Sincerity is Scary/The 1975 和訳
【和訳】
皮肉は仕方ないと思うんだ
国の文化がそうだから
でも君は最もポストモダンなやり方で
傷を隠そうとしていて
かわいそう だなんて言ってる時
君は誠実さに欠けていると思う
人間らしさを失っていることへの
自己言及に過ぎないのさ
きっとその汚いスプーンを捨てて、
人間らしく食べるようになれば、
君の体は膨れていくんだって
僕はそういうことを言いたいんだ
君はそこらの女の子とはまた違うんだ
性差別的に聞こえるかもしれないけど
最近君は僕を魅了していた何かを
少しずつ失っているように見えるんだ
どうして恋人でいる時は
友達のようにいれないんだろう
だっていつも互いを憎しみあって
終わってしまうじゃないか
追い出すんじゃなくて
引き込むこともできるはず
あともう一言だけ言いたいことがあって
どうして他人からの印象を
操作できると思うんだ
自分の感情の仕組みさえ
わからないというのに
理解も子供もできなくたっていいんだ
自分自身を騙しているだけなんだから
だから無理に子供を産まないでよ
そのままの君でいてよ
まあ 任せるけど
どうして恋人でいる時は
友達のようにいれないんだろう
だっていつも互いを憎しみあって
終わってしまうじゃないか
追い出すんじゃなくて
引き込むこともできるはず
あともう一言だけ言わせて欲しいんだけど
なんでムカついてるかって
あのショー終わりに
君とやりたがってるビッチどもを
前にしたとき
私の手を離して 置き去りにして
あいつらに近寄って行ったからでしょ
いや、あれはちょっとふざけただけさ!
【原曲歌詞】
Irony is okay, I suppose
Culture is to blame
You try and mask your pain
in the most postmodern way
You lack substance when you say
something like, "Oh, what a shame"
It's just a self-referential way
that stops you having to be human
I'm assuming you'll balloon
when you remove the dirty spoon and start consuming like a human
that's what I am assuming
I'm sure that you're not just another girl
I'm sure that you're gonna say that I'm a sexist
I feel like you're running out of all the things
I liked you for
Why can't we be friends, when we are lovers?
Because it always ends
with us hating each other
Instead of calling me out
you should be pulling me in
I've just got one more thing to say
And why would you believe you could
control how you're perceived
When at your best you're intermediately versed in your own feelings?
Keep on putting off conceiving
It's only you that you're deceiving
Oh, don't have a child, don't cramp your style, I'll leave it
Why can't we be friends, when we are lovers?
Because it always ends
with us hating each other
Instead of calling me out
You should be pulling me in
I've just got one more thing to say
I'm just pissed off because you pied me off
After your show when you let go of my hand
In front of some sket who wanted bit on you
Nah, I’m just messing
Sincerity is scary、誠実でいることは怖い
怖いですよね、誠実でいるって。
自分の考えや立場を表明する時、必ずしもそれは皆に受け入れられる訳ではなくて、時にそれは攻撃性を伴って相手に届くこともあるし、逆にそれで攻撃を受けることもある。誠実でいるっていうことは、その立場が賛否を巻き起こすかもしれないことを受容し、自分の弱い部分をさらけ出す行為なんだと感じます。だから、大切なのはわかるけど、怖い。
そういう側面があるからか、私は対立する何かを前にしたとき、いろんな視点があるよね、と相対主義の沼に陥りがちなのですが、それだと問題は放置されたままで、解決に向かわないんだなってことを最近痛感しています。多様な視点を認識することは相手を尊重したり、極論に陥ることを防ぐうえで大切ですが、それだけだと今答えを出さないといけない議論がずっと先延ばしになってしまう。なんなら、極論が一意見として蔓延していたり陰謀論が溢れかえる現代社会において、「多様な視点がある」だけで物事を認識していくことは、限界を迎えつつあるなと感じています。
でも、誠実でいるって怖いですよね。
できれば衝突したくないし、それならもういっそ結論を出さずに逃げたくなってしまう。弱さと向き合い、それをさらけ出すことは怖いから、皮肉や冷笑で誤魔化したくなる。
じゃあどうすればいいのか?
互いに意見を持ちつつも、それで殴り合うんじゃなくて、一回対話してみないか?妥協点を探ってみないか?みたいな、そういう寛容な主体性を伴った平和のあり方をこの曲は歌ってるんだと私は感じています。何が良いって、サビでそれを恋愛関係に置き換えて歌っているんですよね。ケンカ別れしそうな恋人に対して、一回話して合ってみないかって訴えかけてみる。これが友情だったら妥協点を見つけたり、諦めがついたりするのに、恋愛関係となるとなんでこうも対立して終わってしまうんだろう、衝突してしまうのはわかっちゃいるけど、一回話し合ってみようよ、向き合ってみようよって嘆いているわけです。戦争や社会問題などスケールの大きい話だとあまりに理想主義的だなんて思われそうですが、日常生活レベルで考えると、わりと納得できるというか、スッと入ってくるように私は思います。自分の気持ちは大事にした方がいいけど、排他的になるのは違うなって。主体性を伴った対話のなかでしっかり向き合うことって大事だなって。
長々とすみません、大好きな曲なんです。
自分の相対主義的な価値観の評価と反省にも繋がっている大切な曲です。
皆さんはどう思われますか。
※2024年9月28日に加筆しました
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