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スミレと蝶と、小さな奇跡のお話


数年前に、小さな庭付きのお家に引っ越しました。

といっても古〜っい家ですので、レトロ感満載なのですが。 。


いつか庭にお花畑を作りたいと思っていたので、この機会に、小さなスペースを利用して、小さな花壇をつくりました。

そして冬には大好きなスミレ、パンジーを植えました。


今日は、そんな小さな庭で起こった、小さな奇跡のお話をさせていただきます。

先日、うちの庭で一匹の蝶が誕生しました。


この蝶は、"ツマグロヒョウモン"という名の蝶で、スミレ類のパンジーやビオラを食草とする蝶です。


初夏から秋までに多く見られるとのことで、
普通ならパンジー類の見頃は終わり、片付けてしまう時期なのですが、

終わりがけのスミレを片付けずに、まだ咲かせていた我が家に、目をつけて卵を産んだのでしょう。



初めは小さな芋虫でしたが、スミレの花が大好きな幼虫は、食欲旺盛で、花や葉をもりもり食べていました。

食べるたびにみるみる大きくなる芋虫。


やがてずんぐりむっくりになった芋虫は、サナギになる場所を探して、ウロウロ動き回るようになりました。


そして軒下の雨があたらない場所を見つけて、
じーっと動かないまま時間が過ぎ、サナギになりました。


「わあ、あの芋虫、こんな近くでサナギになってる〜」

「どんな姿の蝶になるんだろうね。」

子供たちと、ワクワクしながら観察しました。



そして何日かが過ぎ、外で子供の声がしたので行ってみると、なんと蝶が…!!

羽化したばかりのツマグロヒョウモンが、
花壇のまわりをパタパタさせていました。
まだ上手に飛べない様子・・


私たちがものすごく近くにいるのに、全然怖がることなく、スミレの花に体をうずめたり、羽ばたいたり。


神さまが創られた生き物は、不思議で、美しく、
精密に創られていて、感動してしまいます。

実は私は、蝶は好きですが、蛾は嫌いです。
芋虫も、どちらかというと苦手なのです。

芋虫を見つけたら、気持ち悪くてすぐに駆除してしまいそうですが、

どうして今回ツマグロヒョウモンの成長を見届けることができたかというと、1年前に、こんな出来事があったからなんです。


「ギャー、芋虫がいる!」


大好きなスミレに、毒々しい芋虫を発見して、
ショックを受けたのは1年前の初夏のことでした。


その見た目の毒々しさから、きっと蛾の幼虫だろうと思いこんでしまった私は、駆除しようと思い立ち、

2匹いた芋虫を恐る恐るハサミで切ってしまったのです。

一匹は半分になってしまいましたが、一匹は少し切れただけでまだ生きていました。


後にこの芋虫が蝶の幼虫だと知り、たかが芋虫ですが、何だかものすごい罪悪感を抱いてしまい、
ごめんね、ごめんねと思いながらスミレの花の上に戻してあげました。


動くたびに体から体液がでてきます。。
それでも生きようと、負けじと花を食べだした芋虫の姿を見て切なくなりなりました。

これから回復するだろうか、きちんと育つだろうかと何日も観察していました。



このまま無事に成長して、蝶になることができますように・・。


まるまると太っていた体は小さくなってしまいましたが、ある時、サナギになる場所を求めて
うちの花壇から姿を消しました。



その間、心の中で祈りました。


虫を駆除すること自体は、必要な時もあり、悪いことではありませんが、

子供の頃、無残に虫を踏んづけたりしたのと同じように、気持ちが悪いからハサミで切ってしまえ!
という残酷な行動は神様は喜ばれなかったはず…
そんな思いがあったからです。


あの芋虫が無事、蝶になったら、私に会いに来てくれますように。





神様が"罪"だと仰る感情や考えは、もっていてるだけで苦しくなり、持てばもつほど複雑になり、そこから抜け出せなくなります。


逆になくしてしまえば、間違った考えから解放され、心が楽になり、シンプルに正しいことだけを選択して人生が生きやすくなるのです。




そして何日かが過ぎたある日、庭にいたら、
ひらひらと舞う蝶々が・・!


花壇のパンジーや私の周りを何度も飛びまわり、

まるで

「私は無事に成長して、立派な蝶になれました」

「嬉しくてあなたに会いに来ましたよ」と言ってるかのようでした。




小さな出来事だったのですが、神さまが私のささやかなお祈りを叶えてくださったと思いました。

このことがあってから、来年、もしまたツマグロヒョウモンの幼虫がいたら、蝶になるまで見守ろうと決めたのでした。


そして、今年はたくさんのツマグロヒョウモンの幼虫が来てくれました。


いまサナギになっている幼虫が、キレイな蝶になって出てくるのを楽しみに待ちたいと思います。

神さまの存在を知ってから、普段何気なく通り過ぎていく日常の一つ一つが、愛おしく、楽しく感じられるようになりました。


おかげで子供たちも蝶の観察が間近でてき、
生き物の神秘を知る貴重な体験になっていると思います。


上の子は、今回をきっかけに
"バタフライガーデン"をつくりたい!と興味をもちました。

バタフライガーデンとは、その名の通り、蝶が来る庭のことです。


蝶が好むお花を植えたり、蝶の食草を選んで植えて、さまざまな種類の蝶を誕生させる庭のこと。



いろいろな種類の蝶が飛び交う、そんな庭。
素敵だと思いませんか?


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LINEBLOGから移行しました🫧
この記事は、2022年6月2日に書いたものです🦋