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Starting Out: Grand Archive TCG Vol. 10 - Re:Collection Shadowdancerについて

さて、今回と次回でRe:Collectionデッキの解説です。
先に解説するのは、MRCの顔といっても過言じゃないChampion、Tristan。
パッケージに印刷されているキャラクターですしね。
Re:Collectionの同梱物がどういう内容かは前回書いているので、スターターデッキとして捉えてどんなカードが入っているかに絞って書いていきます。その後、Re:Collectionならではの特徴としてはMRCのパックが同梱されているので、MRCのパックから出たらうれしいカードを2~3枚ピックアップで終わる構成を予定しています。

あ、先に断っておきます。
約9200字あります。

封入構築済デッキの中身

画像はおなじみhttps://build-v2.silvie.org という、Grand Archive TCGのデッキ構築サイトからスクリーンショットを撮っております。

Material Deck
Main Deck 1
Main Deck 2

UMBRAのデッキ2つ目です!
異なるChampionが同じ上級色を使うデッキは過去にもLorraineとMerlinというのがありましたが、スターターデッキ相当内では初の色被りです。

色は被りましたが、クラスについては、スターターデッキ相当のものとしては現存初の、Assassin。
Merlinと並んで、最初期から非常に強力なデッキとして君臨してきたZanderと同じクラスなので、その点でも期待大です。

Material Deck

Champion

ChampionはTristan。
実はLv2だけは1弾Dawn of Ashesで登場していたChampionでしたが、今回のRe:CollectionデッキでLv2も含めて一新されて、Lv1~3まで全部が新規登場になりました。

Tristan Lv1。新キーワードagilityが登場。
Tristan Lv2。登場時に最大2ドロー。
Tristan Lv3。コンバット無敵の女。

MRC初出のキーワードも、本記事シリーズとして初出の既存キーワードもある、という感じです。
雇われの刺客で、"Consider it done. Just worry about my payment.【拙訳:大船に乗ったつもりでいなよ。アタシの支払いのことだけ考えな。】"と言っちゃうくらいの自信のほど。
その自信、いかに。

Lv1では、MRCで初出のキーワードが登場します。
"Agility 3 — Return three cards from your memory to your hand at the beginning of the end phase.【拙訳:Agility 3 - エンドフェイズ開始時、3枚のカードをメモリーから手札に加える。】"
言うだけのことはありますね。
このターン中、3枚までは手札に返ってくるので、
・返しの相手ターンに3コスト分多く構えることができる
・次の自分のターンで使うMemoryコストのリスクを軽減できる
というメリットがあります。
ちなみにこのキーワード自体はTristan Lv1専用ではなく、MRCの複数のカードにも搭載されています(MRC紹介記事で書き忘れました)。

Lv2は、(Lineage制約以外では)登場時効果のみをもちます。
その内容は、登場時にPreparationカウンターが2個乗っていれば1ドロー、4個以上なら合計2ドローになる、というもの。
言うだけのことはありますね。
……Lv1ではpreparationカウンターをためる動きをとりたくもなります。
この後でChampion以外やMain Deckを見るとき、どれくらいpreparationカウンターをためられるのか、というのは気にする必要がありそうです。

Lv3は、Lv2までと大きく変わってダイナミックな効果がついています。
登場時に、Ominous Shadowトークンを2体だしてpreparationカウンターを1つ得る、という効果。

これだけ、画像をshoutatyourdecks.com から取得しています。

どんなダメージでも3点軽減するようです。
ついでに、interceptとtauntはこいつの前では無効です。
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????????
いや、強い。
それだけの効果で、デメリットが「このターン中にあなたのchampionがコンバットダメージを与えたunitにしか攻撃できない」だけなのは、とても強いと言わざるを得ません。

Lv3にとっては実際は、このOminous Shadowの登場自体はおまけです。
一番のポイントは、そのOminous Shadowにアタックをそらすことができる効果をもっていること。
Interceptの逆挙動ともいえます。
言うだけのことはありますね、っていうレベルじゃないですね。
アタックを反らして、反らした先では3点軽減。
Unitのアタックに対してしか有効ではないとはいえ、破格の性能です。
コストとしてPreparationカウンターが2つ必要なので、安定してフィニッシャーを活用するという意味では、Lv3になる際に10個はためておきたいですね。

Champion以外のカード

びっくりするくらいRegaliaのプレイコストが安い!
なんと、Champion以外でmemoryコストが要らないという設計です。
おかげで、ほしいものをほしいときに出しやすいです。
手札減らないし←最重要。

ChampionがPreparationカウンターを要求していること、Lv3になってからのOminous ShadowトークンがChampionによるアタックを要求していることを考えると、そのまわりのカードが必要です。

0コストでpreparationカウンターがたまるのはうれしい。

ということで、筆頭はこのカード。
登場するだけでpreparationカウンターが手に入って、Lv2以上では破棄するとReactionカード(Actionカードのサブタイプのひとつです)のコストが1減らせるというItem。
特にPreparationカウンターがClass Bonusじゃなく手に入るのがいいポイントですね。

このくらいの画像だとR12ですかね? R15?

