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「ラジエーションハウスII~放射線科の診断レポート~(第8話)」現代人が付き合わなくてはいけない十円ハゲとの闘い

「好きでいることが大事」そう、趣味も恋愛も仕事も、好きと思えるものがあって、それを追いかけることに集中すれば、楽しい暮らしが送れるのだ。医療系のドラマには、そういう暮らしの本質を提示する役目みたいなものがあるとおもう。

今回は広瀬アリスの十円ハゲができたところから、高校の後輩がダイエットによる白髪、骨粗しょう症に侵されながらも夢を諦めないイタイケな構図。ある意味、原作も実際にあったことをヒントに描いているのだろうから、女子高生がこのような白髪頭になることはあるのだろう。なかなかセンセーショナルな絵であるが、実際はドラマのそれのようにウィッグをつけていて周囲はわからなかったりするのだろう。現代の悩みの奥は深い。この当事者役の吉川愛さん、なかなかの好演でした。

今回はそれに対峙し悩む広瀬アリスの姿がなかなか効果的に描かれる。この人、妹の広瀬すずよりも水野美紀に似ていることで最近は通っているが、そのどちらでもない魅力的な女優さんになりつつある。個人的には、朝ドラ「わろてんか」でミスワカナをモデルにした漫才師の役でツンデレな強い役のイメージが印象的で結構好きだった。ここでは、結構悩み傷つく役で表情や芝居の振り幅の進化も示していて、他の女優さんにはない味わいみたいなものを出してきている。窪田に片思いの図はなかなか刹那いが、「必ず誰かがあなたのけなげさをみているよ」というような役回り、なかなか好演しています。最後に出身高校で講演する姿も見てみたかったですが、そこに予算使うドラマではないということですよね。

ドラマの話は、最後に彼女の子宮にあった腫瘍が原因で男性ホルモンが多く出て、それが白髪や脱毛の一要因だったことがわかる。それを自分の口から配信で告白するというのは今風だが、スマホというフィルターをかますことで、ここに描かれるように素直な自分に帰れるような事象もあるのだろうなともおもう。そう、全ては現代の病であり、ここに表されているのは治療も事後のメンテナンスも現代的な処理である。

このドラマは、本当に人間の身体には色々なことが起きるということと、今の検査機器が身体を開かなくても多くの情報を教えてくれることが語られる。そういう意味でとても好きなドラマである。

広瀬が、自分の片思いの状況を吐露した今回、なんだか突然、窪田が本田翼を褒めちぎったりして終わったが、この二人の恋愛模様どうまとめるのでしょうか?第3シリーズも考えてるとしたら、まあクリスマスでまとめるとか、野暮なこともしないでしょうが、あと今期2、3回で終了でしょうから、二人の恋、いや広瀬アリス、鈴木伸之も混ぜての恋模様の着地点も綺麗にしてもらいたいですね。

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