『冴えない彼女の育て方Fine』を見て思い馳せたこと(前編)
※冴えカノ劇場版のネタバレが有ります
※ただのイチ丸戸信者の痛い主観が大きく入った与太話です
劇場版の「冴えない彼女の育て方Fine」を公開初日に見てきました。
丸戸先生のファン(信者)として原作はもちろん全部追いかけているので、もちろん結末を知ってるうえでの鑑賞でしたが、幸せな結末を見ることができた満足感にたっぷりと浸ることができました。
劇場版で晴れて「冴えている」彼女となった『加藤 恵』ですが、今作の人気を象徴する存在と言って過言ではないと思います。
丸戸先生の過去作をプレイしてきた人間であれば、冴えカノ1巻の発売時に『英梨々』のビジュアルから「パルフェ」の『花鳥 玲愛』を連想するし、『詩羽先輩』の性格やポジションからは「ショコラ」の『翠』、「パルフェ」の『里伽子』、最近で言えば「WA2」の『かずさ』etc…と所謂、【丸戸ヒロイン】と呼ばれる属性キャラ達を連想したでしょう。実際に丸戸先生本人もインタビューで”サブヒロイン”に対して「自分がゲームシナリオライター時代に培ってきた、キャラクター造形(特にヒロインについて)のノウハウを全て詰め込んだ」とコメントをしています。
”設定上のメインヒロインキャラを一番人気にできない作家性”と丸戸先生本人がネタにするように、ファンも当初は英梨々のツンデレっぷりとか詩羽の黒スt…面倒くさいキャラ性に気を取られていて、『加藤 恵』というキャラに対してメインヒロイン性を求めていなかったような気がします。
そんなオタクである倫也に付き合わされてゲーム作りを始めた恵というキャタクターがなぜ、「冴えないヒロイン」から魅力あふれるヒロインキャラへと進化したのかと振り返ってみるとライトノベルという媒体の、もしくはメディアミックスというビジネスモデルの功績が大きいのかなと思いました。
深崎先生のイラストの力はもちろんのこと、巻数が進むことに大きくなる恵ファンの声や比例して大きくなる恵推しのメディア展開など、ファンを含めて関係者全員で恵を「冴えてる彼女」に押し上げる力が働いていたのではないかなと感じます。特にアニメ1期が放送終盤の頃には「メインヒロイン=加藤恵」という図式が原作だけでなく、アニメから参入したファン含めた共通認識としても固まっていたのではないでしょうか。
作品が大きくなっていくにつれて、キャラクター性が進化していき最終的には正ヒロインに至った恵という存在は、美少女ゲーム時代の丸戸作品では見ることが出来なかった、新しい”成長するヒロインキャラ”として人気を博していったのだと思います。
(後編に続く)
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