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「その女、ジルバ(第6話)」奇跡のクリスマスパーティーがある店が欲しいと思う現在。

今週のクリスマスパーティーが、終盤につなぐブリッジということなのだろう。ジルバの過去が、それなりに語られ、池脇の視点が会社のいざこざから、そちらに移っていく。

職場の中は、課長(山崎樹範)と江口のりこと、3人でお弁当を食べる関係に落ち着いている。そう、ここの不安定な状況は一段落?で年明けなのだろう。江口がバナナ+りんごになって、「ゴリラか」というように仲良くなっている。そういう雰囲気って、確かに昔の会社にはあったけど、今の会社ってこういう雰囲気も希薄なのではないかと思う。リモートが増えればなおさら…。コロナ禍で日本的な組織なあり方や人間関係は見事に破壊されている。そして、この話、2019年の暮れを迎えている。ラストは、2020年コロナ禍も描くのだろうか?私的には描いて欲しい。そして、生きることの楽しさをそういう場で語って欲しいと思う。

そして、クリスマスパーティーは昭和的な華やかなものに。今は、こういう雰囲気さえ作れなくなってしまった気はする。バブルでクリスマスが恋人たちのもの的な呪いがかかってしまったからだろう。そして、チェーン居酒屋が増えてしまったことも問題だ。アフターコロナの向こうには、街ごとに、こういうスナックのような社交場があって、そこで近くの人が集う。そして、リモートで遠くとも繋がって楽しむようなイメージなのではないだろうか?そうすれば、老後は楽しい気はする。

そんな、クリスマスパーティーの主役は冴えない客(水澤紳吾)の花のプレゼントだったりする。確実に池脇に向けたものだったのだろうが、勢いで江口に渡し上手くいく。決して江口に気がなかったわけではないだろう。背の高さから最初から除外している感じのような気がする。その後のラブシーン。江口がヒールを脱いで抱き合うシーンは、それなりに艶っぽく見えた。江口さん、こういうシーンは初めて?

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そして、久本にジルバのバングルにまつわる話を聴く。久本もまたクリスマスの奇跡の子供だったという逸話もいいが、ジルバの晩年を語る久本もまたよし。久本さん、今回はとても落ち着いて芝居している感じが好感。これからまだ伸び代を感じる。同世代の女優として頑張っていただきたい。

そして、年の瀬を迎え、一気にドラマは結末への流れになる。池脇が大晦日のマスターとの会話でいう「人生は一筋縄ではいかない」。そう、だから、人生は楽しいし面白い。その深みを考えなすような世界の状況の中で、このドラマは、どういう結末をつけるのか?まだまだ展開が楽しみだ。

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