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2022年新作テレビドラマ放浪記

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2022年の新作テレビドラマの感想です
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#仲野太賀

「ジャパニーズスタイル(第6、7話)」自殺願望のある刑事さんと、マジシャンの父帰る

前回6回目からは、前回から1年ごという設定。ということで、仲野太賀の扱いは専務になっている。うさぎ小屋に住むのはやめたらしく、わらくずも頭についていない。一年経って、あまり変わっていないようだが、どうも、要潤と檀れいは、相思相愛になっているの?ルーシー情報では、2人が虹の屋を乗っ取ろうとしているという計画。 まあ、ラストに向かって、30分のエンタメをどのように盛り上げるかは、脚本家は大変だろう。ここまで、作ってしまったら、少しでもラストに向かって面白くならないと、何を言われ

「ジャパニーズスタイル(第5話)」モトーラ世理奈が2倍速で演じる楽しさ

こういう観客を入れての一発収録というのは、一つの緊張感があって、どんどん役者たちもそれに鍛えられていく感じがする。もちろん、もともと舞台で鍛えられてきた人も多いわけだから、いや、出来る人を集めているわけだから当たり前なのだが、それにしても見ていて楽しい。 今回は、仲野太賀の母である、本物の女将。キムラ緑子がナレーションではなく登場。この人が出てきてから帰るまで数分だと思うが、いつものドラマに見るのとは違う存在感があった。基本、このドラマの演出が、普通の1.5倍速くらいで行わ

「ジャパニーズスタイル(第4話)」柄本明の弾けた感じが、とてもチャーミング

今回は、ポスターにある花岡花枝という子が柄本明のお孫さんだという話から。そして、柄本へのプレゼントに、彼女を呼んでライブを開くという話に。その彼女が柄本の本当の孫かどうかもよくわからないのだが、そんなことは、ロボットを孫と思ったりすることも許される時代にどうでもいいとされる感じ。そう、この時代のドラマは、家族ごっこで良いということは、あちこちのエンタメで語られる現代。結構新しいネタを仕込んでいるなと思いながら見ていた。 その花岡花枝が姿を見せないまま、いや、ステージで盛り上

「ジャパニーズスタイル(第3話)」菅田将暉と仲野太賀の掛け合いの気持ちよさ

今週も面白かった。こんな感じで毎週笑わせてくれるような小劇場があれば、通いたいという人は結構いるのだろうと思う。まあ、「よしもと」はそういう流れの中で今も興行しているのだろうが、東京人にはよくわからない世界である。そして、グローバルにするには難しい気もする。多分、遠く昔の賑やかな浅草などで、エノケンなどがやっていたのはこういう雰囲気だったのかもしれない。 芝居を志すものは、今も多く、売れない小劇団は山のように存在する。そこには、売れない役者たち、いや、売る気がない役者たちも

「ジャパニーズスタイル(第2話)」30分の芝居を集中してみられる歓び。

昔のテレビは公開放送でこういうドラマをやっていたことが結構あった。「デン助劇場」みたいに興行自体を毎週放送することもあったし、クイズ番組みたいなバラエティでも、公共のホールに客を入れて公開録画を行なっていた。「8時だよ全員集合」などは、そのテレビ公開放送の結実したものだったのだと思う。今は、あんなものを毎週作る、作り手も、こなしていく役者もいなくなっているのが現実だと思う。テレビが面白くなくなったのは、こういう観客、視聴者と対峙して緊張感ある中で面白いものを作るという観点がな

「ジャパニーズスタイル」視聴者が、観客として直に観ているドラマという懐かしいスタイルをどう活かしていくか?

脚本、金子茂樹というだけで観たくなったドラマ?昨年は「コントが始まるという傑作を残した彼だが、そのコントの部分だけで30分という感じのドラマ?結果的には、面白かったし、先に何があるのかは未知なところが興味深い。 基本、旅館のロビーのセットだけが用意され、そこで舞台劇のように芝居が繰り広げられる。そして、観客の笑いがわざとらしく入る。そして、市川実日子が、最初に「ルーシー」と名乗った時点で、これは、「ルーシーショー」か?と思った高齢者は多いだろう。そして、とどめで仲野太賀の恋

「初恋の悪魔(第9、10話)」何が言いたかったのか?何を書きたかったのか?私の心のルービックキューブは元に戻りませんでした!

