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災害が起こった時に中学生・高校生ができる復旧作業・復興活動とは

2020年7月3日(金)からの熊本豪雨から5日。

雨は人吉・球磨、熊本南部だけでなく九州北部や岐阜県・長野県などでも猛威を奮っています。今は人吉・球磨、熊本だけでなく、全国において雨の被害がこれ以上出ないことを願っています。

災害からの復旧作業は危険が大きい

今回の熊本豪雨によって球磨川が氾濫し、人吉の市街地が広範囲に渡って冠水被害を受けました。水がいったん引いた時、中学生たちが片付けなどの作業を手伝いたいという気持ちから復旧作業を行ってくれました。

しかし、その作業時の格好がケガや病気のリスクが大きい格好であり適切な服装をさせなければならない、またそもそも水害で被災した家屋の片付けという危険が多い作業を行わせるべきではない、という声が SNS などでたくさん上がりました。

これまで水害復旧に携われたことがある方や、自衛官といった危険と常に隣合わせの現場で働かれている方、医療現場で働く専門家の方など、多くの方からこれらのご指摘が投稿されました。

それらの情報は子どもを命の危険から避けさせるためには必要な知識であり、子どもの命を守るために知識を活用して取るべき行動です。そのことには同意します。

「復旧活動を手伝いたい」という子どもにどう接すべきか

一方で、自分の住む家や暮らす街が災害によって悲惨な状況に変わり、子どもが「自分も少しでもなんとかしたい」という思いを持った際、「今は何もすべきではない」、「今は手伝わなくて良い」という言葉だけで子どもたちが素直に何もしないでいさせられるかと問われると、私には自信がありません。

私がこどもの頃は平常時でさえ「じっとしていなさい」と親に指示されても、ガマンできずにあちこち動き回ってしまう性格だったこともあり、同じような子どもがまったくいないとは思えないからです。

また、自分の街が悲惨な目に遭った、周りには疲れ切った人たちが多くいる、雨が降り続いていて不安だけが募る、という状況の中、ただ何もせずじっとしていることによって強いストレスも感じるのではないかとも思います。

自分の街に災害が発生した際、子ども自身が「なんとかしたい」、「手伝えることがあったら手伝いたい」という気持ちを尊重しつつ、子どもたちを危険から遠ざけながら行ってもらえる、復旧作業・復興活動にはどんなことがあるか探してみました。

災害時に中学生・高校生にできる復旧作業・復興活動

まず、幼児・園児はもちろん、小学生については、こどもが手伝いたいと言っても手伝わせるべきではありません。災害時の子どもへの接し方を調べても、まずは「命を守る」、そして「できる限り平常時と同じように過ごさせる」といった対応が必要だということでした。

中学生・高校生になると身体が大きくなり、物事の分別もついて行動できるようになるため、復旧作業・復興活動の手伝いもできるようになってきます。

しかし先に述べたとおり、水害時の家屋の片付けなどケガや病気のリスクが高い作業は行わせるべきではないとされています。

では、どのような作業をお願いするのが良いのでしょうか。

高校生新聞オンラインにて『高校生が知っておくべき防災対策』という特集があり、以下のような作業に携わるべきと書かれていました。

災害時には高校生にもできることがたくさんある。ケガ人の手当てをする、自力で動けなくなった人を安全な場所に搬送する、子どもや高齢者の話し相手になる、外国人に英語で情報を伝えるなどだ。自分の通う高校が避難所になる場合は、校内のどこに何があるのかを案内したり、用具の運搬を手伝ったりするなど、避難所の設営にも積極的に参加しよう。

また、宮城県が発行している「みやぎ防災教育副読本」の中で、2011年の東日本大震災の際、中学生・高校生による復旧作業・復興活動として取り組まれていたこととして、以下の内容が取り上げられています。

・物資の運搬
・給水の手伝い
・炊き出しの手伝い
・炊き出しのお弁当の配達
・避難所の掃除
・避難所に避難してきた人たちの誘導
・食事配布時の整列づくりの手伝い
・ボランティアに来てくれたスタッフのマッチング
・避難所にいる子どもたちの遊び相手
・避難所に設置された診療所での問診票の配布、回収
・診療所での血圧測定の手伝い

本格的な復旧活動すら始められていない今の状況であっても、給水の手伝いや炊き出しの手伝い、物資の運搬、避難所の運営の手伝い、避難所に避難している子どもたちの遊び相手など、中学生・高校生の命を守りながら行ってもらえることは多くあります。

また、これらの活動は中学生・高校生に限らず、大人であっても体力や作業に使える時間などによって一人ひとりにあった作業に携わってもらえる、ということでもあります。

一人ひとりにあわせて必要な復旧作業・復興作業を

この他にも中学生や高校生、また危険な作業以外にも必要とされている復旧作業・復興活動はあると思います。ぜひ、SNSなどで教えてください。

たとえ災害発生時、緊急時であっても、子どもたちを危険から遠ざけ、命を守る、ということは大事です。一方で、子どもたち自身による「自分たちもなんとかしたい」という思いを尊重し、非常に厳しい状況ではありますが、可能な限り行動を支援することも大事かと思います。

今すぐに人吉・球磨に行って復旧作業・復興活動ができない私ではありますが、本格的な復旧作業が始まった際、少しでも早く復旧が進むように今は情報発信による支援していければと思います。

「できるこつば、できるしこ」

今は情報発信がメインとなりますが、ご支援よろしくお願いします。

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