Lv3になってから使えるカードではありますが、これもpreparationカウンターをためる手段としては結構優秀です。
最大3体までのUnitを対象として、Hit時にpreparationカウンターを得られるカード。
最大限までこのカードの利点を活かすには、自分だけじゃなく相手にも3体以上のunitがいる必要がありますが、一方の数がたりなくてもつかっていって少しでもカウンターをためたいところです。

超ヘンタイRegalia、ここに登場。

Championのアタックに関連したカードを紹介したい気持ちはあるものの、紙面の都合も考えるとまずはこのカードを優先して紹介せざるを得ません。
このカード、相手の墓地のカードをコストにしてMaterializeできます
"As an additional cost to materialize this card, banish two ally cards from a single graveyard.【拙訳:このカードのmaterializeの追加コストとして、単一の墓地から2枚のAllyカードを除外する。】"
この単一というのが相手の墓地を選択可能である、ということを公式のDiscordで確認済みです。
ということで、相手の墓地のFloating MemoryもちAllyを除外する、という妨害が可能です。
で、これが場にある限りPhantasiaであるカードはspellshroud(spellサブタイプのカードや効果の対象にとれない)をもちます
Phantasiaでありさえすればいいので、Ominous Shadow以外のPhantasiaもspellshroudになります。
構築用に覚えておくと役に立つかもしれません。
さらに、これを場から除外しても単一の墓地からカードを最大2枚除外します。
この除外時効果は、Ally以外も選べます
いやぶっとんでるよこのカード……

UmbraっぽいDagger。

紙面の都合を考えたとしても、このカードは紹介しないといけないWeaponです。
ただの1点ダメージになるWeaponなだけでなく、これを使ってChampionにダメージを与えると、手札とmemoryを入れ替えさせることができて、かつmemoryが4枚以上なら2点の追加ダメージを与えます
前半は任意なので、手札の入れ替えなしでmemoryが4枚でもダメージ源になります(そのはず)。
相手にカードのプレイを制約させることができる、とても優秀なweaponです。

Main Deck

PreparationカウンターとChampionのアタック、その2つが主題なのはMain Deckもかわりません。
まずはpreparationカウンターをためるカード関連から紹介します。

文句のつけどころがないカード。

おそらくWind Assassin最強のドローソースが登場しました。
Lv1(=Assassin)になるまではSlowですが、Lv1になってからはFastスピードでプレイできて、preparationカウンターをためて1ドローできるカードです。
しかも2コストなので、結構簡単にいつでもプレイしてハンドを補強できるカード。
これのプレイのためだけに急いでChampion Lv1まで進めたいかもしれません。

Mageっぽい効果記述してるけどAssassinです。

RaiのスターターにはいっていたCareful Studyのような、カウンターを爆発的にためるカードです。
「preparationカウンターの数を2倍にする」と書いてあって、雑に一気に増えます。
Efficiencyでコスト軽減があるので、2枚ドローしながらLv2へ上げたターンにこれをプレイすると、4コストでカウンター最低4つ追加で8個。
その形を目指したいですね。
しかも、それが開発意図なのか、preparationカウンターが8個以上ならAgility 3を得ます。
つまり、事実上の1コストです。
コスト軽減はLv1から有効なので、状況によってはLv1からでも使っていけるかもしれません。

……え?
PreparationカウンターをLv3でアタックを反らすのにしか使わないならそんなにいらない?
いいえ、preparationカウンターは、Lv3以外にもかなり重要で便利な動きができるものなので、獲得できるなら獲得できるだけいっぱいほしいです。
次は、そのpreparationカウンター活用カードを紹介します。

新規効果ではないけれど、新規絵で登場。

このカードは厳密にはRe:Collectionの新規カードではないのですが、新規イラストでの収録です。
通常は2コストでアタック中のAllyを1体もちぬしの手札に返すカードなのですが、preparationカウンターを1つ取り除きながらプレイすることで、その対象を代わりに破壊する効果をもちます。
どんなに大きなAllyでも、これ1枚で簡単に対処できる優れものです。
ちなみに、このカードはSpellではないので、Spellshroudでは破壊を防げません。
マジ万能。

