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Starting Out: Grand Archive Vol. 1 - Lorraine Starter Deckについて

最初はスターターデッキ解説からはじめていきます。
また、初回なので、このゲームにおける「スターターデッキ」という商品の立ち位置や、構築の最低限のルールから説明するため、今後のスターターデッキ記事より少し長い内容となる見込みです。
構成は、Lorraineのスターターデッキにおける主要カードと戦い方を説明した後、何枚かのカードをピックアップして書いていきます。
また、最後になぜこのゲームにおけるスターターデッキがmust buyアイテムなのかを解説します。

スターターデッキの中身

まずはスターターデッキの中身から。
デッキの画像はhttps://build-v2.silvie.org という、Grand Archive TCGのデッキ構築サイトからスクリーンショットを撮っております。

Material Deck
Main Deck 1
Main Deck 2

……1枚で全部表示できるといいんですが、どうやらこのサイトではできない模様。

さて、Vol. 0でも書いた通り、このゲームはメインデッキの他に、Material Deck(マテリアルデッキ)というものをもちます。
↑の画像でいうところの1枚目がMaterial Deckです。
このゲームの構造として最も特徴的なデッキであるMaterial Deckについて、まずはすこし深く見ていきます。

Material Deck(マテリアルデッキ)

Material Deckについて、構築のルールは以下となっています。

  • 全てのカードは1枚ずつしか入れられない

  • 必ず1枚のLv0 championを入れる

  • Material Deckに入るカードは、左上に書かれたコストが青い丸に数字であるものに限る

で、このデッキは"Lorraine Deck"という名前で販売されていますし、記事名もいきなりその名前使っていますが、「Lorraineってなんですか」という疑問がでますよね。
それは、このデッキに入っているchampionの名前です。

Lorraine Lv1。登場時にMaterial Deckから0コストのweaponを場に出せる。
Lorraine Lv2。登場したターンにこのカードで相手のAllyを倒すと1ドロー(バフつき)。
Lorraine Lv3。追放されたweaponの数だけ攻撃時のパワーアップ。

……はい、かわいい←
いや、書いてあることは全然かわいくなくて、なかなか物騒です。
Lv3のもつ効果を見ると、"Lorraine's attacks get +1 power for each regalia weapon card in your banishment. 【拙和訳:Lorraineの攻撃は、追放領域のregalia weaponの数だけパワーが1上がる】"とのこと。
ということはこのデッキは、きっとchampionが直接相手に攻撃することがコンセプトになるデッキっぽいですね。

Lv3はLv2から、Lv2はLv1から、Lv1はLv0から進化します(※進化、というのは正式なゲーム内の用語ではありません)。
この進化は手札になるはずのカードをコストとしてプレイするので、あまり早々やりすぎると、手札がなくなります。
Lv1~2の状態でいろいろと準備を整えつつ、万全の状態になったらLv3になる、というプランでいいように思います。

Lv1は、"On Enter: Materialize a weapon card with memory cost 0 from your material deck. 【拙和訳:登場時、memoryコストが0のweaponカードをMaterial Deckからプレイする。】"と書いてあります。
1ターンに1回しかできないMaterializeを、もう1回、追加コストなしでできる、と書いてあるのでとても強いです。
初めてリスト見た時、「……え、スターターでこんなレベルに強くていいの????」ってマジで声出てました。
とりあえず、2ターン目でLv1は出しちゃってよさそうです。

Lv2は、"On Enter: Until end of turn, Lorraine's attack get +2 power and gain 'On Kill: Draw a card.【拙和訳:登場時、ターン終了時まで、Lorraineの攻撃はパワーが2上がり、敵を倒した時1枚引く。】"と書いてあります。
あくまで攻撃時にパワーが上がるので、何かしらの方法で攻撃できたならば、だいたい1ドローと書いてあります
2コスト払って、つまり手札を2枚捨てて出しているので、事実上のコスト1軽減と考えることができます。
「本当にこれスターター??」って声に出しました。
とはいえ、Lv1ほどいつでも強くはないので、強く出られるタイミングで進化がよさそうです。

さて、champion以外のMaterial Deckの中身を見ると、Lv1でいきなり追加でweaponを出せるだけあって、weaponの選択肢は5本入っています。
特に、Lv1の登場時効果で出せるweaponは2種類あります。
その中でも1本をピックアップします。

