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牡羊座の満月(決意を行動に)


ハーバート・ドレイパー 「黄金の毛皮」1904年 カートライトホールギャラリー イギリス

牡羊座

ギリシャ神話

牡羊座の牡羊は、空を飛ぶ黄金の羊です。
ギリシャ神話では、ボイオティア王アタマスの息子プリクソスと双子の妹ヘレが、継母イノーの悪巧みによって生贄にされそうになったときに、ゼウスが遣わした羊の背にのって二人は逃げることができました。
古代ギリシャでは、神から遣わされた動物は「おいしくいただいて」残った皮を神に返します。せっかく助けてくれた羊を食べてしまうのか、と初めて読んだときは驚きました。
この黄金の羊は毛皮にされて、別の神話に引き継がれます。
その神話の中で、イアソンという青年が登場します。
イアソンはアルゴー号という船を建造し、勇士を集めてゼウスが遣わした「黄金の羊の毛皮」を求めて旅にでます。
この絵は、その「黄金の羊の毛皮」を手に入れたイアソンが、魔女メディア(中央)の助けを借りて、追手から逃れる様子を描いたものです。

牡羊座の満月


天秤座の対面にある牡羊座は始まりの星座です。
月も、牡羊座の中では「誕生」のエネルギーをたっぷりと持っています。
牡羊座の新月のときにつかんだ純粋な「誕生」のエネルギーは
天秤座の太陽に照らされて、1つのゴールを迎えようとしています。

天秤座は風の活動宮ですので、
牡羊座(火の活動宮)で始まったことや決意したことを広げるための再スタートを切るための区切りと考えたら良いのかなと思います。
牡羊座の月もまたゴールよりもスタートのエネルギーがあります。

そしてそのエネルギーは、単なるスタートというよりも「衝動」と言っても良いほどで、それはずばり
「自分自身を自由に表現することへの情熱」これにつきます。

牡羊座の中で自由に表現することを求めたら、月はもう始めることにしか興味がありません。
自分自身を自由に表現すること、その中には辛いことや苦しいことは一切ありません。
自由に表現することは楽しいですよね。

ただ、自由な表現を阻止されたときの怒りの表現もまた自由になりますので、
怒りとフラストレーションがすぐさま表情に現れてしまいます。
「自由に表現できるって言ったじゃないか!!(怒)」
と 『自由に』表現してしまうんです^^

牡羊座の満月というのはそういうエネルギーにあふれています。



牡羊座満月図2022年10月10日

牡羊座の月は7ハウスの入り口、ディセンダントと重なっています。
天秤座の太陽は1ハウスの入り口、アセンダントと重なっています。

7ハウスは、社会的なデビューのハウスです。
1ハウスは、個人的な誕生のハウス。
太陽の近くには天秤座の支配星でもある金星があり、太陽と金星が重なって月を照らしています。天秤座の金星はバランスを表し、太陽の意図と相まって、より柔軟でバランスのとれた対応を可能にさせています。
また、5ハウスにある水瓶座の土星が、満月のラインを調停する角度でかかっているので、過剰な演出を律し、理性的な関係を紡ぐことを助けます。

さまざまな関係性(個人的社会的)の中でバランスを取りたいと願いつつも、公平な関係も望みますので、これまで我慢を強いられていた関係性にはその反動が出てくる可能性もあります。相手に対して抑圧や制限をかけていた関係性では、相手から思わぬ反論や態度を取られることもあります。いずれにしても、不均衡な関係はバランスを取る作用が強く出てくる可能性があります。
牡羊座の月は、そんな関係性の変化を前向きに受け止め、関係性を前に勧めていくことを誓っています。(月がある7ハウスが、関係性を象徴するハウスだからです)

もう1つ、山羊座の冥王星が10月9日から順行に戻りますので、心理的な振り返りが終わり、潜在的な意識が前を向いて進んでいきます。
そのタイミングでの、関係性を表す満月となります。
これまでの決意や行動が、1つの結審を迎え、新たな1歩を踏み出せる配置かなぁと思います。

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