別府大分毎日マラソン レース記【本番編】
【展望・準備編】の続きです。
スターとロスは25秒と想定通り。個人的に30秒以内は許容範囲です。
さて、今回も、前述の通り厚底シューズ、ヴェイパーフライNEXT%を履いたわけですが、実は2つ懸念がありました。
1つは走中、足底がたまに痛くなること。伊万里ハーフで実は痛くて、今回42km耐えられるか・・。
もう1つは、右足の小指。フォアで足を接地させると爪先がシューズ内で前に突っ込むような感じになり、もともと足幅が広めなのでその際に小指が外側に追いやられるように圧迫され痛くなるのです。
今回も5km位までそうでしたが、しばらくすると足の位置が安定してきて痛みが消えてきたので、ひと安心。 摩擦対策として小指にテーピングをしたのと、マメ対策としてインナーファクトを履いたのがよかったのかも。足底も今回は大丈夫でした。
しかし、個人的に別大のコース風景は不思議です。スタートして2.3kmぐらいすると、別府市の風景が眼下に広がり、それがかなり低く見えるんですよね。3-40mぐらい下なのでは?と。別府タワーをやや見下ろすほどで。
ということは、ここからそれだけ下って、折り返してから登ってくるの?と2年前の初出場の時は不安になったものの、結論としてはほんの少し下ってるだけでほぼフラット。目の錯覚っぽいですね。いやー、何度見ても不思議。
この辺りではキロ3:55あたりのラップをしばらく繰り返します。たまに3:50もあり、予定よりやや速いけど、脚も重くないしこのまま様子見ることに。
少ししたらこれまたサブエガ済みのK日さんの姿。風邪気味だけどシーズンラストなので355ペースで行くとのこと。しばらく着いていくことにします。
そして改めて思ったけど、このシューズ、本当に凄い。フォアでかなり楽に地面に着けるよう設計されているんでしょう。無理に脚を前に出さなくても、感覚として自分のやや後ろで跳ねさせれば、自然にポーン、ポーンと前へ跳んでいきます。
↑このステップの感じ。足首を脱力してても前に跳んでいくのがヴェイパーの特徴でしょう。
なので、この接地位置と、上体のポジション(骨盤と胸のあたりを前傾させること)だけに意識を置きました。
8kmぐらいでようやくタメのサブエガランナーF君の背中が見えてきました。一緒に走りたかったけど、追うとペースが乱れるのであえて無理にいかず、いずれ追いつこうぐらいの感覚。今日は冷静にいけてる。
15kmまでの5km毎ラップはいずれも19:35あたり。やはり想定よりやや速いけど、アップアップしてる感じはない。これからどうなるか分からないが、このまま行こう!と、思っていた矢先・・、来てしまいました。便意。
我慢に力を使いたくないので早めに済ませてしまおうと、トイレの案内板を逐一確認し、16km手前の駐車場にようやく発見。沿道に逸れ、それらしき建物に行くと・・・これ、料金所やん!トイレ無いよ?
キョロキョロしていると、どこからか大きな声が。「トイレ、こっち!こっち!」沿道の応援ランの格好した方が近くの別の建物を指さしてます。
恐らく、トイレの表示が分かり辛く、今までもキョロキョロするランナーがいたのでしょう。タイムに追われていることを知っているからこその素早い誘導。これは本当に有り難かったです。
そんなこんなでタイムロスは、数えてないけど多分40秒くらい。当然F君も見えないし、K日さんもだいぶ前に行ってしまったでしょう。貯金も結構使ってしまったけど、仕方ない。多分さっきの人が教えてくれなかったらプラス10-20秒は損していたでしょうし、寧ろラッキーな方だ。あざす。
更に試練は続きます。さっきからどうも両ふくらはぎに1kmあたり2.3回は軽い攣りがくる。まだまだ序盤な中でこれは、ちょっと早くねぇか・・。
塩タブ、芍薬甘草湯やOS1も飲んだのになぁ。しかもいつも攣るとしたらハムストリングスで、ふくらはぎには来ない。考えられる要因は・・シューズしかないんですよね。
やはり反発や接地位置も他のシューズと微妙に異なるので、使用する筋肉が変わってくるのでしょう。しばらく治まる気配はないので、ショック療法として給水の水をかけました。これが結構効く時があるんです。たまに給水がスポドリでベタベタになってもお構いなく。背に腹は変えられない。そして予定より早めにマグオンをin。
そして、迎えたハーフ通過は1:24ジャスト。2分の貯金。正直ギリギリだけどトイレロスを考えると上出来です。
このあたりからお尻やハムの上の方が段々と重くなってきます。今までは自然に出ていたペースが、少し頑張らないと維持できない。このまま行けるのかなぁと少し不安になってきました。
25kmあたりからは大分市街地に入り沿道も多く、声援も大きくなってきます。しかし、依然としてふくらはぎの撃りは続いており、たまに引きずる瞬間も。基本テンションは上がりませんが、沿道のラン仲間何人もが名前を呼んでくれてその時だけは上がりました。
↑この苦悶の表情は体力的にきついわけではなく、足攣りを我慢しているからだと思う・・。
27km付近では同じくタメのサブエガランナー、H君を前に発見。ヴェイパー投入時期も僕と同じで、今回またサブエガ奪還だろうと思いつつも、後ろ姿になんか躍動がない・・。表情も曇り気味だ。声を掛け合って抜いてみたけど、着いてくる気配もなく・・これは本当にびっくりでした。
そして弁天大橋を越え、迎えたもう一つのスタートライン、30km地点。
通過タイムは1:59:28!2時間を切った!
