プライベート化するInstagramと今後の行方
今や国民的SNSとなったInstagramもリリースされてからだいぶ時間が経ちます。機能面ではアップデートを重ねていますが、プラットフォームとして見ると既に成熟期に入ったのではないかと考えています。
Instagramは今、大きな節目を迎えているのでは?という疑問を持ちました。
情報発信・収集として、または友人とのコミュニケーションツールとして毎日活用されているInstagramですが、これからはInstagramとどう向き合っていけば良いのか?と考える機会となれば幸いです。
InstagramのFacebook化
最近、Instagramを運用していると「インスタもFacebook化したなぁ」と感じる場面が多々あります。ミレニアル世代的には全盛期のmixi。
・共通の趣味を持つ人と繋がることができる
・だけど、そこまで繋がりたいわけでもない
「脱インスタ映え」「SNS疲れ」の背景から、どこかあの頃のmixiに似てきたなという印象があります。日本らしいクローズドで濃いコミュニティ。
具体的には、Instagramのフォロワーの行動を観察していると以下のような特徴があります。
・ストーリーズしか見ないユーザーが多い
・情報収集 < 日々の記録
・律儀にフィードをUPする多くはビジネスアカウント
ストーリーズの利用率の高さから見る側面
Instagram界隈全体が上記枠のようになっているとは限りませんが、フィードに入ってくる質の高い投稿は有名なブランドやSNSに力を入れている企業、またはインフルエンサーといった限られた人たちの投稿になってしまった気がします。
それらの投稿は一般ユーザー側から見ると、どうしてもPR感が伝わってしまっているのかなと思います。写真は料理だけどキャプションは宣伝だったり…。
日本のInstagramにおけるストーリーズの利用率の高さは自然と身についたノイズ対策なのかなと思います。(そういう側面もあるのでは?という仮説です)
もちろん、親しい仲間との気軽なコミュニケーションという意味もあるでしょう。
フィードで情報を発信したいアカウントにとっては厳しい環境になっていくのでは?と思いますが、詳細は次回「多様性とローカル」という面から見ていきたいと思います。
再成長?それとも衰退?
2020年にリリース6年目となるInstagramはさらに成長(再成長)をするのか、それとも飽和・衰退期になっていくのか、今後を左右する大事な年になると見立てています。
なぜなら、Facebookが2010年に日本でリリースから6年が経った2016年には衰退期に入っていたからです。(日本のSNSとしては)
導入期:2010年〜2011年
成長期:2012年〜2013年
成熟期:2014年〜2015年
衰退期:2016年〜
※あくまで筆者個人の感覚によるもの
成長期にあたる2012年〜2013年頃に感じた「ソーシャルメディアの可能性」は今でも強く覚えています。皆さんも当時は「Facebookいいねっ!」と感じていたはず。
多くのユーザーがそのSNSに登録するということは喜ばしい一方、治安の乱れや世界観の破壊を招きかねません。たとえ全体のユーザー数が増えていても熱量のあるコアユーザーが新たなSNSへ居場所を移してしまっては衰退を招きかねません。
10代〜20代前半の若者がInstagramにリソースを割く時代は終わったと思います。もちろん、現在もInstagramをやっている若者もいますし、中にはインスタ離れした若者、さらにはSNS自体から離れた若者、その利用状態はとても多様化しています。
なので、今後のInstagramの行方はライト層をどう巻き込むかが大きなカギになると考えています。
「多様化とローカル」に向けて
長々と思っていることを綴りましたが、要するにInstagramを代表とする日本のSNSは多様化しており、「今このSNSが流行ってる」とかではなく、各々が居心地の良いSNSを探している段階なのかな?と考えています。
それ故に「多様化とローカル」という着眼点で次回もまた考察していきたいと思います。
より丁寧な解説をするための活動資金とさせて頂きます*