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マラソンシューズ考察 2023

こんにちは、本日は全日本大学駅伝が開催され、マラソン、ロードレースシーズンに入ったことを実感しますね。

私は朝に13kmジョグをした後、駅伝をテレビで観戦しておりました。ふと、選手の足元を見ると、一時期のヴェイパーフライ一色からすると、バリエーションがあり、おもしろいなと感じました。

例えば、同一大学の中でもアルファフライ1だったり、ヴェイパーフライ2だったり、メタスピードスカイ+だったりと、各選手がこれまでの練習やレースの中で自分に合うシューズを選択したことが伝わってきます。

数年前はとにかくヴェイパーフライネクスト%を履かないとシューズスペックで劣るため勝負にならなかったというようなことがあったので、各メーカーの努力、進歩によって選手のシューズも選択肢が多くなっています。

以前からランニングをされている方はシューズの歴史にも精通されていると思いますが、ここ数年でランニング、マラソンを始められた方は各レースシューズの違いは何なのか理解するのは難しいところだと思うので、個人的な見解を踏まえつつ、記載したいと思います。

個人的にはNIKE,ASICSのシューズ以外は履きませんので、ADIDAS,NEW BALANCE等の説明はできませんので、ご理解ください。それでは各シューズ説明です。

まずはナイキのヴェイパーフライネクスト%です。個人的にはここ数年で最も履かれたレースシューズと思います。

2020年箱根駅伝

上の写真は2020年箱根駅伝の選手のシューズですが、9割程度はヴェイパーフライネクスト%ではないでしょうか。それくらい、衝撃的なスペックのシューズでした。

そしてヴェイパーフライ3ですが、現在最新のヴェイパーフライです。これについては本日の全日本大学駅伝でも履いている選手は少ないなという印象でした。原因はヴェイパーフライネクスト%より反発が少ないことだと考えます。

次に、アルファフライとアルファフライ2です。最近アルファフライ3を履いたナイキの契約選手が衝撃的なフルマラソンの世界記録(2時間00分35秒)を出しています。

アルファフライ3でマラソン世界記録

アルファフライはオリンピック金メダリストであるキプチョゲ選手が開発に関わり、ヴェイパーフライを上回る反発を可能としたマラソンシューズです。現在アルファフライ2が発売中ですが、実業団、大学生、サブ3レベルの一般ランナーの中での評価は高くなく、初代のアルファフライを大事に使用している選手も多い印象です。



次はアシックスのメタスピードシリーズです。一時のナイキ一色を払拭したメタスピードシリーズですが、エリートレベルの選手ではスカイ+の使用が目立ちます。理由は明白で、反発が最も強いからです。その他、好みに合わせて、エッジ+やスカイを使用している選手もちらほら見かけます。

簡単に列挙してきましたが、ここからは各シューズを比較していきます。ここからは個人の見解ですので、参考になればと思います。

まず、反発ですが、アルファフライ1>ヴェイパーフライネクスト=アルファフライ2≒スカイ+>ヴェイパー3≒エッジ+と考えます。この点からエリートランナー層ではアルファフライ1またはヴェイパー2の使用がかなり目立ちます。エリートランナーにとっては安定性や扱いにくさより、とにかく速さを追求していますね。

次に個人的に大きな要素である、柔らかさです。左ほど柔らかく、右ほど硬いということになります。硬いほうが安定感があるので基本的には扱いやすくなります。
アルファフライ1=アルファフライ2≒ヴェイパー3>スカイ+≒ヴェイパーフライネクスト>エッジ+
この点から市民ランナーの速い層、マラソンで言えば2時間40分からサブスリーレベルではエッジ+の使用が目立ちます。反発も欲しいけど、安定感も求めるという感じでしょうか。ヴェイパーフライネクスト%は強い反発とある程度の柔らかさ(安定感)を兼ね備えたスーパーシューズと言えますね。

柔らかさはクッショニングがあり、マラソン後半に疲労がでにくいメリットと、不安定さによる疲れがでやすいデメリットの両面があるため、一概に柔らかければ良いとも悪いとも言えません。ここは個人の好みが出る部分です。

個人的には反発と柔らかの組み合わせで選ぶのが最も合理的かなと考えます。例えば、現在30台後半の私は数年前の大きな反発をどんどん使いたい時期にはアルファフライ1が最も体に合うと考えていました。その後、アキレス腱周囲の軽微な故障などもあり、少し反発が落ちてもいいからもう少し硬さ=安定感が欲しいと考えヴェイパー2をメインシューズにしました。

それからナイキで使用されるミッドソールのZOOM Xが柔らかすぎると思うようになり、アシックスのFF BLAST TURBOの方が硬いことを知り、安定感を求めエッジ+に移行しました。これでファンランを除く、初マラソン(2時間39分台)を走りました。

その後、足の状態も改善したため、少し反発の強いスカイ+を解禁、ハーフマラソンまでは使用しています。スカイ+はもちろんエッジ+より反発が強いのですが、ドロップが少ないため、前に転がる感覚はエッジ+より低く、自分の殿筋や大腿二頭筋で力を生み出せる状態の時はエッジ+より走れますが、出力が落ちてくると前に進まなくなり、上に跳ねるようになるため、それに合わせた筋力、体幹のトレーニングが必要です。

最近の10kmロードレースはまだ走り込みが足らず、後半落ちることが予想されたため、エッジ+で出場しました。次回ハーフマラソンに出場予定ですが、おそらくエッジ+で出場予定です。その後、10km以上のペース走がしっかりできれば、スカイ+で出場したいところです。

アルファフライ3

そして、次にナイキが発売するであろうアルファフライ3です。アルファフライ1と比べ、アルファフライ2は反発が落ちた分(安定感は増したのですが)、エリートランナー層の人気が落ちました。世界記録を出したKiptum選手や女子マラソンのHassan選手がアルファフライ3で好記録を出しているためアルファフライ3には期待したいところです。反発は強い可能性もありそうですが、やはり、これだけのZOOM Xの厚みがあるので、柔らかく、かなりの体幹トレーニングができていないと使いこなせないのではないかと予想しています。

Hassan選手

さて、今回は少し長くなりましたが、2023年のマラソンシューズについて個人的な見解でした。

これからマラソンシーズンが続きますが、皆様体に気を付けてランニングライフをお楽しみください。

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