アタックをコピー、というのはこのゲームならではの挙動。

こちらは新規収録のカード。
preparationカウンターを3つ取り除きながらプレイしてアタックでダメージを与える(=On Hit)と、prepareではない状態でアタックをコピーする、というカードが登場しました。
1回のアタックで最大2体を対象にして攻撃できる一方、同じ対象に2回攻撃ということも選択可能です。
しかも、コピーのパワーは6点なので、多くのAllyが倒せます。
ちなみに、コピー生成はこのカードの解決によって即座に処理される効果のため、コピーの攻撃対象を決定してからそこへダメージを与えるまでに、優先権は発生しません

Unblockableのアタックを、Ambushで"ブロック"することは可能です。

Preparationカウンターを活用するカードの最後の1枚は、取り除くカウンターの数を任意に決められるこれ。
任意、といっても、preparedにするには1以上のカウンターを取り除く必要があります(0を宣言してprepare 0、ということはできません)。
preparationカウンターを取り除くと、このカードを使って発生したアタックが、取り除いたカウンターの数だけパワーが上がった上で、interceptとtauntを無効にしてアタックできます。
本来の"ブロック"効果が無効なのでUnblockableということなのですが、Ambushもちのunitでの"ブロック"は可能です。
また、例えばRe:Collection同士での試合で、Tristan Lv3の効果でアタックを反らすことも可能です。
……Unblockableとは。

FastスピードでプレイできるAmbush、そう聞くと最強感漂いますね。

どんなに紙面が少なくても、このRe:Collectionからあと3枚は紹介しないといけないカードがあります。
第1号は、FastスピードでプレイできてAmbushをもつAlly。
相手の不意をつけそうな1枚なのですが、このゲームのRetaliateはRetaliateステップ開始時にすでに場にあるunitでのみ可能です(2024/6/16追記:"Retaliateステップ開始時"というタイミングがあり、そのタイミング中に登場したものまでRetaliate可能です)
また、アタックの宣言についても、どのようにアタック宣言が行われるかで、優先権の発生状況が異なります。

  • Attackカードを用いてアタックを宣言する場合:Attackカードのプレイに優先権が発生するので、対応してFastスピードのカードをプレイすることが可能です

  • Weapon等のみを用いてアタックを宣言する場合:当該Attackに優先権が発生せずRetaliateフェーズに突入します(以下2024/6/16訂正:Retaliateには間に合うようです)するので、Cloaked ExecutionerはRetaliateに間に合いません

優先権発生は上記の通りなので、覚えておきましょう。

記憶が確かならNorm初の打ち消しカード。

第2号、Normの打ち消しです。
Normどころか、Actionカードとしては初の非Cleric打ち消しです。
打ち消しは基本的に4コスト(ただし、Clericだと2コスト)で、相手が何かしらのコストを支払うと打ち消し回避、というのが基本のコストパフォーマンスですが、このカードは打ち消し範囲をActionカードに限定することで確定打ち消しになっています
しかも、Assassinだと2コストです。
Actionカード以外には効果がないので、Dungeon Guideを含むAlly、Domain、Phantasia、あるいはAttackといったものは打ち消せません。
ただ、ほとんどのデッキがMainはAllyとActionを中心に組まれる傾向があるので、打ち消し範囲は結構広いです。

まだ4弾だよ??

第3号、そして現存最強の打ち消しカード、登場です
2コストでAllyのOn Enterを打ち消すActionです。
打ち消し部分にClass Bonusがついていたら絶対に炎上していたであろうこのカード、Class Bonusでは、そもそも手から撃たないことを可能にしています
"If it's not your turn, you may remove two preparation counters from your champion to activate this card from your memory without paying its reserve cost.【拙訳:あなたのターンでないならば、あなたはpreparationカウンターを2個取り除き、memoryから、そのReserveコストを払わずプレイしてよい】"
もはや、説明不要の超強力プレイ条件です
カードを使いきっているorプレイに充分でない枚数しかない状態から、Dungeon Guideでのレベルアップ、登場と同時にbuffカウンターを得る効果、Gather、Recover、Glimpse、etcの全てのAllyの登場時効果を打ち消します。
手から撃っても2コスト、しかもどうプレイしても2点Allyへのダメージのおまけつき

付録の3パックから出てほしい1枚

Re:Collectionのある意味醍醐味みたいなところは、調整用カードと付録のMRC 3パック。
調整用カードはすべてMain Deckの4枚になっていないカードの4枚化なのでおいておくとして、MRC 3パックはお楽しみの枠です。
2~3枚、3パックから1枚出るだけでも有効っぽいカードを紹介します。

CUR、世界に72枚の枠はこれ!