さしずめ「飾り付き大剣」といったところ。

ちゃんと説明していませんでしたが、効果欄の上部分にある1行が、カードのカードタイプとか性質を表す場所です。
つまり、このカードはRegaliaのWeaponというカードタイプであって、Guardian/WarriorのSwordという性質ということになります。
効果は、"'Class Bonus' On Enter: Target ally you control gets +1 power until end of turn. 【拙和訳:'Class Bonus' 登場時、あなたがコントロールする対象のAlly 1体は、ターン終了時までパワー+1を得る。】"とあるので、これを出す際には、最低1体のAllyを出しておきたいところです。
最速ターンである2ターン目にLorraine Lv1にして効果でこれを出すことを考えると、1ターン目で最低1体のAllyを出す、というのが目標になりそう。
ちなみに、Class Bonusというキーワードは、"この効果は、あなたのchampionがこのカードのclassと合致する場合のみ有効になる"という意味の効果です。
つまり、この登場時効果を使うには、これが登場する瞬間より前にchampionがWarriorかGuardianになっている必要がある、ということになるのですが、Lorraineで出すなら彼女はWarriorなので気にしなくて大丈夫ですね。
本当によくできたスターター。

ちなみに、(パワーをもたない)championでの攻撃は、これらのweaponを使うかAttackカードというものを使って行います
Lorraine Lv2やLv3の効果は、攻撃したときに初めてパワーが加算されるため、攻撃をする時点ではまだパワー0の状態であることを忘れないでください。
"この武器を使ってchampionで攻撃します"という感じで宣言しながら、championをレストする(=横にする)と攻撃になり、ダメージを与える処理までおわったら武器の耐久力(=weaponカードに書かれている右下の数字)を減らします。
なお、耐久力はdurabilityカウンターというものを置いて管理します(初期値がカード記載の耐久力の値です)。
また、この記事では詳しく扱いませんが、Attackカードを使う場合も、手札から他のカードをプレイするのと同じようにカードをプレイし、championを横にすると攻撃したことになります。

メタカードをMaterial Deckで対応、という特徴的な位置づけ。

Material Deckから最後に紹介するのはこのカード。
毎ターンMaterial Deckから1枚場に出せる、ということは、いわゆるメタカードをメインではなくここに積むことでも対策ができるということでもあります。
このカードは、相手がFire elementのchampionなら、このカードをゲームから取り除くことで1ドローできるカード。
相手がFireじゃない場合はただの置き物です。
ちなみに、championのelement(属性)は、championとして重ねているカード群の全てに含まれる、各カードの右上の色全てです。
このデッキの場合だと、Lv3時点ではWindとCruxということになります。
なお、Norm(無色)はいつでもプレイできますが、基本色であるFire、Wind、Waterや、特殊色であるCrux等、Norm以外の色は、championがその色の属性でない場合はそのカード自体プレイできません(Materializeもできません)
一旦は(=スターターの範囲では)、Lv0で出す色とNormしかプレイできない、Lv3になるとプレイできる色が増える、と雑に覚えておいてください。

Main Deck(メインデッキ)

Material Deck、特にchampionを見て、どうやらこのデッキはchampionで相手を攻撃することを軸に戦うデッキっぽい、ということがわかりました。
ということは、championで攻撃したときにくらう反撃は仕方ないとしても、それ以外のダメージは極力くらいたくないはずです。
また、Lv1になる時に出すweaponの1つは、他のAllyが出ていることを要求しているようなカードなので、1ターン目からAllyを出したいです。
そんなことを1枚でできるカードがいればいいんですが、そんな都合がいいカードがスターターに入ってるわけない……

超強いカード1号
超強いカード2号
超強いカード3号

いや12枚もあったわ……
できすぎでは……なんだこれ……
このスターターは神か何かか……

この3枚に共通しているのは、(Class Bonusの有無はあるものの)全てInterceptというキーワードをもっていることです。
Interceptは、"Whenever your champion is attacked while this ally is awake, you may redirect that attack to this ally. 【拙和訳:あなたのchampionが攻撃された時、このallyがスタンド状態なら、その攻撃をこのAllyを対象とした攻撃に移し替えてよい。】"という効果。
大前提として、このゲームでunit(ちなみに、unitはchampionとAllyの総称です)が攻撃できる原則となる条件は、

