色は、それがFire、Water、Windである限り無視してよい、という効果をもちます。
SubtypeがSlimeでありさえすればいいので、そのカードがAllyじゃなくてもSlimeであれば基本色は無視します
また、色を無視できるのは基本色だけなので、Tera、Arcane、Luxem、Crux等の上級色は無視できません。

Silvie Lv1。Buffカウンター、どんどん乗るので、このデッキでは無視できないサイズが現れます。
Silvie Lv2。Tristanもそうだったように、条件満たすと2ドロー。
Silvie Lv3。Lv3が3枚あるのはSilvieが初。

Silvieのほうは、Championの新規カードはLv3のみ。
スターターのSilvieを扱ってないためここでは初登場カードだけなので、それぞれ確認していきます。

Lv1では、レベルアップしたターンの次にプレイするAnimalかBeastのカードが、Buffカウンターを1つ乗せた状態で登場する、という効果です。
ちなみにこのデッキでは、基本的にはBaby系のSlimeがAnimal、そうでないSlimeがBeastなので、すべてのAllyがこの効果の恩恵を受けます。
厳密にはスターターじゃないとはいえ、こういう細かいところを考えなくてもちゃんとプレイできるという初心者がはじめやすい商品設計、さすがのWeebs of the Shore社

Lv2では、最大2ドローの登場時効果です。
AnimalのAllyをコントロールしていれば1ドロー、BeastのAllyをコントロールしていれば1ドロー。
これらはそれぞれ達成していれば両方有効になります
なお、構築の範囲に広げて、MRCまでの全カードにおいて、AnimalかつBeastというカードはないため、最大限まで効果を得るには2体のAllyが自分の場にいる必要があります(※今後仮にそういうカードが出た際に1枚で両方をカウントしていいのかは調べていません)。
Lv1でBuffカウンターが乗ってAllyが残りやすい状態を確保できているので、単体でシナジーっぽいことをしています。

Lv3は、Slime専用のスーパーカード。
上級色のSlimeカードの色を無視してよい、という、Lv0に対する上級版効果。
しかも、次にプレイするSlime allyは2コスト軽減した上で2つBuffカウンターを乗せて登場します。
さすがSlimeの王様
注意が必要なのは、このLv3が色を無視するのは上級色のみということ。
Lv0を別の有色Lv0にすると、その色とNormのSlime以外は色の条件を満たせなくなります。

Lv3で有効になる上級色はTera。
おそらく地球や陸地を表すTerra由来だと思います。
1兆が由来、ということはないと思います、たぶん。
Teraであれば他のデッキ同様の扱いで、Slime以外のカードもプレイできます。
SilvieはもともとTeraがLv3 Championだったので、Tamerとしての既存カードの活用も可能です。

Champion以外のカード

ChampionがわりとSlime特化型の効果でしたが、Materialの他のカードも結構Slime特化が多めです。
というか、Slimeの強化度合いが半端ない!

見た目おいしそうだけど、使われるとただの危険なデザート。

Slimeが登場する時、Buffカウンターを追加で1つ乗せて登場させられるプリン。
破棄が必要なので特定の1ターンしか使えませんが、破棄したターンに登場する全てのSlimeがこの効果の恩恵を受けます
何体でてもbuffカウンターが乗るので、ChampionをLv1やLv3にしたターンに使うと、いきなり巨大なSlimeが登場します。
3/3くらいでも対応するのがつらくなるサイズ感のゲームなので、タイミング見極めて使用すると威力絶大です。

絆の力は偉大、という感じ。

Memoryコスト1で登場して、破棄することで次にプレイするSlime Allyのコストを3軽減するRegalia。
ちなみに、Slimeは基本的に3コスト以下なので、次のSlimeは0コストで登場する、と書いてあるのと同義です
Slime Allyである限り何が出る場合でも0コストになる、というのと同義です。
相手の手札が1枚でも気が抜けないことになりますね。
もちろん、プリンと一緒に使うと0コストでBuffカウンターが追加で乗った状態でSlimeが登場します。
いやSlime強くない?

