見出し画像

初めの連れ去り08

その妻からの連続で送られてきたメールは、悪意すら感じた…

戻ると約束していたからじゃない…

僕に嘘をついたからではない…

弁護士を介入させたからじゃない…

何よりも悪意を感じた事は、毎日欠かさず長女と連絡を取り、前日にも、長女が寝る直前まで長女と話していた内容だった…

前日の夜、妻と電話で話をしていた長女は、途中からスピーカーでの通話に切り替え、「パパとママと2人がゴメンなさいすれば、みんなニコニコで、ずーっと!仲良くできるから!◯◯(長女)にもパパは、ゴメンなさいすれば、すぐに仲良くなるから、悪い事したらゴメンなさいって言おうね?って言うんでしょ?」

そんな、長女の言葉で、子供に気を使わせてしまっていると反省していて、僕は、その後、妻にも「お互い気になる事があれば、ため込まず話し合って解決していこう」と言っていた。

長女は「これで仲直りして、ママが帰ってきても、みんなニコニコやな?」と喜んでいた事と、妻から長女に「帰る日は、みんなで夜ご飯食べようね」と約束していたからだった…

前日まで子供と、そんな会話をして期待させておきながら、翌日、平然と裏切る事をした妻が許せなくなっていた…

その後、長女に、妻と長男が戻らない事を説明したら、長女は悲しむと思っていたが、この事は隠さず長女には伝えなければいけないと思い、長女に泣かれる覚悟で勇気を出して伝えた。

すると、長女は「ママが電話で言ってた…けどそれでいい…◯◯(長女)は本当はママに帰ってきて欲しくなかった…本当は◯◯(長男)だけ帰ってきて欲しくて、ママが帰って来ないと◯◯にも会えない事が寂しくてママに帰って来てと言ってた…」と話してくれた事に、僕は驚いて言葉を失った…

続けて長女は「ママはね…パパといない時、◯◯(長女)や◯◯(長男)を、すごくおっきな声で怒って叩いてくる…泣いても泣いても叩いてくる…大きな声で「泣くなー!もっと叩いて欲しいか?」ってママに言われて怖くて泣くと、もっともっとママに怒られて怖かったから、◯◯(長女)は、ホントはずっとパパと居たかった…」

それ以上、長女から話を聞くと何だか僕の心が壊れてしまいそうで耐えれなかったので、長女に「ゴメンな…」と謝り、しばらくギュッと長女を抱きしめた。

それから1時間程たった頃に、妻と長女の会話を、スマホに録音してた事を思い出し聞いてみると、親が子供に言う事ではない様な内容を妻は長女に言っていた…

長女が言う様に、何度も同じ事を、繰り返し言う事で洗脳(マインドコントロール)しようとしてたのではないかと思っている。

それは無理だと気付いた妻は「ママが死んで会えなくなってもいいの?」「パパが優しいのは今だけ!ママより怖くて◯◯(長女)殺されるよ」

などを言い、長女を怖がらせる事を言い続けていた…

「◯◯(長女)はママから産まれてきてママだけのものやから、パパと居たらダメやねん!わかる?」

「ママと居ないと◯◯(長女)は幸せになれないよ?」

「パパは違う人と結婚しちゃうから、知らん人と住まないとアカンようになるんやで!」

他にも嘘を連続で長女に言い続けていたが、長女に尽く拒否されていたし否定されていた…

きっと、向こうも弁護士が同席して録音しながら連絡していたのだろう…

「ん?録音できてます?」

「ピー(機械音)あ!これで大丈夫!」

「落ち着いてください(小声で弁護士?)」

こちらにも音声は録音されていた…

その日の帰り道で、更に長女は衝撃的な事を僕に告げた…

「◯◯ね…朝ごはんが無くて、ママが起きて来ないから◯◯(長男)とママを起こして、お腹空いたからママにゴハンが食べたいと言ったら、ママはお腹が空いてるなら寝なさい!と叩かれたので、冷蔵庫を開けてハムが見えたから、ハムを◯◯(長男)と食べたら、お昼に起きてきたママにグーで殴られた…」

他にも、色々と長女は僕に教えてくれたが、そんな事が、日時的に行われていたとは…

聞いた時は、涙が止まらなかった…

長女は、妻が「本当にもう帰って来ないよね?」と、僕に何度も確認していたのは、僕と居なかった時の出来事を話してしまうと、帰ってきた妻に何をされるか分からないという恐怖から、僕に今まで言えなかったんだと、この時知った。

幼稚園に行く支度をしていて、長女に服を着せる時、何度も僕に声をかけていた時も、「パパが居なくならないか怖くて…」と言っていた

寝る前にも、何度も目を閉じて開いてを繰り返していた時も「パパ居るよね?」と毎日言っていた事も…

長女が、お手伝いをしてくれて頭を撫でようと手を頭に持っていった時に、頭を庇う様に、しゃがみ込み丸くなってしまった仕草も、全部が妻からの恐怖を感じていたからだと気付いた…

車を運転しながら涙が止まらなかった…

そんな僕を見た長女は「パパ?大丈夫?どこか痛いの?」と僕の頭を優しく撫でてくれた。

続く…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?