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初めの連れ去り15

2度目の面会交流は、そんな感じで終了した。

帰りの車内では、長女が「ママって何であんなに怒るの?何でママって◯◯(長女)とか◯◯(長男)を睨むの?ねぇ?パパ?パパはママと会いたい?◯◯(長女)は会いたくない…だけど、◯◯ちゃん(長男)には会いたいからどうしたらいい?」と質問を沢山された。

妻を家まで送った後、車を走らせながら、長女に質問をされたり、会話をしたりしていましたが、遊び疲れたのか長女は30分ほどで寝てしまった。

家まで3時間…

ほろ酔いの妻は帰宅し、食事も済ませているので入浴してすぐに寝るのだろう…

この頃の僕は、自分が一体何をしているのか分からなくなってきていました。

長い道のりを運転して帰宅した後、無事に到着した事を妻にLINEで連絡したが、案の定、妻は帰宅してすぐに寝ていたようで、返事は翌日返ってきていた。

普通は、多少なりとも家に着く頃までは、心配をしてもいいもんだと思いましたが、それを指摘すると、また激怒するのは目に見えているので、あえて言わなかった。

それどころか、「どこか寄り道した?到着するの遅くない?女とか作ってて寄ってたとかなら殺すよ!」とメッセージがきていた‥

そして、自弁から面会について聞かれたので、罪悪感がありながらも「問題なく面会ができ、解散時も問題なく各自が現地で解散し、今回は大丈夫でした」と連絡した。(嘘をつくのは心が痛い)

それから、数日した週末に、長女から「公園に遊びに行きたい」と提案された。

長女には内緒にしていたが、少し早起きをして弁当を作ってみた。

当日いつも行く公園とは違う、少し遠くの公園へと向かった。

到着すると、長女は凄く喜んでいて、普段行く公園には無い遊具などにテンションがあがっていたようだった、お昼には弁当のサプライズに「ありがとう!めっちゃ嬉しいし、お外で食べるご飯は大好き!」と長女に言われサプライズの成功に喜びを覚えた。

そして、夕方まで一緒に遊び自宅へと帰る車内で、長女は「ありがとう!パパほんとに大好き!」と言われ嬉しくて涙が出てきた。

本当なら長男も一緒に遊べたなら、もっと楽しかっただろうと考えると、やらせない気持ちでいっぱいになった。

そんな感じで毎日が充実していて、長女との時間は本当に毎日が幸せを感じれる日々だった。

そして、弁護士からのメールで次回の面会交流の妻からの提案と、次回の審判期日が知らされた。

「次回の面会は、妻の自宅から1時間程の場所にある水族館です、詳しい日程や時間などは後日決まり次第連絡をさせていただきます」

ん?毎回妻の所へ行くのが面会交流なのか?コチラ側の場所での面会交流はないのか?と疑問に思い弁護士に相談すると「奥様は小さい子供を連れての移動は困難な為、奥様の居住する近辺での面会が好ましく思います」と自弁から言われた…

どちらの弁護士なんだ?とツッコミたくなる返答ばかりでしたが、少しは僕の交通費の事や、長い距離の移動に関して大変だという事も考えて欲しいものだと思っていましたが、これも「子供達の為」だと思うと、今は僕が妻の所へ行くしかないんだと毎回諦めていました。

それから数日して、3度目の面会交流が行われた。

当日は、やはり妻は待ち合わせ時間には40分ほど遅刻してきた。

「ゴメン!ゴメン!◯◯(長男)がグズってなかなか用意が進まへんから遅くなった」と言い訳からのスタートだった…

毎回、開始早々に妻の行動や言動に残念な気持ちになってしまう…

そして、当然そんな僕の気持ちなど考える事もなく妻は「ただでさえ遅くなってるんやし時間がもったいない!早く水族館に入ろう!」と遅れた事を悪びれる事もなく入り口に向かって行った。

当日の面会交流の約束も、前日には「時間厳守・かかる費用は全て折半・お互い子供の事を優先し気遣う事」と弁護士を伝い連絡してきたのに、入館料は無料と思っていたので予算がないなどの理由で、その後も何かと理由を付けて、子供のオモチャ・昼食・妻の友人へのお土産・オヤツや飲み物までも支払いを頼まれた…

面会交流の時間も、夕方までと言っていたのは妻だったのに「夕飯はここ!ここでハンバーグが食べたかった」と子供に意見も聞かず勝手に決定していた。

何を考えているんだ?本当に妻の行動にパニックになり、僕は混乱していた。

そして、予定外でしたが全員で夕食を済ませて、支払いをしようとレジへ向かうと「ん?どしたん?トイレ?ほな行こう!行こう!」と、わざとらしく長男をトイレへと連れて行った…

これは何かの喜劇でしょうか?

そして、支払いを済ませても払う事も当然せず、「ごちそうさま」の一言もなかったが、長女が「ママ!ちゃんとごちそうさま言わないとダメだよ!」と言われていたが、その瞬間に妻は長女を睨みつけ長女は黙ってしまった。

その事に気付いた僕は間に入り、長女の前に立ち視界を塞いだ…

その後、予想通り「子供と少しでも長く居たいから協力して欲しい」との理由で、妻を実家まで送る事となった。

そして、帰りの車内で、妻がとんでもない提案をしてきた。

「今度、子供達と久しぶりに宿泊込みで旅行に行こうと思ってる、まぁ弁護士には言わんと内緒で行きたいから」

そんな妻の身勝手な言動に、僕は、もう馬鹿げてしまい返す言葉すら無くなってしまっていた…

しかも、旅行に行きたいと言っている場所も、前々から妻は計画していたんだろう…

交通費や宿泊費の予算なども含めて20万程は必要だと言っていた、妻を実家まで送る道中で、よくよく妻の話を聞いていると、その月の面会交流も含めると月に2回の面会となる…

僕自身、面会が増えることに関しては長男と会える事で正直言って嬉しかったが、妻の身勝手な言動や行動には、うんざりしていたので複雑な心境だった。

そして、妻の妄想は、止まることなく、ずっと続いていたが、僕は聞き流す感じでスルーしていたが、次第にずっと聞こえてくる妻の戯言を想像して色々と考えていると吐きそうになっていた。

続く…


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