見出し画像

支援をお願いするときに気をつけていること

お久しぶりです。ケイコです。

息子も成人して就労継続B型作業所へ通う日が7年すぎました。

2歳10ヶ月で自閉症と診断されて、当時は療育が確立されていない中、様々な支援をお願いしてきました。

福祉課、保健所(母子教室)、保育園、小学校の言葉の教室(通級の空いている時間)児童館、習い事など行けるところならどこまでも!という感じでした。

療育方法は自分でアメリカなどの情報を本で読んだりネットで情報交換したりしていました。


そこで、必要なのは交渉術でした。
それも療育を一緒に考えてくれるぐらいにまでになっていただく、話し合いが大切でした。


今の皆さんも同じだと思いますが・・・

療育、教育においては、子どもの観察が大切ですよね。
何が辛くてこんなにパニックになるのか〜をよく観察する。
何が楽しいのかーとよく観察する。
嫌いなこと、好きなこと、落ち着く環境、落ち着かない状態を探っていくわけです。
次にどういう対応をすれば、息子もうまく対応できるのかを、考え、工夫する。
息子が学べるような環境づくりを工夫する。
日々成長して日々変わるので、探り続けることが大切になります。


それを、支援してくださる方に知ってもらって、できるだけ活かしていただきたいわけです。


具体的なことは、サポートブックにしたり、書面で書いたり、話したりすればいいのですが、
問題は支援者の方に、いかに自分のことのように感じていただくかーです。


人って、他人事だと聞くことはできても、「じゃ、具体的に何をすればいいのか?」までは考えが、まとまらないものなんですよね。
まれに、その感覚が素晴らしい方も、もちろんいらっしゃいますが・・・。

当時は、「療育って何?」と、教育者もいうような時代だったので、「このお母さん、何を言ってんだ?」という人も多かったのです。


なので、して欲しいことがあると『うちの子にとって〜がいいのでして欲しい』というのではなく、その支援者にとって〜がいい理由を考えてからお伝えするようにしていました。

文字にすると「そんなことまでしなくちゃいけない支援者って・・・」とか、「子どもを支援するのが仕事なのになぜ?」と思われるかもしれません。

そうです。その通りです。
だけど人って感じ方がそれぞれなのです。
いい意味でも悪い意味でも、子どもとの距離をとっている方もいらっしゃいますし、近すぎる方もいらっしゃるのです。
支援者の方のコンディションにもよったりします。
にも関わらず、時間は限られています。

だったら一番確実な伝え方を、工夫する方がいいのではないでしょうか?

例えば、「教室に入ったら席に着く前に教室の中を一周周りたい。」と言うことを伝えたいとします。

理由は、息子が環境を確認することによって落ち着くからですが、視点を変えてみます。

先生は教室を滞りなく進め、皆ができるだけ学べるように気を使っている人だとします。

その場合は、息子が落ち着いて座って、クラスのみんなが学べる環境の一員となるために、「最初に一周さえ周らせていただければ、クラスの一員として十分やっていけるのですが・・・。」と言うふうにお話しするわけです。


こんな風に、少しずつ「クラスのみんなと一緒にやっていくために」と言うお話をしていくうちに、先生も「ちょっと配慮をするだけで、クラスがまとめやすいな。」と感じていただければ、もう大丈夫。

その先生は、勝手にどんどん工夫をしてくれるようになります。

そうなれば、もう子育て仲間です。

「勉強になります。」とか「勉強させていただいてます。」と頼られすぎて、疲れることもあるかもしれません。

そんな時は、素直に「私も成功ばかりじゃなくて、失敗の方が多いんです。子どもって、成長するのでこれが正解ってないですよね。」と、自分で工夫しなくちゃ仕方ないことをお伝えすれば良いのです。

失敗とまではいかなくても、本で読んだ通りにはいかないのが子育て。
「これが原因ではなかったのね・・・。」とか「あれは一体なんだったんだ?」とか思うこともあります。

それでも、色んな支援者の方を巻き込んでいくことが、楽しく楽で、安全な子育てだと思っています。


子どもが・・・

ではなく

〇〇の一員としての子どもが・・・

私ではなく、私たちが・・・

相手も入る大きな枠組みに、メリットを当てはめてお話しする。

それが、支援をお願いするときに気をつけていることです。

居宅介助のヘルパーさんとお話しする時ですら、ヘルパーさんにとって良い。事業所にとっても良い。という視点でお話ししています。

できれば、発達障がいの方にとっても良い。とか地域にとっても良いとか、日本にとって良いとか、そういう視点でも考えると、行き詰まり感が減ります。

だって、今、断られたとしても、将来、同じ苦しい人のために、一石投じた事になるではないですか(笑)

そんな感じで、私はずーっと、気長に『水滴、石をも穿(うが)つ』思いで支援の輪を広げてきました。

今は、もうお付き合いのない方々も大勢いらっしゃいますが、それぞれでご活躍をされているようで、とてもうれしく思っています。

単に、子育てしただけなのに、社会がちょっと変わるって、すごくないですか?

なので、子育て真っ最中の皆さん。

焦ることはありません。

子どもは、その子らしく色んな困難を乗り越えていきますし、
頑張ったあなたも、それなりに社会に貢献したことになるでしょう。

一人の力では無理でも、そういう人が何気なく集まったり、離れたりしていくうちに気がついたら形になるんだな。と思っています。

私もまた、今の課題を色んな人の手をお借りしながら、がんばります❣️











この記事が参加している募集

スキしてみて

サポートいただければ、より頑張って、みなが、しあわせになれる記事を書いていきます!