水瓶座の土星(順行へ)
10月23日 水瓶座の土星が順行に戻ります
土星
ギリシャ神話
ギリシャ神話における土星は農耕の神で時の神クロノスと同一とされています。
ローマ神話では、サトゥルヌス=サターンとなり、こちらが土星の意味となりました(悪魔のサタンではありません)。
タイタン12神の一人であったクロノスは、ウラノスとガイアの子供です。
ウラノスは、最初の天界の神で、天界の秩序を保っていましたが徐々に横暴な性格となり、母ガイアはクロノスにウラノスを倒すよう説得します。
クロノスは、アマダスの鎌にて父ウラノスを去勢し、権力をはく奪します。
そして、クロノスは神々の王となり権力を手に入れます。
しかし、ウラノスはクロノスに倒される際、予言とも呪いをかけたとも言われており、それは「クロノスもまた子供によって権力を追われる定めである」というものでした。実際、クロノスもまた、末息子のゼウスによって、父ウラノスと同じようにその権力を奪われることになります。
クロノスは時計の名前にもあるように、時間を表します。クロノスの神話は、クロノス自身の神としての力よりも、父ウラノス、子ゼウスへと続く、父殺しの原型としての物語の方が強烈で、農耕との繋がりは別の神話で語られています。
農耕は作物ができる間に流れる時間も管理しています。「作物=時を刈り取る」という意味から、時の神としての意味が強くなりました。時間は、人間にとって生すなわち命でもありますので、そこに「命を刈り取る」という意味も含まれています。
姿は老人で、時の象徴として翼や大鎌あるいは砂時計を持っています。
土星(占星術)
占星術における土星は、古典でも現代でも「制限を与えるもの」です。
そして「カルマを支配するもの」であります。
カルマとは、私たちが受けなければならない応報であり、土星はそれを正確に伝えてくるのです。そのため、私たちは土星が苦手だし恐いと感じるのです。
なので。土星が示す課題は厳しいものとなり、そしてそれは私たちが学ぶべきもっとも重要なものとなります。
占星術では、こうした厳しい側面は土星が、寛大で暖かい側面は木星が担うとされています。しかし、これらは一面的な見方なので、土星にも当然のように担うべき肯定的な側面もあります。
制限があるからこそ、感じられる自由や達成感、幸福感もあり、そういったことを教えてくれるのもまた土星です。
水瓶座の中の土星
水瓶座は風のサインです。支配星は天王星(ウラノス)ですが、天王星が発見される前の古典占星術では、土星は水瓶座を支配していました。
土星は規則を作る天体で、一つ前の山羊座でもその力をいかんなく発揮していました。対して水瓶座は、山羊座が作ったルールを壊すサインです。
土星が作ったルールが水瓶座の中で有用性を失い始めたら、土星は躊躇なく自らが作ったものであったとしても古いものを壊して新しいものを作りなおします。そこには、土星が認めた「敬意(リスペクト)」が働くためです。そのため、土星は水瓶座の中にあって、とても強大な力を発揮します。
そして、その土星の新たなルール作りは、非常に厳格で、非常にドライで、非常に論理的です。
水瓶座土星の順行(10月23日~2023年3月)
さて、6月5日から10月23日まで4か月にわたる土星の逆行が終わりました。
このことは、シンプルに物事が順調に進みだすことを意味します。
これは、一人ひとりのチャートによって異なりますが、土星がある水瓶座がどのハウスにあるかによって、もたらされた「制限や見直し」を経て
新しい一歩を踏み出すきっかけになりそうです。
土星は、一人ひとりに対する「制限」も意味しますので
まずは心理的な抑圧感や圧迫感が解放し、
続いて、新しいテーマ(課題)が見えてきます。
その時、逆行時の見直しが不十分だった事柄は再びテーマとして現れてきます。
土星は時の神クロノスでしたね。逆行中の「時間」を有効に使った者にはそれ相応の変化(収穫)がもたらされ、時間を浪費した者には、ただの後退がもたらされます。
土星は水瓶座に滞在し、順行と逆行とを繰り返しています。
2020年12月21日に水瓶座入りした土星の水瓶座の中での逆行は2022年10月23日で終了し、この後は逆行することなく魚座へと移動します。
来年3月7日に魚座へと移動していきます。
土星は、水瓶座18度まで逆行しました。この場所は、今年の3月1日ごろの度数です。
土星の場所が同じ場所になるように2つのチャートをおいてみました。
順行に戻る水瓶座の土星には、天秤座の水星が調和的なアスペクトを作っています。それぞれの逆行が終わり、物事がよりよく滑り出すお知らせのようです。
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