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再び問う、映画は不要不急なのか?

ゴールデンウィークになりました。三度目の緊急事態宣言が東京をはじめとする4都府県に、25日から出ている。昨年のデジャヴーの風景が続く。政府が1年間、なんの有効な施策をしてこなかったからの結果だからだ。失敗した人々がまだ指揮をとっていて、「これが最後だから」みたいなお願いをしてくるのだが、やってることが有効だと思えないというのが、多くの人の意見だろう。一言で言えば「バッカじゃねーの!」と、国や東京都の上にいる人々と、そこに準じるマスコミの皆さん、ジャーナリストとか名乗るのに、その仕事を理解していない人に言いたい。

それでいて、「オリンピック、やるんだ、やるんだ」と駄々っ子のように言い続けるみなさんにも、「バッカじゃねーの」と言っておきます。もう、アフターコロナの世界で、そんな人々は不要です。これは、はっきり言っていいと思います。スポーツの世界ではないので、敗者は去ってください。こんな大きな失敗の後で、再チャレンジはありません!!!!

そんな中、オリンピック をやるためにも、強固な対策が必要だということだろう。東京の映画館の9割が閉まってしまった。一部のミニシアターが、感染対策強固にして営業を続けているのは、昨年とは違うところだ。それも、政府がまともな営業補償金を出さないからだ。オリンピック も控え、余計な金は出したくないというこの国家は、もう、ただただ、ダメだと思う。

映画に関して言えば、やっと映画の流通が元に戻ろうとした矢先の出来事だ。GWに合わせて封切りしようとしたら作品も多く、また延期も含め調整が大変だろう。この1週間前に封切った「るろうに剣心」など、宣言が1週間早かったら延期になったと思う。そして、この作品前後編で売っているわけで、前半に客が入らなければ後編は入らない。地方の劇場では続けて上映しているのだが、やはり映画興行というのは都市部の集客がモノを言う。

そして、先ほどネットには、「ゴジラVSコング」の公開延期が決まったニュースが流れていた。他の映画も延期が相次いでいる。とにかくも、今回の「緊急事態宣言」が解除になっても、ウイルスがいなくなる可能性は少ない。もう少し落ち着かないと、映画館に足を運ぶ人は少ないというのはよくわかる。

そして、昨年、行定勲監督の「劇場」がアマゾンプライムに公開と同時の配信を行ってから、どうも、劇場公開からサブスク配信までの期間が短くなっている。半年も立たないうちに、ここに流れる邦画が多くなってきている「私をくいとめて」「ヤクザと家族」「ファーストラヴ」など、この間、ここで映画評を書いたものがもう、月千円程度のサブスクに流れるのは、決して良いことではないが、製作配給は、多分、興行で稼げなかった分を補填しようとしているのだろう。映画館の存在が曖昧になっていく感じがする。これは、全世界的な流れであろう。

ある意味、配信上映を当たり前にする転換期なのかもしれない。今のままの映画館の興行はなかなか存続が難しいとは言える。その辺りは、後日、もう一回考察していきたい。

そして、今のパンデミックから早く抜け出すには、金銭的な補償を前提とした、もっと強固なロックダウンしか無いと思う。全てを止めて、ウィルスが広がるのを止め、ワクチンを早く全員に打つ以外、道はない。でも、昨年から、この国にはそれができないことがわかり、オリンピック など開いたら、感染は広がるだけだというのは、多くの人が危惧していることだろう。

昨今のネット内の話題を見ると、変異ウィルスが、年齢に関係なく広がり、どこで感染したかわからぬものも増えていると言う感じに見える。ということは、このままでは止められないと言うことだ。未だ、自分の保身や選挙しか考えていない輩を全て排除しない限り、日本の復興はおくれるばかりだろう。

確かに、第二次世界大戦で、早く辞めればいいのに、神の国だと言うことで、最後まで人を犠牲にした国のやることなのである。まずは、少しでも感染が少なくなることを祈るが、…。

だいたい、人生で不要不急なことなどないと思う。それを業種で分けて区別する段階で、間違っているのだ。とにかく、「自分だけ助かればいい」と思っている政治家のみなさんの言うことを聞く気はないが、もっと徹底的に正しくウィルスを恐るべきだと思ったりする今日だ。

映画興行的に考えれば、昨年は、後半「鬼滅の刃」が興行成績の大きな落ち込みを救ったが、今年は、そんな救世主もいない感じがする。この状況が長く続けば、市場全体の大きな落ち込みは避けられないだろう。

まずは、都心の映画館が12日以降、解放されるよう祈るばかりです。


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