先週と今週で、伊藤英明の息子が連続殺人の真犯人だということを説明してきたわけだが、その事件が解決?してもなんかすっきりしないドラマ。だいたい、視聴者にわかるように色々説明されていない。視聴率も惨憺たるものだったらしいが、話の本筋というか、テーマが今ひとつわからないまま終わった感じはする。 まあ、最後に林遣都の夢の中?に帰ってきたもう一人の松岡茉優に対する林の初恋ということで、このタイトルだったのかもしれない。だが、その松岡の二重人格に対しても、最後にいつの間にか消え去ってし

「初恋と悪魔(第7、8話)」松岡茉優の二面性の扱い方と伊藤英明の本性を追うことと、見ている方が混乱して面白みに繋がらない。

「愛は地球を救う」とかやってたので、一週抜けて、先週は頭の整理が大変だった。だいたい、話が分かりにくくなったところで放置されたので、こちらも話を忘れてしまった感じ。全体的にスピード感がないのと、向かってる先がよくわからないのとで、そんな感じになったと思う。私の場合、いろんなコンテンツを見すぎてそうなっているとも言えるが…。とはいえ、坂元裕二の脚本としては、かなりハズレ作品確定のような気はしてきた。 先週は、林遣都の家に住み込んでしまった松岡茉優を、仲野太賀が取り戻そうとして

「初恋と悪魔(第6話)」松岡茉優の2人格が混沌とし始めて、連続殺人に続くわかりにくさ

坂元裕二の脚本という感じにドラマが変色してきた。初めは、警察あまりもの探偵団みたいな感じで、何を描きたいのかが見えなかった。今だ4回までのプロローグ的な部分が必要なのかもわからない。そして、先週、安田顕が弁護士だったことがわかり、林遣都が刑事として復職。そして、最後に、松岡が自分で話していた蛇女として登場。ドラマの温度というか、色味が変わってきた。 そして、今週は、前回までのドラマとして存在したテイストが大きく転換している。坂元脚本として見ている視聴者は、こういうのに単純に

「初恋と悪魔(第5話)」4人の結束と共に、過去に置いてきたものが混沌と湧き出てくるの?

やっぱり、このドラマは直球勝負の刑事ドラマではなかった。まあ、最初からわかってきたことだが、5回目にして、4人の捜査会議はなし。そして、突然の安田顕による、林遣都の監禁事件から、林が刑事に復帰する話にまで進み、結果的には、最後に、蛇女の松岡茉優の登場、そして、小説家であったはずの安田顕は弁護士だったという、突然の情報。もう、あっちからもこっちからも、枠に収まらないような変化球がどんどんぶち込まれ、よくあるパターンで、どうも次週から全く違うドラマに転換していきそうである。昨今の

「初恋と悪魔(第4話)」わかりやすい事件の裏に、混乱の現実が溶け出していく

やはり坂元裕二の脚本なわけで、主役の4人のリアルな周囲が溶け出していくような感じについていけるかどうかである。 表の事件。今回は世界英雄協会と名乗る、世の中のモラルを守らない人々にドローンから攻撃するという輩の話。この犯人が、佐久間由依を攻撃したことで柄本佑が本気になる。スイッチは、犯罪への怒りから起こるものではないところがこのドラマらしい。で、今更だが、柄本の役名が「小鳥」なんですよね。ここ、「ユニコーンに乗って」の西島秀俊と被ってるんですよね。昨日、「石子と羽男」と「競

「初恋と悪魔(第3話)」松岡茉優の不思議な存在感と、

ラスト、仲野太賀の兄を、松岡茉優が知っているという告白。この告白がドラマの次の章として動き出す感じ。 今回の最初も、仲野が振られて、花束を持ったまま職場に戻ってくる。そこで水撒きをしている松岡が、仲野に水を浴びせる。水というものは、意味なく画面を有機的する。このシーンで、二人がなんか近づく感じにも見えるから不思議だ。ここと、ラストがうまく繋がってる感じに見える今回。 そんな今回の事件は、松岡が生活安全課としてスーパーに派遣され、万引き犯を捕まえるべく仕事をしていた。だが、

「初恋の悪魔(第2話)」仲野太賀はじめ、4人のキャラの交わる先に何が見えるのか?

脚本家は、舞台を警察におきながらも、そこで燻っている4人のアイディンティテーの回復ドラマを作ろうとしているのだろう。そういう意味では、起こる事件は彼らが交わるきっかけでしかない。その向こう側、壁一枚挟んだ向こうに本当の捜査本部があり、学芸会のような感じに見せていることが新しい感覚ではある。だいたい、その本当の捜査を仕切ってるのが、瀬戸カトリーヌというのは、なかなかナイスな配役である。 今回も仲野太賀から物語は始まる。結婚式をいつにするかと恋人と約束。そんなところを林遣都に気

「初恋の悪魔」坂元裕二の刑事物だが、情報量の多さとキャラの強さで、永遠に揃わないルービックキューブみたいな…

昨年の「大豆田とわ子と三人の元夫」以来の坂元裕二脚本の連続ドラマ。舞台が警察という、彼にとっては珍しいと思ったが、そこで繰り広げられるのは、警察の中ではみ出した4人が繰り広げる、探偵もののような、変な世界。仲野太賀、林遣都、松岡茉優、柄本佑と、現在の日本エンタメ界の中でも、クセのある芝居ができる4人を集合させて、思いっきり、出鱈目な感じにセリフを喋らせるとこうなるという作品。初回から、なかなか飛ばしていて面白かった。 とはいえ、坂元脚本にしたら、基本のストーリーラインは、結