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ルッキズムとは

またXがバズってしまいました。
どうでもいいツイートに限ってバズり、拡散したい内容には全くいいねがつかない不思議。

さて。
現在、娘と一時帰国中です。
週末から三軒茶屋の妹のマンションに滞在させてもらい、青山〜渋谷近辺をうろついております。

表参道でショッピングをした後にカフェで一休みした時に、娘が「東京の女の人は何でみんなファンシーなの?」と驚いたんですね。

週末でしたので、みなさんお出かけ風の装いで小綺麗にしてましたし、年齢層も若く、カップルもちらほら。
着慣れたリゾート風ワンピースに麦わら帽子を被った私とTシャツ短パンの娘はかなり浮いておりました。
店員さんに「日本語わかりますか?」と聞かれたくらいですからね。

そのカフェで、娘が
「東京の女の人はすごく綺麗、イギリスにいる日本人とは違う」
と言うので、興味深い話だと思って「なんでそう思うの?」と聞いたら、自分の周りの日本人のメイクとファッションが全然違うと。
娘にとっては、表参道ですれ違う日本人女性が、イギリスではまるで特別な日にディナーに行くようなスタイルだと言うのです。それが東京では日常的なのだと思って驚いたのですね。
(もしかしたら、みなさんその日は特別な日だったのかもしれないけれど)

確かに私の周りの在英日本人は私と同世代か少し年上が多いし、普段はすっぴんに普段着。(私もです)
みんな近所に住んでいて、ふらっとお茶しに現れるからね。そりゃ違うはずだし、比べたらいかん。

(でも、そんな彼女たちも、パーティーやレストランでのディナーの時はバッチリメイクをして素敵なドレスに身を包むのよ)


そんな娘との何げないやり取りをXでツイートしたら一瞬でバズってしまった。

その投稿に対し、日本のルッキズムに対する嫌悪感のような発言が目立ったので一言付け足したいと思い、noteに自分の考えを書いてみようと思います。


まず、みなさん「綺麗=顔が美人」だと勘違いされているようですが、娘も私も顔の造作については一言も触れていません。
綺麗=小綺麗な身だしなみ(服装やメイク、所作や雰囲気)のことを言っております。

娘は海外育ちなので、美人の基準が日本人とは違います。
日本人はみんな同じ顔に見えると言っていますし、娘にとっての美人とは、エマ・ワトソンやアリアナ・グランデであります。

Xでは、ルッキズムは日本特有で海外にはないという意見を見聞きしますが、少なくともイギリスにはありますね。
特にティーンはセカンダリー(中学校)に進学する頃から容姿を気にするようになります。

娘の学校では、スリムで金髪碧眼の美少女達のグループがポピュラーガールズと呼ばれ、スクールヒエラルキーのトップに君臨しているようで、娘を含め、そのグループの女の子達の持ち物、ヘアスタイルを真似るようになります。

まさにインフルエンサー。
娘なんて、ポピュラーガールズの1人に話しかけられただけで舞い上がっていましたから。
これを機にお友達になれるかも!と喜んでいましたが、残念ながら、そのグループには白人の美人な子しか入れないそうです。

これは立派なルッキズムだと思うのですが、海外にルッキズムはないと主張する人達は何を見てそう言い切れるのか不思議ですね。

トロフィーワイフという言葉もあるし、社会的成功者や金持ちが美女を選んだり、男性が美人に甘いのはイギリスも同じ。日本だけではない。
イタリアに旅行に行った時なんて、フルメイクで小綺麗にして出かけた時と、カジュアルな服装に眼鏡で観光した時はあからさまに態度が違ったし。

海外はアジア人への人種差別だってあるし、実は日本より人からの視線が厳しいと思うのですよね。
だから、人と会ったりディナーに出かけたりする時は、レストランにも相手にも「この場に相応しい人間だ」と思ってもらえるように、身だしなみには十分気をつけています。

私は、日本にいる日本人女性が常に美しくあることを強いられているようには感じません。
ナチュラルなスタイルを好む人もいるし、私の静岡の実家の周りは老若男女、みんな部屋着みたいな格好で外をウロウロしています。だって暑いもの。

何を好んで、何を着ようが個人の好きにすればいい。
ただ、相手に不快感を与えるようなファッションは避けるべき。

河原でのバーベキューにドレス&ピンヒールで参加したり、高級レストランでの会食に部屋着で現れるのは相手に対してリスペクトがないし、TPOをわきまえることはとても大切だと思うのです。

それさえ守っていれば、何を着ようと個人の自由ではないでしょうか?

逆に「日本はルッキズムだ!在外の自分たちは違う!」と日本に住む日本人をジャッジしている在外日本人たちの方が、よっぽどルッキズムに囚われているような気がしてならないのです。

みんな好きなメイクをして、好きな服を着たらいいよ。


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