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揺れが小さく津波が大きい、なんとも不思議なアウターライズ地震

お疲れ様です、瑠璃くんさんです。

先日、課題の為に久々に地学の資料集なんかをペラペラとめくっていたのですが、何やら「参考」の欄に面白そうな項目が。

それが「アウターライズ地震」

…なんかかっこよさそう!!

厨二病を未だ患っているので、なんか強そうな単語が大好きな僕。そんな僕の目に入ったこの単語ですが、これが調べてみると案外面白い。

なので今回は、そんなアウターライズ地震について、「なんかなんとなく分かった!」になるように解説します。
(正直、覚えててもあまり役立たないだろうし…)

今回の記事には地震や津波の話が出てきます。
この事に関してトラウマや強い恐怖感をお持ちの方には、読むことをあまり推奨できない記事になるでしょう。
自己防衛は大切。無理をせず、不快に感じた場合などありましたら記事を読むことをお辞めいただければと思います。


そもそも、地震って?

「地震大国」という呼ばれ方をされる事もある日本。
日本に住んでいる皆さんなら、恐らく幼いころから幾度となくそれを体感しているのではないでしょうか。中でも、災害級の地震なんかは鮮明に記憶に残っていらっしゃる方も多いかと思います。

では、地震はなぜ起こるのか?
もうすっかり良く聞く話になりましたし、ご存じの方も多いかと思います。
(ご存じの方は、次の項目まで飛ばしてしまって大丈夫です)

その原因は、主にプレート
「プレート同士がこすれあって、そこに生まれたひずみが戻った衝撃」というのが、とても簡略的にした地震の起こる原因になります。

ちょっと分からないと思ったそこの貴方。それでは、両手をご用意ください。

1.まず、左手を手のひらを上に用意します。
2.お好みで小指・親指以外の指を1本選びます。(わかりやすいと思うので)
3.右手の2本の指で、その指先を掴んで下に押し、手を握るときと逆折りにします。
4.限界まで行ったら、つかんでいる指をパッと離してください。

…はい、それが地震です。

今、僕と同じ構造をしている人かつ、僕の説明がうまく伝わった人であれば、押されていた左手の指はほぼ最初のように元の位置に戻ったかと思います。そして、今押されていた指はゆっくりではなく、結構な速度で戻っていった事でしょう。
その「戻るときに生まれる衝撃」が、地震です。
詳しく言うと微妙ですが、プレートの境界で発生する地震、といえば大体こういう事です。
(僕にはこれ以上いい説明が思いつかないので、これでもわからない人は申し訳ないですが調べてください…)

そして、今回の話にはもう一つの地震の発生方法が登場します。
それが、「断層」による地震

断層、という言葉自体はなんとなく聞いたことがあるでしょう。
左右から押されたり引かれたりした地形が、その力に耐えきれずズルッとズレる。そんな感じのやつが断層です。
この「ズレる瞬間」でも、地震は発生します。
地震の原因ってたくさんあるね!すごい!


アウターライズ地震は何が違う?

さて、それでは今回の本題。アウターライズ地震についてです。
結論から言うと、このアウターライズ地震は断層による地震。
じゃあなんでプレートの説明したんだよ!と思うかもしれませんが、この地震は実は「プレートの境界で起きた地震の後にしか発生しない」という、何とも限定的な地震なのです。

この「アウターライズ」というのは、沈み込もうとするプレートの、丸みを帯びている部分の事。
調べてみると、海溝の外側(アウター)の隆起(ライズ)部分ということらしい。思ったより安直。わかりやすい。

アウターライズ1


上の画像の赤丸の部分がアウターライズ。
ちなみに画像はとても雑に作ったので、あまり信用しすぎないように。海溝と陸地がこんなに近かったらだいぶまずい事が起こりそう。

さて、では本題。
アウターライズ地震は普通の地震とどう違うのか。

アウターライズ地震というのは、通常プレートによる地震の後しか発生しない、というのは冒頭にも書いたかと思います。(ここら辺は、僕も専門家ではないのであまり細かくは言えませんが)

実はアウターライズ地震というのは、「アウターライズ部分で起こった断層による地震」の事。
プレートによる地震が起きて、その後アウターライズ部分に断層が発生。それが地震となるのがアウターライズ地震なのです。

しかし、何故プレートによる地震の後なのか。という事ですが、ここら辺は専門知識が多いのなんの。
話すと長くなるので簡単に言いますと、プレートによる地震で歪んだところが更に歪みを消そうとして動いて、そして断層ができる。…という事になるかと思います。
(わかる人向けに言うと、アウターライズ地震の断層の多くは正断層になるそうです)

断層による地震なので、正直プレートによる地震に比べたらそんなに大きな地震にはなりません。しかもこれが起きる場所は大体陸から離れているので、やっぱり陸地はあまり大きくは揺れない
え、それじゃあ津波なんて来なさそうだけど…??と思うかもしれませんが、それは違うんです。

アウターライズ地震は、先ほどから言っているように断層による地震。そして断層による地震だからこそ、上下のズレが大きいのです。
アウターライズ地震によって水中で地面が大きく上下に動けば、当然上にある水は大きく揺れる事になります。
そして、それが波となって陸地に押し寄せる。津波の発生です。

こうして発生するアウターライズ地震。これは東日本大震災の余震としても観測されています。
…意外と、身近な話なのかもしれませんね。

まとめ

さて、ここでまとめておきましょう。

・アウターライズ地震は断層による地震
・地震の震度は比較的小さい
・断層の上下のズレにより、大きな津波の可能性がある

という事でした。
小さい地震だから、と言って津波を全く警戒しないというのは、結構危ないかもしれないんですね。

アウターライズ地震について、なんとな~くわかったでしょうか。
なんとなく、でいいんです。こんな事知ってても、正直何にもならないような事ですからね。

次回の記事更新予定日は8月10日になります。お楽しみに!

それでは、ここまでお読みいただきありがとうございます。
お疲れ様でした!

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