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忘れてしまうこと

とても大事なことだとしても、忘れてしまうことがある。忘れられないと思っていても、すっかり忘れていることがある。
面白いくらい忘れている。

先日、4〜5年前の自分の手帳を見て「へぇ〜、そんなことを考えていたんだな」と思った。
その頃が通過点なら、現在も通過点なのだろう。そして、その道はどこにつながっているんだろう。今はまだ、その答えは分からないけれど、見届けたい。
自分のことだけれど、未来の自分がどうなっていくのか、どうなっているのか、興味がある。

それから、すっかり忘れられてしまった過去、これまでの自分も見つめ直したい。
とても一生懸命で、怠け者で、生まれっぱなしのこのわたしを。

思い出すのがとても辛くて、なかったことにしたいこともある。
けれど、その奥にある何かを見つけ出せば、今なら分かることもあるかも知れない。
そして、まだ幼かったわたしや、道の途中で怖くなって立ちすくんでしまったわたしを救い出せるかも知れない。

日々の雑事に追われて、それをいいことに、なかったことにしたことがたくさんあり過ぎる。
層になって、埋もれていることがたくさんある。

昨日、スマートフォンでなつかしい曲を1曲聴いていたら、そこから知らぬ間にステーションが作られていて、次々と当時の曲が流れてきた。
音楽とともに、当時のことが流れ込んできた。

自分で選んだものには、自分の意思の影響があるけれど、オートマティックに選ばれたものにはそれがない。そこに、わたしが無意識に避けているものが含まれているとき、ハッとさせられる。

トラウマ、というものが、もし、わたしにもあるとしたら。
ここ数年の間でも人から追い詰められて、厳しい状態になったこともあった。それは忘れてはいない。だが薄れてはきている。
けれど、昔たどった道のどこかに、忘れてしまったこと、いや、忘れたことにして、考えないようにしていることがある。そう思える。
そこなのだろう。そこを見つけ出して光をあててみたい。