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インド在住の日本人のいう「安い」は信じない話


ワナッカム こんにちは
こちらチェンナイでは、今日から本格的に夏なってきたと感じた一日でした。霞がかった空が晴れて青空が広がり、雲の塊が見えました。草木の間からも湿っぽい夏の匂いがしてきました。
一年中、サンダル、半袖で過ごせるチェンナイですが、うだるような夏の始まりです。うんざりする反面、夏の始まりはワクワクします。


さて、今日はインドに来てからずっと思っていることをお話しようと思います。
最近、朝は音声メディアを聞きながら準備をするのですが、たまにインド在住の方のお話も聞きます。そこで、インドで買うといいものみたいな紹介がありました。有名なインドのコスメブランドのものだったのですが、ショッピングモールでしか売っておらず、私にはなかなか毎度買うのは金銭的に無理だなぁと思っているものです。(コスメに対する優先順位が低いせいもありますが、、)

しかし、その方は、これは「そんなに高くなくて、安めです。」と、紹介していたんです。

その時、私は「ん?高くない?超ローカルブランドの10倍位の値段するよそれ。」と思ったのですが、私はすっかりインド現地水準で生活している頭になっていたからなんですね。

その方は、日本在住で日本並みのよいお給料をもらっている目線、もしくは、インド在住で日本並みのお給料をもらっている目線で、日本で買うのと変わらない値段だから、そんなに高くないとお話していたのかと思います。


インドの就労ビザ事情と私のお給料


さて、ここで急にインドの就労ビザの話です。インドでは就労ビザ取得に際し、給料の基準が決まっています。
年収約162万ルピー(約250万円)以上です。現地採用でインドに来る方はこの条件をクリアしなければいけないので、みんなこれ以上のお給料をもらっていることになります。駐在さんはもっともっとそれ以上ですが。

しかし、この条件、なんと!日本語教師の職には適用外なんです涙

ということは、雇用側からしたらもちろんお給料下げます。
ですから、私のお給料は現地の中流階級くらいのお給料です。
これでも外国人という理由で、他のインド人同僚よりも多く頂いています。
だから、完璧ローカル給料ではないです。
しかし、現地採用日本人の3分の1~5分の1くらいです。
しかも、福利厚生なんて住居費くらいです。


ちなみに、インド人のお給料はと言いますと、大学卒でIT会社で月に2万ルピーのお給料もらえたらすごくいい方です。ということは、学歴のない人はもっと少ないお給料ですね。
でも、格差も激しく、私より遥かにいいお給料をもらってるエンジニアの人たちもいます。都市部と農村部もまた違いますし。

日本も格差社会と言われますが、人数が多いせいかインドの方が顕著のような気がします。そして、この一つの社会でどのお給料グループの人もなんとか生きていけるようになっているんですね。不思議です。


金銭感覚が違うとつきあうのも難しい


私は現地の人のような生活をしないと、すぐお給料がなくってしまうような生活です。日本食を毎日食べられるような方々とは根本が違うんですよね。
もちろん、お金のためにここに来たわけではないので、悲しいとかの感情はあまりないです。
でも、金銭感覚ってとてもセンシティブな問題だと思うのです。

例えば、交通費にしても15kmの距離をバスで30ルピーで時間かけていくか、300ルピー払ってタクシーで行くか。お金がある人は選択肢がありますが、余裕のない人は選択肢がないのですよね。

交通費ならなんとかごまかせますが、一緒に食事となるとなかなか大変です。一食200ルピーで満足するローカルレストランもあれば、定食が600ルピー以上はする日本食レストランもあるわけです。
ちなみに私は一ヶ月の食費を6000ルピーに設定しているので、、、、

そんなこともあって、私はあまり日本人の方々とは知り合っていません。お互いに気を遣い合うのも嫌ですからね。
本当に事情を理解できる人とだけつきあっています。


安い、安くないは一概に言えない


ということで、「安い」の概念は人によって、お給料などのバックグラウンで全然違うということです。

私はよく海外在住日本人や海外旅行の動画なども好きで見ているのですが、いつももやっと思うのは、物価の高い国から物価の安い国に行った人が、なんでも「安い!やすい!」と言っているものです。

もちろん私だって、安くていいもの、美味しいものは好きです。
でも、そのお金は現地の人からしたら結構な金額なんだよ~と少しは気づいてほしいなぁと勝手ながら思ってしまいます。


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