Slime巨大化計画。その費用はMemoryコスト1とSlime 1体だけなので超ハイコスパカード。

Slime最強のドローソースがこちら。
登場時に1体のSlimeを破棄して除外し、そのパワーの値分のrefinementカウンターをこれに乗せます。
で、Refinementカウンターの回数だけ、毎ターン2体ずつのSlimeにbuffカウンターを乗せながら1ドローします。
パワー5のSlimeくらいは簡単に場に作れると思うので、それをコストにすれば、そこから5ターンは手札に困りません。
せめてレストで登場にしてくれよ……対面したくないよ……強いよ……

ちなみに、ピックアップしてないですが、場にあるだけでSlimeがvigor(=毎ターンエンドフェイズで起き上がる)を付与するカードもあります。
Slime Allyは全てAnimalかBeastなので、構築の範囲では割と簡単にtaunt + vigorを用意できるので、控え目にいってTamer Alliesほんとやべえ

Main Deck

Tamerは、そのモチーフからしてAlly中心のデッキです。
もちろん、Slime特化Tamerデッキのこれも、TamerなのでAlly中心です。
というか、ピックアップするカードは2枚を除いて全部Allyです。

なぜかこれだけBabyじゃないのにAnimal。

いきなり最強のSlimeを紹介します。
Limitless Slimeは、名前の通りLimitlessに巨大化していきます。
Lv1の時点でFloating Memoryになって、Lv2で+1/+2修正がはいって、Lv3になるとアタックするたびbuffカウンターが乗っていきます。
つまりLv3になったターンにプリンとNexusを使って登場させると、0コスト5/6で登場し、アタックすると6/7になりますね
Nexusなしでも1コストでそれが登場する上、処理しないと毎ターン+1/+1していく、という認識でいてOKです。
このゲーム、Allyのアタックまでは優先権発生なしで完了するので、通常の構築の範囲だと、とりあえず+1/+1してからQuicksilver Grailで除外しておいたVerdant ScepterをFastスピードで着地させ巨大化Limitless Slimeをコストにする、という動きもあり、このSlimeは存在だけでただの恐怖です

絵はかわいい。出されるのはただの恐怖。

手札とmemoryからSlimeを2枚公開すると1ドロー。
公開するのはSlimeのカードのなので、Allyでなくても構いません
Slimeでそまっているこのデッキ、基本的に1ドロー。
しかもinterceptもついているので、championにいく前にまずはこちらからアタックしていくことになりそうです。
1/1でドローだけできるinterceptは、Stalwart Shieldmateが万能Floating Memory供給ユニットとされているのと同じように、このデッキでの初動価値は最大級です。

気持ちよさそうだけど、だされると気持ちよくない。

Baby <element color> SlimeはRe:Collectionで登場したサイクル。
NormのGrayと基本色3色の4体がいます。
ここではWindだけ取り扱いますが、On EnterでitemまたはweaponをSuppressします。
"To suppress an object, banish it and return it to the field under its owner’s control at the beginning of the next end phase.【拙訳:Suppressするとは、対象をゲームから除外し、それを次のエンドフェイズ開始時にそのカードのオーナーのコントロール下で場に出すことをいう】"
Itemとweaponに限定されますが、それはすなわちRegaliaは全部対象です
また、自分のdurabilityカウンターが減ったweaponを再登場させてdurabilityを回復させる、という使いかたもあります。
ロードだけして放置されたGunからBulletを除外するためにも使えます(そんな状況起きるとは思えないけど)。

