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SFC修行の記録⑫ 修行10日目/今日は飛びません

今日は、流れに身を任せてみよう。

朝、7時半。携帯が鳴る。昨日知り合ったおっちゃんだ。以降おっちゃんを、本当の名前からもじって、Oさんと書く。
Oさん「起きてる~?今、宿に向かってるからー。

という事で、8時に宿屋の前におっちゃんがワンボックスで現れる。聞けば、昨日は中の町の飲み屋近くの駐車場に停めた車の中で寝たんだとか。
二日酔い運転大丈夫かしらwww

ワイ、何故か農業体験をする。

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40分ほど車を走らせ、到着したのは中頭郡西原町の丘の上。Oさんは、僕が三線をかじっている事を聞いて、この町で農業を営む三線の名手だという、お知り合いのTさんに連絡を取ってくれていたのだった。

Aちゃん合流ww

僕らが到着してすぐ、今度はTさんの知り合いの女性がひょっこり現れる。Tさんに「面白いことやるから、見においで」と誘われ、那覇市内から路線バスに乗ってやって来たらしい。こういう所までバスが出ていることに感心する。Aちゃんは、元々内地で働いていたが、今年の2月に沖縄に移住し、那覇で働いているという事だ。

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今日、Tさんは近所の農業仲間を集めて、環境を壊さない忌避剤(虫除け)の作り方の講習と、写真の水タンクに雨水が自動的に貯まるようにする仕掛け作りをする予定。ぞくぞくと集まる近所の人たち。この方々も趣味の集まりとして、最近集まり出すようになった方々で、まだお互い面識が薄いようで、皆で輪になって、自己紹介タイムが始まる。
なんとか町の○○です、□□です。
ワイ「な、内地から来ました○○です!
Aちゃん「2月から那覇で働いてるAです。
周り「ワハハハ

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忌避剤の作り方を教えるTさん。ニンニク、コーレグース、泡盛、水を入れてグツグツ。ニンニクのいい香り。興味深く見つめるみんな。

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自生しているサトウキビ。道にはみ出している雑草を取り除くというので、僕も少しお手伝い。で、実は、Tさん。時間があれば三線のコツを教えてくれようと、自宅から三線を持ってきていた。ただ、Oさんの時間も限られていたので、Oさんに促され、行くことに。今回は三線を教わる時間は無かったけれど、地元の人に交じって興味深い体験が出来た事がとても嬉しく、丁寧にお礼を言ってからその場を後にすることに。(Tさん、本当にありがとうございました。)この時、Aちゃんも「アタシ、宮城島は行ったことが無いから行ってみたい!」という事で、何故か僕、Aちゃん、Oさんの3人で宮城島へ向かうことに。(笑)
昨日、今日知り合った3人が一つの車に乗ってるこの不思議な状況・・・。
沖縄、マジでおもしれーwww

3人で宮城島へ

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途中の「かね食堂」で、骨汁をごちそうになった。マジで旨い。こういう地元の人がこよなく愛していそうな食堂は大好きだ。
さてさて。車を運転してくれている、Oさん。宮城島で生まれ、中学を卒業してすぐ集団就職で大阪に出た。その後色々な職業を経験して、茨城県に縁があり30年以上をそこで暮らし、結婚し子供を育てた。数年前に実家のお父さんが亡くなったことを機に、生まれ故郷のこの島へ戻ってきて、今は電気工事の仕事とモズク漁で生計を立てているとの事。内地の面白そうな人に出会うと、いつもこうして自分の島を案内して回っているんだとか。いい人過ぎる。

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いつも、飛行機の上から見下ろしていた、うるま市の海中道路を通る。
海の駅あやはし館で休憩。見えている島は、「平安座島(へんざじま)」。
ああ、海が綺麗。

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琉球大学のウィンドゥサーフィン部。なんて楽しそうで羨ましい部活なんだ!

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浜比嘉島の勝連漁港。Oさんはここでモズク漁をしている漁師さんでもあるので、こんな所まで案内してもらった。(このあと、Aちゃんとモズクを大量に頂いてしまった。)

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のどかな漁港の風景に癒やされる。

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Oさんの生まれ故郷である、宮城島。写真は島の高台にある、「シヌグ堂バンタ」からの眺め。あぁ、いいところだなぁ。ここが故郷だなんて、羨ましい。今は、うるま市の海中道路が出来て、車で24時間簡単に渡れるけれど、道路が出来る前は、島から島へ小舟で渡っていたんだとか。急病人がでたら大変だったんだな。

