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「あの頃、文芸坐で」【71】イタリア思春期映画というジャンル。ある意味、ロマンポルノより官能的だった?

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文芸坐.001

1982年3月23日と4月1日と、2回「文芸坐青春画集PART1 初体験」を見に行く。観たのは「青い体験」「続青い体験」「思春の森」「課外授業」。こういう題名のイタリア映画は助平心が疼く年頃にはたまらない映画だった。まだ、AVなどというものが存在しない頃。テレビでおっぱいが見ることができた時代。でも、映画館の暗闇でこういう映画を見ると男は昂ったものなのだ。

この4本を観る間で、池袋テアトルダイヤで「アメリカン・グラフィティ」と「フェーム」の二本立てを観ている。アランパーカー「フェーム」が観たかった。「アメリカングラフィティ」もこの時が初見。こういうハリウッドの勢い?みたいなものにも影響を受けていた時期ではあった。そう、私が6本も洋画を続けてみることは、珍しい。いろいろな映画を見ないといけないなと好奇心旺盛な時期だった。

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まずは、コラム。野良猫の話である。そう、「世界ネコ歩き」というような番組もあるが、人は猫と会話したがる動物だ。そして、それがとても印象的に残ることがある。自分の心情と猫の心情を比べたりする。猫がこの世にいなかったら、この世は愛らしい仲間を失って少し寂しくなるのだろうか?

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そして、プログラム。文芸坐は新しく「ミッドナイトエクスプレス」と「カッコーの巣の上で」の二本立て、これは、実際見に行っているので、その時に語りましょう。文芸地下は「マノン」と「白日夢」の二本立てが追加されている。「マノン」という映画は、この当時から見ないまま今に至る。最近、烏丸せつこが女優業を再開しているが、当時の彼女の映画で晒す体の印象はなかなかパワフルでしたよね。それに比べると「白日夢」の愛染恭子は脱ぐのがお仕事だった割には、そういうパワーを感じる形ではなかった。そんないらんことを今、考えました。そしてオールナイトでは、原将人、原一男、伴睦人、土方鉄人、藤沢勇夫の5本立て。この中で、今もパワフルなのは原一男だけか。そう考えると、映画を撮り続けるって大変なことだという印象がある。

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そして、この日見た4本について。だいたい、こういう映画は、高校生が見るポルノ的な一面と性教育的な一面とがあるような気がするが、そんなことよりは射倖心を煽られた若者が見るエッチな映画といったところである。

「青い体験」「続青い体験」

この時、私は続編の方だけ見ていて、正編も見たくて観に行ったと思う。なぜに観たかったかといえば、主演のラウラ・アントネッリが見たかったからだ。当時のイタリアのセックスシンボル的な女優だった。とにかく美しい容姿とグラマラスな身体が悩ましく当時の日本の男の子たちにも人気だった。「青い体験」は母親が亡くなった後で来たお手伝いさん役。「続青い体験」は兄のお嫁さんという役柄。ともに主人公の初めての相手になるまでの話。特に「青い体験」での、嵐の中で、彼女が主人公を思うままに犯す形になるシーンはなかなか衝撃的だった。嵐で部屋がストロボ上の光になる中、彼女の裸体と追いかけっこする主人公。そして、その末に結ばれる。まあ、こんな初体験はなかなかないでしょうね。今見ても興奮すると思います。

「思春の森」

これは、あまり覚えていないが、少年と少女の恋愛ものであり、もう一人の少女を少年が愛してしまったために殺人に発展してしまう話である。スチールを確認して、うる覚えの記憶を目覚めさすが、多分、あまりここでのイタリア人の少女の裸体には関心なかった自分のようだ。

「課外授業」

これも、ポスターを確認して思い出した。先生に生徒が恋をする話だ(それはタイトルからもわかるか?)だが、その主人公が愛する教師がイマイチおばさんだったので、あまりそそられなかった記憶がある。まあ、最後は結ばれるオチであるが、こういう映画は女優に魅力があるかどうかが大事ですね。それは、当時の裸売りの映画全てに言えることでしたな。

思春期映画4本でした。最近はあまりこういうイタリア映画は輸入されませんが、本国ではまだ作られているのでしょうか?少し気になるところですね。

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