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自灯明法灯明 Podcast #13 Sean Williamsさん Part 1

このPodcastでは、私がスティーブン・バチェラーさんのセキュラーな仏教のプログラムで出会った欧米の方々にインタビューをしていきます。今週から、Sean Williamsさんにお話を伺います。(第1回/全3回)

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Sean Williamsさん
イギリス・ロンドン在住です。スティーブン・バチェラーさんが立ち上げたBodhi Collegeの会長を務められています。2003年より、イギリスの Gaia House や アメリカのSpirit Rock などでのリトリートに参加されています。2010年からはセキュラーな仏教を学ばれており、スティーブンさんと共に、2010年、2013年にインドのブッダの史跡を辿る旅に行かれました。ロンドン大学での仏教学の修士課程でも学ばれています。また、British Telecom(BT)グループで最高戦略責任者(Chief Strategy Officer)を務められ、現在も、ネットワーク関連企業2社の会長も務められています。結婚されており、成人されたお子さんが4人いらっしゃいます。

Bodhi Collegeサイト:ご経歴

Gaia House

Spirit Rock - An Insight Meditation Center

今回のSeanさんのお話から、印象に残ったところを取り上げてみます。

仏教との出会いは2000年ごろになります。仕事も家庭も本当に大変で、とにかく一旦離れないとという思いでリトリートを探したのがきっかけです。当時、リトリートというのは、イギリスでは広く知られていなかったのですが、自分には瞑想が必要ではないかと思って試してみようと思ったのです。Googleで探して、Gaia Houseというデボンという田舎にある、元々はキリスト教の修道院であったリトリートの場所に行きました。初めての瞑想の体験は素晴らしいもので、次はいつ行こうかと真剣に考えるほどでした。家族も最初はよくわからなかったと思いますが、戻ってくると穏やかに、幸せになることが伝わって、だんだん慣れてくれたと思います。

スティーブン・バチェラーさんのセキュラーな(宗教性のない、時代にあった)仏教に惹かれたのは、西洋的な合理性の元で育った自分にとって、自分が明らかにそうだと思えないことを必要としないという教えだったからです。他の宗教、特に自分が育ったキリスト教では、神聖な存在、自分が経験上知り得ないようなことを必要とするのです。それを知り得ないとする合理的な考え方であって、いかによりよい人生を送るかというメッセージに惹かれました。自分が誰であるのか、自分がどういう存在であるのかを深めていくことは、他のどこにもないと思います。

インドで、Shantam Sethさんによるガイドで、スティーブンさんと共にブッダの史跡を訪ねたことは、とてもパワフルな経験でした。生まれたところ、育ったところ、苦行をされたところ、悟りをひらかれたところ、初めて教えを説かれた(初転法輪)ところ、そして亡くなったところを訪ねました。ここで全てが起こったのだと、その生涯の背景を知ることができました。特に印象に残ったのは、骨壷と遺灰、よく瞑想をされたと言われるVulture Peak(霊鷲山)、殆どのお経がここで説かれたとされる僧院のあったJettavanaです。ガンジス河流域を周りました。

Vulture Peak、霊鷲山

Jetavana

参考:スティーブン・バチェラー Stephen Bachelor
イギリスの仏教者、瞑想指導者。初期の経典(パーリ仏典)に遡り、仏法(Dharma)を現代に生かすための再解釈を行なってきた。チベット仏教僧、禅僧としての修行・指導を経て、ヨーロッパを拠点とした瞑想指導を行いながら、1980年代から、欧米におけるセキュラーな仏教(宗教性のない、世俗的な、時代にあった仏教)を牽引している。邦訳に、ダルマの実践(四季社、2002年)、藤田一照訳(原著:1998年 Buddhism without Beliefs - a contemporary guide to awakening -)がある。

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