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匿名でツイッターをすること

「走る外科医🏃‍♂️こみけん」これは僕の第二の名前だ。
本名ともあだ名とも全く関係ない僕自身が作り上げた名前。
もちろん僕が生活するリアルワールドでは誰一人僕が第二の名前を持っていることなど知らない。
僕はこの名前を使い、日々感じたり、思いついたことをツイッターで呟いたり、こうして文章を書いたりしている。

僕が第二の名前を使う理由は医者とユーモアやプライベートの相性があまり良くないと考えているからだ。
患者にとってシリアスな状況であることが多い医療現場で働く者のユーモアは容易に不謹慎と手を結び、勤務と休みの境界が曖昧なこの職種でのプライベートな内容の投稿は時として不誠実と捉えられる。
匿名であるということは、これらの制約から僕を束の間解放してくれる。

家族や友人に言うほどでもないくだらないことや、言うことを憚られるような自身の中に溜まったヘドロのような本音を言いたい。
そしてそれを誰かとシェアしたいし、可能であれば受け入れてもらいたい。
そういった承認欲求が僕の根幹にあることが匿名での発信を続ける理由なのだと思う。

初めて「いいね」が押された時。
初めてリツイートされた時。
初めて「笑いました」とコメントをもらった時。
とても嬉しかった。

今では僕の投稿にいつも反応してくれる人が数人いる。
お互い本名も顔も知らない間柄だけれど、思いやおかしみをシェアできる相手がこの世界のどこかに確かに存在している。

僕は今日も呟こうが呟かまいがこの世界に何の影響もないが、ただ僕が聞いてほしいことを呟く。
そしてそれが誰かに届いて、通知が表示されるとき心の中で密かにガッツポーズしている。

#ツイッター
#匿名