ゴクリ唾を飲む、知られざる5区の攻防【前編】
初任給の使い道が決まりました。
実家の電話を新しいやつに買い換えます。
僕が昔、頻繁に引っこ抜いたせいで電話線がユルユルになっており、たまに抜けてしまっていることもあるそうです。(前話をお読み下さい。)
そりゃあ、電話に、出んわ。
...王道のダジャレは、つまらないからやめておきます。
...初任給で電話を買うのも、つまらないからやめておきます。
☎️➿☎️➿☎️➿☎️
さて、今回はリクエストからの無駄話です。
箱根駅伝の往路4~5区あたり、ちょうど5位から8位まであたりの中継車が機能していなかったらしく、TVでは定点カメラの映像のみしか写し出されていません。
僕も結果だけ見たら【7位→7位】の順位キープで無難に終わったように見えますが、その裏にはウチも含めた5つの大学による攻防、一時は4大学でひとかたまりの『四つ巴の5位争い』などもありました。
なんせ中継がされていないので、実際に走った僕と、運営管理車で後ろから見守ってくれていた監督しか知らない部分です。
リクエストにお応えし、
今回の無駄話で少しでも日テレ様の中継の穴を埋められたらと思います。
(再)日テレ関係者様へ
もし、読んで頂いて気になるようでしたら、取材申請は監督or主務を通して宜しくお願い致します。
(すみません、冗談です🙇)
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福田との約束を、二年ごしに。
アナウンサー
『創価大学、7位でタスキリレー!!』
4区の福田悠一(3年)からタスキを貰いました。
「仲間の汗で濡れたタスキを...」とカッコいいセリフを言いたいところなんですが、なんとまぁパリッパリに乾いておりました笑
おい、ふっ君(福田)、最後手ぇ抜いて出し切らんかったろ笑
...とも思いましたが、彼の快走情報は耳にしていたので、冷静にここまで走って来たんだろうなぁと、俺もちょいと冷静に行くか、と。
見えないメッセージを、タスキからしっかりと受け取りました。
福田とは二年前の一年間を同じ部屋で過ごしました。
いつかタスキリレーすることを誓って部屋移動をして以来、二年ごしの約束を果たせた瞬間でもありました。
(☝️一番最初のインスタグラムへの投稿でもありました。)
モタモタだって集大成
さぁレースは始まって、最初の1㎞は3分ピッタシ。
スタート前から3分くらいで入ろうと思っていたので予定通り。
箱根の大舞台でも舞い上がっていないことを確認できました。
また、これまでの練習で積極的に先頭で集団を引っ張り、ペース感覚を磨いてきたことが、ここでしっかりと役に立ちました。
序盤の平坦で飛ばし過ぎて、本格的な登りに入ったところで足が止まることだけは避けたかったので、ウォーミングアップの延長のつもりで落ち着いて走りました。
最初の定点(函嶺洞門3.5㎞)通過タイムは20人中18位。
...だから!ウォーミングアップのつもりだったんです!笑
まあ...💦
ちょっとモタモタした感じはありましたが、これまで失敗してきたレースの大半は序盤の突っ込み過ぎによるもの。
これまでの経験から、箱根の大舞台・集大成だからこそ、自分の力を自分で引き出すために、スロースタートでモタモタと行きました。
登りに入ったらいくらでも取り返せる自信もありました。
そんな風にモタモタしている僕に、30秒後でスタートした早稲田大学が追い付いてきました。ちなみに30秒前でスタートした駒澤大学との差は1分近くまで開いていました。
まだまだ序盤にも関わらず、追い付いてきた早稲田大学の選手の呼吸が荒れていたので「大丈夫かな?」と思いつつ、「そんな人の心配をしている場合じゃねぇや💦」と一段ギアを上げ、早稲田の選手と並走する形で走りました。
(☝️早稲田大学 吉田匠選手との並走)
『走姿顕心』スタッフへの恩返し
榎木監督
「つっきー!最初で最後の箱根の山登り、楽しんでるかー?」
(榎木さんは僕のことを『築舘』ではなく、『つっきー』と呼んでくれるんです。)
運営管理車から、たまーに声がかかります。
5区を走っている70分くらいの間、あれだけモタモタとスタートしたり、色んな大学と交差する場面がありましたが、榎木さんは走る僕への声掛けやアドバイスを多くはしませんでした。
ただ、それは僕を信頼し、僕に全てを託してくれているようで、物凄く力が湧いたのを覚えています。
(ただ単に集中していて耳に入らなかっただけなのかもしれませんが笑)
『走姿顕心』という榎木監督の大切にしている言葉があります。
走る姿にはその人の心が顕れる、という意味です。
ここまで僕を、チームを育ててくれた監督に、運営管理車には背中だけしか見せられませんが、『走姿顕心』の如く、これまでの感謝と成長した姿を見せるつもりで走りました。
そんなこんなで、早稲田大学の選手と並走しているうちに、後ろから別の大学の監督のゲキが聞こえてきました。
あっという間に追い付いてきたのは、僕より1分後ろでスタートした明治大学でした。
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令和初の箱根。
平成(平静)を装う僕に、
明治大の選手が追い付いてきました。
さぁ、
勝負はどうなるので昭和(しょうか)!?
すみません!
いつものようにまとめ切れなかったので【中編】へ続きます。
今回もつっきーの無駄話を聞いて下さりありがとうございました。
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