わりと気軽に対戦相手がうっかり死にます。

上級色のSlimeも見ていきましょう。
まずはArcaneのStorm Slime。
On Enterで除外されているSlimeのカードの数だけ1体のunitにダメージを与えます(As a Spell、というのはSpellとして与えるということなので、Spellshroudの相手は選べません)。
その上で、破壊時にmemoryからランダムな2枚をゲームから除外して2ドローできます。
つまり、Lv3にレベルアップしたターンなら、そこまでの6枚のmemoryを全部Slimeで支払っている仮定だと0コストで5/3が登場し、6点ダメージを与えてかつ殴ってくると5点、割られても2ドローのチャンスですね。
うっかり自分のChampionがふっとぶことがあるので、常に要警戒です。

Prideというキーワードが初出です。
PrideをもつAllyは、Prideの後ろに示されるレベルよりChampionのレベルが高くないと、Interceptとアタックの宣言と起動型効果の起動ができません
なお、Taunt等常在効果や誘発系の効果は有効で、Retaliateは可能です。
いわゆる"言うことを聞かない"状態です。

なんでこの効果でOn Enterついてないんだ……(いや、だいたいその理由はわかるんだけど)

上級色のSlime、基本的にArcaneのと同じくらい強い、というか下手するとStorm Slimeが一番弱いまであるんですけど、紙面の都合で割愛して、その中でぶっちぎりに強いSlimeを紹介してAllyの紹介は終わります。

Slime King、名前の通り王様級のパワーカードです。
まず、プレイの時点で3枚のSlime Allyを墓地から除外します(この時点でさっきのmemoryコスト支払いの前提でStorm Slime続けてプレイしたら、9点とびます)。
これ、On Enterではないので、前回紹介したStifling Trapで打ち消せません
で、On Leaveで、これのコストとして除外したSlime Allyをコスト無視で全部場に出します
あ、On Leaveなので、手札に戻そうが場から直接除外しようが3体Slimeが登場します(Storm Slimeがそこから登場すれば、さらにダメージ飛んできます)
……
…………
イカレテルヨ…………

Pride 4以上、という数値も存在します。
Raiのスターター解説時に、Championのカードとしてのレベルと、ステータスとしてのLVは別の管理がなされることを説明しました。
そのため、Pride 4以上でも特に気にする必要はない……ように組まれてることをちゃんと見て安心したいですよね。

Slimeにバフカウンター最大3つ、Championに乗せるならそれはLVカウンターとして置く。
……さすがにSlime優遇されすぎじゃない??

LVカウンターかバフカウンターを対象最大3体に置く、というActionカード。
いや、ChampionにbuffじゃなくてLVでのってくれるのはまだうれしいというか安心した感じなんですけど、それFastスピードの2コストでやっていいの????
しかも、WindなのにSlimeのカードなので、このデッキでは基本色の拘束は無視
……やっていいレベルこえてるようにしか思えない……

絵にはSlimeが映っていますが、Slime専用カードではありません。

そんなカードよりもはるかに強いTamer汎用が投入されています
デッキ内の解説最後の1枚は、登場時にドローして、AnimalかBeastが登場したら破棄することでその登場したAllyにbuffカウンターを乗せられるItem。
Baby Green SlimeでSuppressすれば、再登場時に0コストで1ドローできます(これこそさっき例で書けばよかった)。
Tamerの新時代の基盤カードです。

付録の3パックから出てほしい1枚

Re:Collectionの特典、付録のMRC 3パック。
2~3枚、3パックから1枚出るだけでも有効っぽいカードを紹介します。
なお、CUR/CSRは効果として紹介済みカードと重複なので、ここでは割愛します。
ちなみに。
Re:Collection全体でCUR/CSRが封入されるので、TristanのBoxからSilvieが出たり、その逆だったりもありえます

これURだったんだ。いやまあ、URで納得の強さなんだけど。

1枚目は、ライフ回復ができるSlime。
中終盤、気軽に10~15点/ターンくらいは飛ぶゲームなので、回復ができるかどうかは結構重要です。
それが自ターンだけだとしても、Slimeである限り勝手に巨大化してくれるこのデッキなら、1回のアタックで4点は簡単に回復するでしょう(On Hitは、アタックによってダメージを与えた時のみ誘発します)。
これで2コストは破格です

