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小説をAI画像生成する

「こんなことをするのは野暮だな」と思いつつも、
近年私が読んで、またはAudibleで聴いて、衝撃を受けた小説のイメージをAI画像生成で生成してみました。

猫を抱いて象と泳ぐ/小川洋子

小川洋子さんの隠れた名作。チェスの名人リトル・アリョーヒン、デパート屋上の像、壁に挟まれたミイラ、師匠、小説に出てくるキャラクターが、読後ずっと私の心に居続けている。それってなんって力強い小説なのだろう。読後何年か経って気づかされた。
(Audibleで拝聴)


黄色い家/川上未映子

言葉よりも先に登場人物が暴走している感のあるガールズフット。勢いにどんどん呑みこまれる小説です。
AI画像は、一心不乱に部屋を黄色く塗る女性。壁にボコンと出来た四角のかたまりが、訳わかんなくていいな、と思った。きっとスポンジローラーを描きたかったAIさん、そういうところを愛していきたい。
(Audibleで拝聴)


ついでにジェントルメン/柚木麻子

柚木麻子さん、Podcastからすっかりファンになってしまった。柚木さんのマシンガントークに癒される自分がいる。
これは芥川賞をつくった菊池寛が出てきます。菊池寛は亡くなる日の朝もダンスをしていたという話を聞いて、最近作った私のLINEスタンプの眼鏡のおじさんも菊池寛をモデルにさせていただきました。

新潮読者クラブのマーガレットミッチェルの回もAudibleで拝聴。愛の深さを感じる。柚木さんとは同じ年生まれだし「知らない過去は未来である」と作品に昇華する姿がなんて真摯なんだろうと感じる。
(Audibleで拝聴)

『100分de名著』林芙美子回の柚木さんの衣装がこれそっくりであった。林芙美子と俳優山田真歩さんも見た目がそっくりびっくりだった。

『Butter』の画像生成もやってみました


にぎやかな未来/筒井 康隆

筒井康隆さんの1972年のめちゃめちゃ面白いSF短編集。AI画像は最後の『無人警察』より。本当はメカの身体に普通の制服を着ているんだけど。見出し画像の方は、女性バージョン。こちらにはちゃんと頭上にアンテナ8本ついています。
(Kindleで読了)


ザリガニの鳴くところ/ディーリア・オーエンズ

大変聴きごたえのあったエンタメ作品。2022年には映像化もされていますが、Audibleでじっくり聴くことを推したい。朝ドラみたいな波瀾万丈物話だけど、もし朝ドラにしたらきっとこのラスト暴動が起きるね。湿地の美しさを映像で映し出されていた点はよかった。
カイヤとテイトが出会うのは、確か14才くらい。フィルターを絵本風にしてみたら、ふたりのいい雰囲気が出ました。
(Audibleで拝聴)

すべての見えない光

すべての見えない光/アンソニー ドーア

2023年ついに映像化されました。
原作ファンなら例外なく観なきゃいいのに観てしまうっていうのに、ドラマ版。セットや絵はきれいでしたが、やっぱ「思ってたんとちゃうねん」って部分は必ずや出てくる。せめてドイツ語とフランス語でやってほしかった。大切な石って確か、青い石じゃなかったっけ。ドラマ観るなら先に本を読んで欲しい逸品、一級品。
AI画像は木製のジオラマ風にしたかったのですが、私の方ではこれが限界でした。


未来/湊かなえ

のんさんの朗読がとても良かった。引き込まれて1日で聴き終えた長編小説です。小説の内容は泥沼のような現実ですが、AI画像はあえてファンタジックな世界に。
(Audibleで拝聴)

未来へ!


同志少女よ、敵を撃て/逢坂 冬馬

(Audibleで拝聴)


嫌いなら呼ぶなよ/綿矢りさ

綿矢さんの刺してくるような言葉に、聴いている方もグサグサ傷つきながらも、2回立て続けに聴いた。引き戻せないところまで行ったところで「いかん、変な磁場が発生している」ってなるの、わかる。
AI画像は『眼帯のミニーマウス』からイメージ。Webマガジンの現場などで日々行われていそうな、作家とライター、編集者の静かなメールバトルを描いた『老は害で若も輩』も面白かった。実は綿谷さんの本は、初でした。綿谷さんの剣の鋭さよ、こんな面白い方だったなんて私、知りませんでした。文化圏がちがうからという理由で、シャッターを閉めてしまうのはホントよくないな、と思いました。
(Audibleで拝聴)

AI「あおり」加工もできるんですね


ピクニック/今村 夏子

『こちらあみ子』の中に入っている短編小説。地方を舞台に、主人公の彼氏がお笑いタレントという設定。今村さんの小説って、走り出した船が戻れなくなる、いつしか糸がこんなに絡まっちゃったってなる暴走っぷりが最高。個人的に今村さんの中でいちばん好きな作品です。
AI画像は、ローラースケート・ガールズがきゃっきゃしてる感じが出ていいな、と思ったのですがどうでしょう。
(Kindleで読了)


常識のない喫茶店/僕のマリ

こちらは小説ではなく、2021年に話題になったエッセイ。続編やその後の日記本を読むと、僕のマリさんは現在はご結婚もされて専業作家として執筆活動されているようです。
AIプロンプトでは「純喫茶で中年おじさんと若い女が殴り合いのケンカ」と入れても生成してくれず。これネガティブプロンプトってやつらしい。AIはまだ世界は平和でやわらかなものできていると信じている。結果こちらが意図しないなんか腹立つ画像ができ上がってしまった。


おすすめのオーディブル作品

良かったものを挙げていきたいと思います。

https://www.audible.co.jp/pd/B0B14KRJGV?source_code=ASSORAP0511160006&share_location=podcast_show_detail


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