小説を今すぐ面白くする三要素
ぇえ!? そんな便利なものがあるんですか?
あります。
私の研究によると、インスタントに面白さを出してくれるのは次の三つです。
「渇望」
「葛藤」
「ギャップ」
順に見ていきましょう。
渇望
主人公に強いモチベーションを持たせること。
特に渇望──足りないものを取り戻す(手に入れる)ことは、物語の軸としてとても優れています。
目的・行動・結果が明白になるからですね。ただ過程をなぞって書くだけでも自然と物語になります。
また終着点へ向かう強いモチベーションを持たせることで展開が引き締まる効果も期待できます。
「口だけマン」にしないよう注意して下さい。
後の展開が決まっている場合は、それら全てに積極的に関与しうる目的を設定しなければなりません。
葛藤
為すべきか為さざるべきか。それが問題だ。
不思議なことに、人は葛藤に強い関心と親近感を持ちます。
なので葛藤が解決されると爽快感が得られます。
上記で設定した「渇望」を阻むような葛藤を描くと効率的ですね。
解決されない葛藤を長く引きずるのは、単に苦しいだけで読書体験の悪化を招く点に注意です。
その場合は別の小さな葛藤をテンポよく解決するといいと思います。
ギャップ
〇〇に見えるけど実は××
陳腐ですが有用です。
既存の組み合わせになる場合は、主軸には置かないようにしましょう。
ヤンキーだけど優しいとか、目つき悪いけど優しいとか、気弱に見えるけど努力の鬼とか……伏線を巡らせて溜めに溜めて引っ張って、満を持して打ち出されても「あーまたそれ?」って白けた顔をされてしまいます。
でもみんな好きなので、脇を固める要素になら歓迎されます。
早めに打ち出してアピールしましょう。
以上です。
序盤にこれらの要素をそっと追加しつつ、沿うように後の展開を調節すればあら不思議。面白い小説が出現します。
注意点としては、インスタントうま味調味料ですので最低限の担保にすぎません。さらなるステージを目指すなら取捨選択する必要があるかもしれません。
サクッと短編書きたいときなどにご活用下さいませ〜。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?