Spellshroudもだけど、1/3というスタッツが優秀。

2枚目、自分以外の全UnitにSpellshroudをつけるSlime。
全Unit、といいつつもSlimeだけですが、このデッキにはSlimeしかいないので。
これ常在効果なので、Pride 2以下に下げてもずっと有効なんですよね
これでSpellshroudつけた状態でStorm Slimeだすと、ダメージ軽減以外ではダメージをかわせません。
軽く15点/ターンが安全にでるので、軽い恐怖

SlimeじゃなくてもNormなら色が関係ないので普通に採用可能です。

最後の1枚は、少し趣向をかえてSlime以外から選びました。
On Enterで墓地のBeastカードを1枚memoryに戻します。
破壊されたStorm SlimeやSlime Kingを回収する、というのが活用方法。
Beast限定の回収なので、Baby系とLimitless Slimeは回収できないことだけ注意です。
ライフ4のAllyというのもGood。

まとめ(と宣伝)

どうもキャライラスト人気傾向なのか、国内だと結構Silvieが人気のようです。
今までのTamer Allies自体とても強力なデッキでしたが、Slime Silvieは今期一大ブームが起きそうな予感がある構築スタイル。
Slimeを並べて、Slimeをbuffカウンターで強化して、面と単体両方の圧で圧していく。
そして、Storm Slime等のパワーで押し切る、というのが基本プランです。
Slime軸、ということ以外は制約がないともいえるし、Slimeを軸にできるなら基本色は単独の色に寄せる、ということも構築では有効な考え方です

いずれにしても、このRe:Collection 1箱でSlime Silvieの必須パーツが一瞬でそろってスリーブとストレージもついてくるので、今からはじめる一番有益なデッキ、かもしれません。

Re:Collectionも含んだMRCのカードを含めて、日本国内で定期的にGrand Archive TCGができる場所や直近の情報は以下の通りです。

1. グランドアーカイ部のおしらせ
毎週水曜日の20:00~
、新宿御苑のEVOさんにて活動しています!
都合がつく方、ぜひ気軽におこしください!!
だいたい23時頃まで(たまにそれ以降まで)気軽に入退場できるような形で開催しています。
詳細質問は主催の私まで、店舗利用料等はEVOさん店舗までご質問ください。

2. Grand Archive日本Discordサーバのお知らせ
DiscordにもGrand Archive TCGのサーバがあります。

こちらのリンクから入っていただければ、Grand Archiveについての日本語での議論/会話がいつでも可能です!
(この記事の読者にいるかわかりませんが)日本語に限らず英語でも参加可能なので、本当に気軽にご参加ください!!
(というか、英語での議論も日本サーバで活発に起きてます)
こちらも質問は発起人でサーバ管理者でもある私までご連絡ください。

3. スターターデッキ対戦会のお知らせ
6月中開催を予告していた、スターターデッキ限定大会の開催が確定したようです。

会場はグランドアーカイ部の"部室"、EVOさん。
スターター限定とはいえ、日本初のGrand Archive TCGの大会です!
ぜひご参加ください!!
申込は↑のTweetからTwiplaをたどってエントリーしてください。
なお、Re:Collectionのデッキは「さすがに強すぎるので使用不可」ということになったようです。
店頭でスターターデッキ販売があるので、当日買って参加、ということもできなくはないです(数に限りがあるので、事前に買っておくことをオススメします)。

4. デュナミス会 7月定例会について
私が運営しているアナログゲーム団体で、毎月定例会を開催しています!
Grand Archive専用イベントではないですが、Grand Archiveをプレイできる環境を整えて開催しています。
7月会が詳細確定次第、この記事シリーズでも宣伝します。

Tristanに比べて1000字弱短くなりました。
次回……何書こうかな。
まあ、まずはせっかくなので旧Silvie解説書きます。

 

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