2月3日——豆撒いて邪を払う
【鬼は外】、【福は内】。
2月3日は【立春】の前日、節に分かれると書いて【節分】。
もともとは四季それぞれの分かれ目を意味する言葉だったらしい。然し、現在は冬と春の境を指す。春を迎える間近、一年を健康に過ごすために邪気を追い払おうと【豆撒】をするのだ。
東京で一人、その日を迎えた夜。私は実家の行事を思い出していた。
私と3つ下の弟がまだ小さい頃の話。夕食を済ませて居間で寛いでいると、ふとさっきまで居た父の姿が見えなくなっている。
それから急にインターホンが鳴る。ドアを