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心ひかれるもの

おもしろいものがすきだ。
「おもしろい」というと、いろいろな「おもしろい」があるけれど、一番すきな「おもしろい」は"心ひかれる"類のものだ。

いくつか本当にすきな本や音楽などがあるが、それらに出会ったときのことを思い起こすと、たいてい、私は笑う、もしくは爆笑している。
新しい独自の表現に驚き、笑ってしまうのだ。内容は理解していないけれど、心ひかれている。そして、笑っている。

本の場合だと、「これは!」という作家を見つけると、すごい鉱脈を見つけたような気持ちになる。宝の山だ。そして笑っている。

音楽の場合も、メロディーや歌詞や声や外見やいろいろだが、最初の衝撃が大きいほど笑っている。

その後、ゲラゲラと笑い続けているわけではなく、どんどん繰り返し読んだり聴いたりしているうちに作品そのものが少しずつ分かってきて、最終的に泣いている。だいたい泣くことになる。

「個性、オリジナリティ」というと、「良いもの、尊重すべきもの」と思うが、実際にそれをもとに生きていくとなると、なかなかしんどい。「人と違うものを発していく」ということは、覚悟がいる。

それでも。ものすごく強烈で、個性的で、オリジナルなものでも。普段なんとなく感じているけれど、自分には形にできない何かを、そこから感じとることができる。
そして、感動し、泣いている。
もっと言うと、救われたりしている。

そういう出会いが今でも時々あって、本当にしあわせなきもちになる。