魚座の海王星が順行に

12月4日　魚座の海王星が順行になります。

海王星

ギリシャ神話

ギリシャ神話での海王星はポセイドン海と地震を司る神です。
三又の矛を握り、海馬ヒッポカンポスが曳く戦車に乗ります。
オリュンポス十二神の一柱で、ゼウスに次ぐ圧倒的な強さを誇ります。
海洋の全てを支配し、大陸もポセイドンの力によって支えられています。
情に厚いのですが気性は荒く、怒ると強大な地震を引き起こし、世界を激しく揺さぶり、天候を激しく変化させます。
そのあまりの凄まじさに、大地が裂けて冥界が露わになってしまうのではないかと冥王ハーデスが危惧したほどです。

一方で、秩序を司る一面もあります。
女神アフロディーテ―が夫である鍛冶場の神ヘパイストスと離婚をする際に仲介したとも言われています。
また、地下水の支配者でもあり泉の守護神ともされています。

コプリー「ネプチューンの帰還」 1754 　メトロポリタン美術館

占星術

今年の海王星逆行は、6月28日から始まりました。
魚座25度で逆行が始まり22度まで戻りました。（たったの3度ですね、この3度が大きいんです）

占星術における海王星は「高次の木星」とも呼ばれるくらい、木星以上に「拡げる」天体です。

　境界と構造の溶解
　空想と逃避
　神秘主義やサイキック
　芸術、中毒、宗教

このようなキーワードをもっています。

逆行は振り返り、思い出しとしても機能します。
これまで来た道を振り返り現実を思い出します。
あるいは、以前に思い描いていた夢を思い出し、それを追求することも意味します。

これらのキーワードを見て、逆行が私たちにもたらしたものに
なにか心当たりがあるでしょうか。

魚座海王星はホロスコープの高い所（10ハウス）にあります。
海王星がリードするホロスコープでは10ハウスの海王星がホロスコープ全体にポセイドンの帰還を知らしめているようです。海王星がもたらす本来の力の中には、欺瞞や中毒というネガティブな面もありますが、可能性を広げる、境界を無くし新しい統合を目指していけます。

そして、射手座の金星とスクエア。アフロディーテが花を添えているようではありますが、実は品位としては手放しでは喜べないのが金星と海王星のスクエアです。
自尊心の低下として現れることがあります。
自分を愛することは、愛に満ちた人間関係を築くために必要です。これまでの逆行の間に知らぬ間に蓄積してしまった欺瞞を手放すことが促されます。自尊心の低下というかたちであらわれることになるのですが対処するには、やはり、自分を愛することを学ぶことが不可欠です。
海王星の逆行によって自分がもつ「セルフイメージ」も歪めてしまっていることに気づくこともあると思います。その時、金星の力を借りて自分自身についての感情をもう一度高めるために自分を愛する気持ちを復活させていくことができます。海王星が見せる幻想に繋がるものとして、鏡、映画、スクリーンといったものがあります。これは、自分自身を投影するものでもありますので、自己愛を向上させる方法として、鏡の中の自分に肯定的言葉をかけるなど、自己肯定を繰り返すことが挙げられます。 金星は美しさを支配するので、化粧品やファッションを通じて自分の外見を向上させることも有効です。クリスマスプレゼントに、ファッション小物やスキンケアコフレなどを自分に買ってあげることなどは最高ですね。

このチャートでは表されていませんが、アセンダント（1ハウスの入り口）を含めたTスクエアを作っています。金星は、ディセンダントとコンジャンクションですね。アセンダントもディセンダントも自分の気持ちや社会性を投影する場所になりますので、海王星の順行をある意味祝福する金星と言えそうです。

12月4日魚座海王星の逆行から留（深い理解、霊的傾向）そして順行
魚座の海王星が、逆行を開始した2022年6月26日の位置（25度）に到達するのは、2023年3月25日頃です。
海王星は順行と逆行を繰り返しながら同じようで確実に度数を進んでいきます。