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遅くて、退屈で、つまらない場所

SNSには書かない(書けない)ことを中心にnoteを月に4本更新します。中身は藝大院の話、プロジェクトの過程、アイデアの種、苦しんでいる葛藤の様子などを書き散らかしてます。
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2023年8月の記事一覧

準備は十分してはいけない。完全にトラベルブルーな状態のまま手を動かす

教えることで、教わったことが理解できる / 「OUT SCHOOL 2023」と成果展「漂流のゆらめき」に寄せて

今年の6月から7月中旬まで開催された株式会社A-TOM主催の「OUT SCHOOL 2023」において、富山側の講師と成果展のキュレーションを務めた感想をまとめたいと思います。 OUT SCHOOLとは1ヶ月の実践型美術講座であり、最大の特徴は、参加者が作品を制作して展示発表まで行うことでしょう。 美術家やキュレーター、評論家といった美術に関わる講師(例:名和晃平さん、大巻伸嗣さん、やんツーさん、長谷川裕子さんら)の指導のもと、受講者が自らのアイデンティティや社会への眼差

渡航前の生存報告日記

全くもってどうでもいいご報告かと思いますが、先日32歳になりました! 夏生まれゆえに夏に弾ける男。そして獅子座は、自分が獅子座であることが大好き。(ウザい)(それもまたよしと思ってる) 毎年自分で自分に誕生日プレゼント的なものを贈っているのですが、今年は中古だけど一眼レフ一式買いました。これで映像撮りまくる。(誕生日プレゼントや留学の餞別、作品購入などのお知らせは随時募集してます♡) そして、自分の人生を大きく変えたニューヨーク留学からも今年で丸10年ということで、ブロ

尼崎のスラムから東京藝大、そして詐欺師と疑わない母 / 「尼人」を読んで書き綴った3538文字のこと

美術家の松田修さんの半生を綴った「尼人」を一気読みしてしまいました。今年もやれフランス哲学だのなんだの小難しい本を色々読みましたが、そんなもの飛び越えてぶっちぎりに良かった。なんでだろう。「尼人」は美術に興味ある・志してる人じゃなくても本気でオススメします。「尼崎のスラム街から東京藝大へ」という字面だけ見ると対象を狭めそうですが、全くそこに留まってません(というか一部に過ぎない)。階級・貧困・福祉的な話でもあるし、何より、側から見たら困難なこともボケといじりで生き抜いていこう