  • 攻撃を行うunitがスタンド状態であること

  • 攻撃を行うunitが最低1以上のパワーをもつこと

  • 攻撃対象に選べるunitが存在すること

だけです。
攻撃対象として、スタンドしているunitも選べます
ちなみに、防御する側は、

  • 防御したいunitがスタンド状態であること

  • 防御したいunitが最低1以上のパワーをもつこと

が原則となる条件です。
つまり、Interceptをもっている場合、championへの攻撃を、防御することなく(=レストすることなく)champion以外で受けることができる上に、パワー0でも攻撃を受けとめてもよいということがいえます。
実際にこのデッキでゲームをやってみると、これが本当に強い効果とわかります。
だって、Lorraineを守り続けることができるのだから。

ちなみに、上の3枚のうち緑のカードには、Floating Memoryという、とてつもなく重要なキーワードが書いてあります。
これは、"Memoryコスト(=Material Deckからカードを出すコスト)を1支払う際、Memory(=手札からプレイするカードで使用した、伏せているカード)をゲームから取り除く代わりに、墓地にあるこのカードを1枚ゲームから取り除いてよい"という効果です。
Championの進化はコストが結構重いのですが、Floating Memoryを使うことで手札が温存できます。
おそらくこのゲームで最も重要なキーワードだと思います。
数え間違えてなければ13枚入っているので、できるだけ、MaterializeはFloating Memoryで行えるようにしましょう。

すごいWarriorっぽい効果なのになぜかMage Spell。

最後に1枚、championで攻撃して勝つというコンセプトを最大限表す1枚を紹介して、最初のスターターデッキ解説を終わります。
Lv3で使えるようになる色・Crux(南十字星、たぶんLv3のフレーバーテキスト"拙和訳:神精霊の加護があらんことを!"あたりと同じ由来)。
その中の1枚です。
Weaponの説明で書いたように、championで攻撃すると、championはレストします。
そのため、1ターンに1回しか攻撃できません。
しかし、このカードをプレイすると、championがスタンドするので、もう1回攻撃できます
しかも、ドローのおまけつきで。
追加コストがあるとはいえ、これを1コストでできるという破格の効果です。
さすが上級色。
たとえばregalia weapon全てが除外エリアにあると、最低5点×2回の10点は確定していて、攻撃のために最低1点以上の武器かAttackカードを使用する分を含めると、12点は確定していることになります。
だいたい最大ライフの半分ですね。
これがプレイできる頃にはそれなりに相手にダメージを与えてきているはずなので、下手すると最後の1撃になります。

デッキのまとめ

すこし長くなりすぎた……
今回は初めての用語も多いので許してください。
次回からはもう少し短いです。

でも、長くはあったものの、このデッキの戦いかたはいたってシンプルです。
Championでひたすら殴る!
そのためにはweaponを出したり、Interceptもちのユニットを出してchampionを守ったりします。
解説で取り上げていませんが、ダメージ軽減のカードや、全体攻撃や墓地回収なんかも少数ながら入っています。

ちなみにCruxは、登場以来ほぼずっと環境にいるMerlinというchampionも使う色のようです。
どんなchampionか、まだよくわかってないですが、Mageではあるようです(だからCruxにはMageとWarriorのカードがあるっぽいです)。

なぜこのゲームのスターターがMust buyなのか

このゲームのスターターデッキ、このゲームをやりたいならMust buyです。
しかも、1セットで足ります。

その理由ですが、

  • Material Deckが、championにあわせてどう組んでも使えるものがある程度集まっている

  • スターターにしか入っていないカードが4枚ずつ、しかもかなり構築の根幹になるカードが入っている

  • スターターをベースにいじるだけでまともな構築級デッキになる

  • 最初からLv3までchampionがそろってる

あたりが挙げられます。
特にMaterial Deckはブースターパックだけだと1デッキ分そろえるのも大変です。
スターターは、いきなり12枚が、そのchampionを使うなら無調整でもある程度大丈夫なMaterial Deck同梱なので、とても良心的です。
さらに、上の本文で書いた内容の通り、構築必須パーツは4枚入っている状態なので、1~3枚封入のカードを変更していくことで、かなりの精度のデッキに仕上がります。
正直、スターターデッキだけで本当にかなり遊べます。

次回は、どんなカードゲームでも一定のファンがいる、いわゆるバーンデッキのスターターを解説します。

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