これは純粋に自分を褒めたくなりました。25秒のスタートロス、40秒のピットイン、そして、度重なる脚攣りでも貯金を作ったことに。
頭の中でバッと計算して、貯金は約100秒。残り12キロは、大体4分8秒以内を維持すれば、いける。(※)
ただ、ただ・・脚は結構きてる。だいぶ重くなってる。そのペースでも行けるか行けないか非常に微妙なラインでした。
少しでも回復をということでモルテンジェルの切り込みを丁寧に破いて補給。量が少なくて本当に効くのか不安・・。
しばらくすると、福岡マラソンのペースメイクでお世話になったK藤さんが後ろから現れ、ゲキを飛ばして頂きました。そして、続くように同じふくろうの会のK口さんも。黙々と苦しさに耐えるような雰囲気は侍のよう。しばらく一緒の集団で粘ります。
とりあえず産業道路の折り返し、35kmまで踏ん張ろう。その後は、その時に考えよう。
確か、記憶では33kmぐらいまでは4分近くで粘れていたと思います。その後はずるずると落ち始めた。この時は頭の中が、強気と弱気、両方の虫が現れました。
「いいじゃん、50分台でも大幅更新だよ。十分だよ」
「ダメだ、サブエガ狙えることなんてそうそう無いぞ。弱気になるんじゃない!」
35kmで折り返してからは、やや懸念していた向かい風もなく。2年前は酷かったですからね・・。
既にヘロヘロだけど、この時もまだ80秒の貯金はありました。キロ4:10が維持できれば、いける。だけども、、たまに見るガーミンの瞬間ペースは4:15とか4:20になってる。
(※ちなみにこの時の計算、後からよく考えたら残りの0.195kmを加味しておらず、実際は貯金30秒くらいでもっと厳しかったみたい笑)
途中の沿道に今回お世話になった叔父さん叔母さんの姿。4分でいけてるぞ!頑張れ!の声。その時撮ってくれた動画を後からみたけど、まぁフォームがブレブレで酷い酷い(笑)
とりあえず粘ってみるけど、無理かもなぁ、、とこの辺りは弱気の虫が優勢。ふくらはぎの攣りは無くなってたけど、今度はみぞおち付近が攣り始めてました。思いっきり親指で押さえ込みます。
OBSや競技場の照明塔が見えてきました。
40kmを通過し、サブエガまで残りは8分44秒。
ということは、キロ4分を切らないとダメ。
いくらもがいてもそれは無理でした。万事・・休す。
ラスト1.2kmあたりも沢山のラン仲間たちに絶叫で声援を頂き、有難いながらも声が出ず、手を挙げて返すのが精一杯。
最後の競技場へのストレート脇にある土手のギャラリーからの大声援は、大袈裟に言えばF1の観客席さながらの盛り上がりっぷり。
おっと、その中に、Y師匠がいる!もう着替えてるし、速すぎでしょ!国際資格また取れたかな?
(と、思いましたが後から聞くと色々事情があった模様です・・)
↑これぞ、もがく姿!
競技場に入ると、タイム掲示はまもなく2:49を過ぎるところ。これ、大回りせず逆走してゴールゲートに向かったらサブエガ行けそうだな、とか至極どうでもいいことを考える。
ゴールは2時間50分42秒。約7分のPB更新で、一応ちょっとガッツポーズ。
あー、あかんかった。疲れた。
ということで、今年の別大はこれにて終了。
んー、嬉しいのは嬉しいし自分を褒めてやりたいですけど、やっぱりそこまでの気にもなれない。更新幅ほどの感動が、無いのが率直な感想。
ちなみに、草野球のときからの大先輩K堀さんには、初めてフル直接対決で勝利しました!勝つまで時間かかったぁ〜。
まだまだまとめきれてないので、続きは【反省編】にて。
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