これより出てうれしいカードはないですね。
CURじゃなくても、つまりFoilや通常版であっても、Tristan使いにとってこれよりMRCから出てうれしいカードは(たぶん)ありません。
単純に強いので
Lv3からLv3にレベルアップできるため、このカードから↑で紹介したTristanにレベルアップすることができます。
しかも、登場時に相手の山札の上から4枚を裏向きに除外し、色を無視してプレイできるという効果もあります。
最初にこちらにレベルアップして、充分にアドバンテージを得たらもう一方にレベルアップの上でフィニッシュまで、というのが理想的なプランです。
なお、この4枚のリムーブ札は、TristanがこのTristanじゃなくなってもプレイできるということが裁定で出ているので、(単純にこれを入れただけでは実現できないけれど)複数回このTristanをEnterさせるとその分相手の山札を使うことができますし、もう一方のTristan Lv3になってからも継続して使うことができます。

なぜかdurabilityがどんどん増える……

1回登場したら、どちらかのライフが0になるまでアタック宣言には困らない、と書かれた妙に強い専用Weaponもあります。
なぜかトークンがこれを使ってアタックができて、しかもそうするとdurabilityが増えます。
さらに、preparationカウンターが4つ以上あると、本当になぜなのかMaterializeフェーズ以外でも登場します。
マジで何言ってるかわからないんですが、Materialデッキのカードのなので、出たら迷わずデッキにつっこんでください。
なんならこれの前に紹介したTristanよりこっちの方が無条件で投入でいいカードです。

もしかしたらZanderでも使えるかも?

Mainデッキのカードとしても1枚。
Unique Allyなのでどのみち1枚しか場に出せないため、1枚だけでも大丈夫なはず。
しかも、このカード自身が2コストで手札に返ってくるので、引いたらとりあえずOK、という感じはありますね。
自身の効果で手札に返るとpreparationカウンターのおまけつきです。
しかも、このAllyで相手のAllyを倒すと、agility 3を得ます(agility 3ばっかりだな……)
Tristanにかなりマッチした効果です。

まとめ(と宣伝)

Grand Archiveというタイトルとして、2年目最初の構築済デッキ、という位置づけですが、とても華々しい!
単体の効果がとても強いカードが集まっているので、Tristanを組まない人でも、Windのデッキを組みたいならMust Buyともいえるセットです。

Re:Collectionも含んだMRCのカードを含めて、日本国内で定期的にGrand Archive TCGができる場所や直近の情報は以下の通りです。

1. グランドアーカイ部のおしらせ
毎週水曜日の20:00~
、新宿御苑のEVOさんにて活動しています!
都合がつく方、ぜひ気軽におこしください!!
だいたい23時頃まで(たまにそれ以降まで)気軽に入退場できるような形で開催しています。
詳細質問は主催の私まで、店舗利用料等はEVOさん店舗までご質問ください。

2. Grand Archive日本Discordサーバのお知らせ
DiscordにもGrand Archive TCGのサーバがあります。

こちらのリンクから入っていただければ、Grand Archiveについての日本語での議論/会話がいつでも可能です!
(この記事の読者にいるかわかりませんが)日本語に限らず英語でも参加可能なので、本当に気軽にご参加ください!!)
(というか、英語での議論も日本サーバで活発に起きてます)
こちらも質問は発起人でサーバ管理者の私までご連絡ください。

3. デュナミス会 6月定例会~"Grand Archive Jacked!!"について
私が運営しているアナログゲーム団体で、6月にGrand Archive専用会として会場を確保しました!!

詳細は上記のTwiplaにある通りですが、2024年6月1日開催で、会場は八丁堀区民館、13:00~17:00です。
今後も定期的に開催を検討しているので、都合がつく方、ぜひおこしください!!
なお、デュナミス会は毎月開催していて、"Grand Archive Jacked!!"じゃない会でもGrand Archiveをプレイすることは可能なので、毎月第1土曜日は空けておいてください。
なお、次回は7/13予定です
("第2土曜日じゃねーか!"といわないでください、私用で7/6が開催できないので)。

4. スターターデッキ対戦会のお知らせ
6月中開催を予告していた、スターターデッキ限定大会の開催が確定したようです。

会場はグランドアーカイ部の"部室"、EVOさん。
スターター限定とはいえ、日本初のGrand Archive TCGの大会です!
ぜひご参加ください!!
申込は↑のTweetからTwiplaをたどってエントリーしてください。
なお、Re:Collectionのデッキは「さすがに強すぎるので使用不可」ということになったようです。
店頭でスターターデッキ販売があるので、当日買って参加、ということもできなくはないです(数に限りがあるので、事前に買っておくことをオススメします)。

……宣伝コーナー長いのもあって、史上最長の記事になりました。
次回もこれに匹敵する長さで、Slime SilvieのRe:Collectionです!!

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