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左先に見えるのは、伊計島。たばこの葉を沢山栽培しているそうだ。
何の銘柄になるんだろう。

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上原集落の「ヤンガー」という湧き水。宮城島は、島のあちこちから湧き水がこんこんと湧く島だ。手前は飲み水として、また野菜を洗ったりしたりして昔から大切にしてきたんだとか。昔からこういう水には神聖な力が宿っているように思えてならない。両手ですくってゴクゴク飲んだ。

伊計島へ

Oさんに、折角だからと伊計島まで案内して貰った。ここには、AJリゾートアイランドというホテルがあるけど、この海自体は誰でも来られる。
沖縄本島に右側の海だから、太平洋なのかな。フィリピン海になるのかな。

宮城島のプライベートビーチを教わる

伊計島から宮城島に戻り、Oさんが子供の頃よく遊んだというプライベートビーチを教わる。Oさん曰く、
ここは観光客はまず知らないよ。米軍関係者もここまでは来ないしね。
とのこと。今回は泳ぐ時間は無いけど、ここはまた絶対に来ようと思った。

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着替える場所も、シャワーもトイレも無いけど、近くに水が湧いていて便利そう。水もこの上なく綺麗。

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ぬちマース観光製塩ファクトリーの奥にある「果報バンタ」からの眺め。
ハー・・・。ため息しか出ないンゴ。。。。

そろそろお別れ・・・

時間も17時すぎ。Oさん、本当は宮城島の住人だけど、僕が車を置いている沖縄市コザのホテルまで、送ってくれた。悪いのでガソリン代を。
ここから、僕とAちゃんは那覇市中心部へ向かうので、Aちゃんを自分のレンタカーで送り届ける事に。

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Oさん、本当にありがとうございました!(泣)後日、地元名物の果物でも送ります!
那覇へ向かう1時間、僕の運転する車の車内でAちゃんと色々話した。
何で沖縄に移住したくなったのか。
暮らしていてどんな事が大変か、逆にどんな事が楽しいか。
心の片隅で、将来沖縄で生きていくことも可能性の一つとしている自分にとって、移住して間もない人に話を聞ける絶好のチャンスだった。Aちゃんは面倒臭がらず、一つ一つ丁寧に答えてくれた。ありがとう。

那覇に到着。また一人に戻って。

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Aちゃんを最寄り駅で降ろすと、車の中はシーンとして、不思議な寂しさがこみ上げてきた。Tさんを含めた、西原町の人たちとも、Oさんとも、Aちゃんとも別れて一人になって、誰とも会話をしなくなる事で、昨日の夜からの濃い時間が終った実感がこみ上げてくる。子供の頃、皆で楽しく遠足に出かけた帰り、ひとり、またひとりと、家路に着くときに似た、何ともいえない感情だ。気を紛らわせたくなって、近くの食堂で一人食事してから、ホテルへ。

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今夜の宿。アパホテル那覇。大浴場もあるのに、キャンペーン中で2,500円。駐車場は台数制限のある立体駐車場だけど、一度預けると車室はチェックアウトまで確保してくれるシステムなので、出し入れ自由でとてもありがたい。アパホテルのアプリでチェックインしておくと、部屋の階と位置が選べるので、迷わず上の方の景色の良さそうな部屋にした。

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ね?なかなかいいでしょ。ビジネスホテルによくある、「窓の外が壁」ってのは味気ないからね。

そうだ、星を観に行こう。

なぜだか、急にそう思った。
せっかく沖縄に来ているんだし、最後の夜だ。車だってある。天気もいいのだから、居てもたっても居られなくなった。この時日付が変わって1時ちょっと過ぎ。立駐から車を引っ張り出してもらい、1日目に行った辺戸岬にナビをセットしてみる。到着予定2時50分・・・。ダメダメ。遠すぎだ。さすがに思い立つのが遅すぎたな・・・。
という訳で、昼間案内してもらったうるま市方面へ車を走らせた。

伊計島で星を眺める。

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結局、昼間来た伊計島に再訪。

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この時、持っていたのは、コンデジのSONY DSC RX100M3とミニ三脚。
この組み合わせで、ISOを落として、シャッターを13秒くらい開けて撮ってみた。風が強く、媒体が揺れるため、どうしてもブレの無い写真が撮れなかったが、それなりに堪能。やっぱり、辺戸岬の方が標高が高いからもっと綺麗に見えたに違いないけど。

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ヤドカリ君とちょっとだけ遊んで、ホテルへ戻ったのは明け方の5時。


SFC修行の記録⑬最終回 修行11日目/REG20(解脱FLT)へ続きます。

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